広大な敷地と充実した環境のもとで最先端のフィールド教育と研究を実践する
附属農場は総面積101 haほどの広大な敷地に、コメ(水稲)を栽培する水田、ムギ類・ダイズ・ソバなどを栽培する普通畑、ハクサイ・キャベツ・ニンジン・ゴボウなどの野菜畑、ブドウ・ニホンナシ・リンゴ・クリなどの果樹園、花卉類や果菜類を栽培する温室、ウシの飼料を栽培する飼料畑、ウシが自由に過ごせる広大な放牧草地など、約60 haの耕作地を有しています。また、乳用牛(ホルスタイン種)、肉用牛(黒毛和種)およびヒツジを約30頭ずつ飼養管理しています。そして、これらの栽培・飼養管理を担当する作物、園芸、畜産、機械・土地利用の4分野が協力して、生産性の向上や省力化・効率化、AIや分子生物学・発生工学を取り入れた先端的栽培・飼養管理、環境保全型・循環型システムの構築を目指した農場運営を実践するとともに、農業生産工程管理(GAP)の取り組みにも力を入れています。得られた生産物、例えば国立大学法人として初めて品種登録された水稲「ゆうだい21」は、美味しいお米として各方面で話題です。牛乳やチーズ等の「純牧シリーズ」も、放牧を活かした風味豊かな乳製品として人気を集めています。
農学部へ入学すると、全員がこの充実した教育研究環境を生かしたフィールド実習や農産物を用いた加工実習を、「農学部コア実習」で学びます。また全学部の学生が履修できる基盤教育科目として、「食と生命のフィールド実践演習」も開講されています。さらに、文部科学省教育関係共同利用拠点の認定農場として、首都圏を中心とした他大学と連携した実習教育や、公募型の実習を行っています。
附属農場は、農場に拠点を置く植物・動物・機械システム関係の4研究室、および農学部や工学部の研究室により、基礎から応用まで様々な研究の場としても活用されています。附属農場の研究室には、学部生や修士課程・博士課程の大学院生が多く在籍しており、「ゆうだい21の効率的栽培法」、「トマトやタマネギなど野菜の生産性と品質向上に向けた基盤的研究」、「放牧を活用した乳牛の飼養管理」、「ウシの顕微授精に関する研究」、「日本産果実の高品質世界展開技術の開発」などの多様な研究を実施し、その成果を地域や世界に発信しています。
主なカリキュラム
- 農学部コア実習
- フィールド実習Ⅰ・Ⅱ
- 食と生命のフィールド実践演習