持続可能な流域圏の生産基盤をデザインする
学科の特色
持続的かつ合理的な流域圏の基盤デザインに関わる知識や技術について学び,農林業のGXやDXなどの取り組みに貢献することのできる人材を養成します。2年生後期から,①農業環境工学プログラム,②森林科学プログラムのいずれかに分属し,学科共通の専門領域の学修に加え,それぞれの専門領域について学修します。この2プログラムではそれぞれ,①田園空間の総合的デザインや食料生産環境システムの設計・制御に関わる専門技術者,②森林の木材生産と環境保全に関わる専門技術者の養成を図る点に特色があります。なお,両プログラムはJABEE(日本技術者教育認定機構)による技術者教育プログラムとしての認定を受けており(予定),卒業と同時に修習技術者となり,国家資格である技術士補の資格を得ます。
取得可能な資格・免許
- 技術士補(JABEE認定による修習技術者)
- 測量士補
- 林業架線作業主任
- 高等学校教諭一種免許状(理科、農業)
主なカリキュラム
学科専門科目:講義の例
環境システム科学概論:「環境システム科学」という専門分野に関する理解を深めるための講義であり,概論的講義とフィールドワークで構成されます。概論的講義では,農業環境工学分野と森林科学分野で学ぶ内容や卒業後のさまざまな就職先分野について,その社会的意義,求められる能力・技術,学科での学修との関連などについて学びます。
スマート農林業の実践と課題:生物資源の生産環境などの農学・林学的知識を基礎とし農林業の地域的および国際的な場面において,スマート技術をはじめとする最新の情報通信技術(ICT),IoT,ロボット,モニタリング技術の実際の活用事例について解説し,省力化や精密化を進めた次世代農林業について講義します。農業や林業のフィールドにおけるシステム化を理解し,農林業生産が抱える諸問題の解決を実践できる能力を身につけます。
気候変動へのレジリエンス:レジリエンスとは「これからを生き抜くために不可欠な回復力や適応力」を意味します。気候変動がもたらす気温上昇,降水パターンの変化,自然災害の頻度増加などが農業生態系および森林生態系に与える影響,それぞれの生態系の変化が人間生活に与える影響を理解し,効果的な対応策や戦略を探求します。地域社会や農林業界でのレジリエンス構築に貢献する能力を養います。
実験・実習の概要
環境工学実験:水の流れの原理・性質の定量,土壌の物理的・工学的性質の定量,機械システム・生物生産環境等に関する基礎的な計測・制御技術に関する測定手法・技術について理解を深めるとともに,レポート作成を通じてデータ解析能力の向上を目指します。あわせてグループでの計測を通じて,他者と協働する能力の向上をはかります。
森林科学実験:森林科学のうち,特に林産学に関する実験を行い,林産物の性質とその利用に関して理解を深めることを目的とします。また,基礎的な実験を行いながら,実験機器の取り扱いについても理解する。
測量・環境計測実習:講義で修得した知識に基づき,測量・環境計測機器の使用方法,測量野帳の記載方法,測量の計算方法,測量図面の作成,環境計測データの分析方法など幅広い測量・環境計測手法について実習を行います。農業生産基盤の整備,森林管理や地域環境の保全修復に必要とされる実践的な測量・環境計測技術の習得をはかります。また,チームで測量・環境計測を実施し,得られた結果を正しく解析する能力並びに技術者としての倫理観を養成します。
森林科学実習(生態):森林を構成する樹木の識別に関する知識を養うため,船生演習林において樹木を採取し,植物標本作製,標本リスト作成を通して名前や形態的特徴を覚えます。船生演習林の天然林で森林土壌の断面を作成・観察と毎木調査を行い,森林の更新や土壌と植生の関係について知識を深めます。さらに,栃木県林業センター見学と種子の発芽実験等を通して,「樹木・造林学」で学んだ採種園の仕組みや育種技術について理解を深めます。また,演習林での人工林保育作業を通して,講義で学んだ内容の確認を行うとともに,現場固有の課題について考え,取り組みます。
森林科学実習(工学):治山砂防学,森林機械学,森林土木学で学習した内容に関する実習を,主に附属演習林を利用して実施します。砂防施設の配置計画及びその設計,チェーンソー作業,作業土場での機械見と操作,主伐作業現場での高性能林業機械の見学と操作,路線設計技術(測量技術,計算技術及び作図を活用した実際の路線設計などを行います。
森林科学実習(社会):森林管理に必要な森林の計測,評価,計画についての実習,学内での内業および演習を行います。様々な森林を対象に踏査,計測,評価を実践し「森を目利き」できる能力を身につけます。また,実際の森林管理経営の視点から法制度や川中,川下をふまえた森林経営計画の立案演習を行い,実践的な森林管理能力を習得します。実習を通して最新のデータサイエンス,スマート林業,林業DXなどの技術の活用についても体験的に学びます。
日光・森林フィールド実習:宇都宮大学日光演習林および船生演習林などにおいて,森林が生み出す生態系サービスのうち「食・住・環境」について体験的に学びます。また,公開森林実習は,他学科へ提供するとともに,全国大学演習林において実施している多様で特色ある実習で,大学演習林等を有する17大学の農学部系の学生が,他大学の演習林等で開講される特定の実習科目を受講できる単位互換制度があります。
想定される就職先
- 食技術系公務員:農林水産省,林野庁,国土交通省,都道府県庁,市役所 他
- 環境・建設・住宅・機械・IT関連企業:鹿島建設,JT東日本,日本工営,八千代エンジニアリング,パナソニック,レオン自動機,カゴメ,クボタ,井関農機,住友林業緑化,三井物産フォレスト,日比谷アメニス,双日建材,全国森林組合連合会 他
- 教員 他