海洋練習船「豊潮丸」船上で観察する生きている放散虫(暗視野)
現世放散虫;Plate 9はSpumellaria目,Plate 35はNassellaria目に属する放散虫で,赤く染色された個体は生体を示し,染色されない個体は死殻を示します(加藤, 2011MS, 修士論文の図版から).
【現生放散虫の鉛直分布に関する研究】 Study of vertical distribution of Radiolaria
2008年から,広島大学生物生産学部の附属練習船「豊潮丸」による南西諸島海域の海洋生物調査航海に参加して,現生放散虫の鉛直分布に関する研究をスタートしました(Fig.1-1).今年で6年目の調査航海となります.水深0m〜1500mまで鉛直多層式開閉ネット(VMPS) を用いて,4層の深度別プランクトン試料を採取して,放散虫と水塊構造との詳細な対応を明らかにして種毎の鉛直分布を解明してきました(加藤, 2011MS, 修士論文).一方,CTD測定装置により得られた水深・水温・塩分・溶存酸素量・クロロフィルa濃度を連続測定して,各測点の水塊特性を明らかにする(Fig.1-2).とくに中層〜深層における放散虫の種構成や種毎の現存量を明らかにしたい
広島大学生物生産学部附属練習船 豊潮丸