Laboratory of Forest Policy and Economics
4年生6名
森林政策学研究室では,総合科学の体系を持つ森林科学の中で,社会科学分野,すなわち経済学,政策学,法律学,歴史,地理等の分野をカバーします。森林と人とが関わる社会的事象すべてがその対象領域となりうるため,幅広い知識と,未知の情報を収集するための前向きな好奇心,根気も必要とします。学生達は,森林科学の基礎をもとに研究室で社会調査について学び,研究テーマを模索しながら実際に野外へ出て様々な調査を実施します。現実社会での実証調査を通して,はじめ頼りなかった学生達も,ひと周りもふた周りも大きく成長していきます。
卒業論文においては,学科で学んだことをベースに,森林・林業・林産業に関わる人文社会学的テーマについて可能な限り挑戦します。過去のテーマ参照してください。
(1)4年生の卒業論文ゼミは毎週1回,3年生専攻ゼミは毎月2回から4回程度,修士・博士課程は毎月1回のゼミ(教室研究会)を行っています。
(2)卒業論文研究は8, 9月には本調査を終え,10月には中間報告会を実施し,12月20日頃には仮原稿を提出します。
【卒業論文】
(2022年度)
・栃木県における女性の林業への新規就業をめぐる課題と展望
・農業系学科との合併を果たした森林・林業系学科の現状―茨城県立大子清流高等学校農林科学科を対象として―
・栃木県の個体数管理における猟友会の役割と近年の動き
・農山村集落における社寺及び後背地森林の現状と課題―栃木県那須烏山市大木須地区の事例より―
・原発事故による薪の流通の変化-栃木県を事例として-
・栃木県における電柱用木材の生産・流通史-日光・鹿沼地域に焦点を当てて-
(2021年度)
・曲がり材から見る製材工場における材選択
・
・栃木県における原発事故後の原木調達および原木シイタケ生産の展望
・新規山林取得と売却をめぐる現状と課題-栃木県森林組合連合会『林地供給情報』より
・足尾における観測監視区域の位置づけとはげ山現状保存の意義
・戦後の森林・林業における女性の活動と各世代のライフコース
・「新たな自伐型林業」の展開-栃木県自伐型林業推進協会「とちのもり“栃乃守”」の事例
(2020年度)
・栃木県新武道館建築における木材利用・調達の経緯
・リフォーム市場における地域材活用の可能性-栃木県の事例より-
(2019年度)
・日光杉並木街道の管理体制と愛護活動の変遷
・栃木県における「馬搬」の軌跡―2019年時点で明らかになること-
・ジビエ産業を支える地域狩猟の課題と猟友会に期待される役割-那珂川町「八溝ししまる地域活性化プロジェクトを事例に-
・木本性蜜源の利用実態と資源管理上の課題-栃木県養蜂組合員への意識調査より-
・大径材利用の現状と課題-栃木県内の製材工場を対象として-
・市町村交付金事業の運用にみる地域差-「とちぎの元気な森づくり県民税」里山林整備事業より-
【修士論文】
(2019年度)
・大正世代農家のライフコースと林野との関係-長山家日誌より-
(2018年度)
・窯業における薪利用・調達の変遷-益子焼の事例より-
(2017年度)
・都市近郊地域における平地林の履歴
【博士論文】
(2009年度)
・Accessing the Framework of Social Forestry for the Sustainable and Participatory Forest Management -With a Focus on Myanmar Bago Yoma
(持続的参加型森林管理のための社会林業の枠組み-ミャンマー・バゴー山地に焦点を当てて-)
森林基礎経済学,森林政策学,森林生産経済史,森林政策学演習,森林法律学,森林産業立地論