大学設置基準第三十九条には、林学に関する学科を設ける大学にはその学科の教育研究に必要な附属施設として演習林を置くものとすると明確に定められています。本演習林も大学設置基準に基づき森林科学科の教育研究を推進するために設置されたもので、宇都宮大学演習林規程第1条に定められたとおり、宇都宮大学農学部附属演習林の使命は、林学・森林科学に関する実習教育を行うとともに、学術研究に資し、かねて林業の改善発達に貢献することにあります。
昭和12年の船生演習林設置以来、80年近い長い歴史をもつ宇大演習林は現在も直営生産にこだわり、林業における施業技術、管理技術の開発・継承を続けています。
宇大演習林 略年表 | |
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大正11年(1922)10月21日 | 宇都宮高等農林学校創立 |
大正12年(1923) | 宇都宮高等農林学校演習林設置検討開始 |
大正14年(1925) | 文部省による演習林設置照会 |
昭和4年(1929) | 文部省に「演習林設置ニ就テ上申」 |
昭和8年(1933) | 文部大臣により「岐阜、宇都宮、宮崎各高等農林学校演習林敷地トシテ国有林管理換ノ件」協議開始。塩谷郡船生村、玉生村所在の国有林540町管理換決定 |
昭和12年(1937)3月30日 | 塩谷郡船生村、玉生村所在の国有林540町所管換、船生演習林設置(鈴木恭介林学科科長兼演習林長就任) |
昭和13年(1938) | 演習林事務所寄宿舎建築完成、中山博一演習林長就任 |
昭和15年(1940) | 陸軍による航空写真撮影(林業のみを目的とする国内初の空中写真撮影)、森林区画の実施 |
昭和16年(1941) | 全林の森林調査実施 |
昭和19年(1944) | 学制改革により宇都宮農林専門学校演習林に改名 |
昭和21年(1946) | 鈴木恭介演習林長就任 |
昭和24年(1949) | 学制改革により宇都宮大学農学部附属演習林に改名 |
昭和27年(1952) | 永田謙一演習林長事務取扱就任 |
昭和28年(1953) | 谷村鉄三郎演習林長就任 |
昭和29年(1954) | 船生経営区第1次編成経営案調査 |
昭和31年(1956) | 宇都宮大学農学部附属演習林規程制定、船生経営区第1次編成経営案策定(昭和30〜39年度) |
昭和33年(1958) | 永田潤一演習林長就任 |
昭和34年(1959) | 戦場ヶ原演習林(7.81ha)、高冷地実験場と前橋営林局管轄国有林の管理換により設置 |
昭和35年(1960) | 船生経営区第2次編成経営案策定(昭和35〜44年度) |
昭和39年(1964) | 大崎六郎演習林長就任、戦場ヶ原演習林管理舎竣工、日光演習林拡充交渉開始 |
昭和43年(1968) | 近藤正巳演習林長就任 |
昭和45年(1970) | 船生経営区第3次編成経営案策定(昭和45〜54年度) 、村山茂明演習林長就任 |
昭和46年(1971)3月30日 | 太郎山地区(200ha)前橋営林局管轄国有林の管理換により設置 |
昭和48年(1973) | 宇都宮大学農学部附属演習林規程を改定し、戦場ヶ原演習林を日光演習林と改名 |
昭和51年(1976) | 薄井宏演習林長就任、11/16より長田英雄演習林長就任 |
昭和55年(1980) | 船生経営区第4次編成経営案策定(昭和55〜64年度)、村山茂明演習林長就任 |
昭和59年(1984) | 鷲尾良司演習林長就任 |
昭和63年(1989) | 藤原信演習林長就任 |
平成元年(1990) | 船生経営区第5次編成経営案策定(平成2〜11年度) |
松尾毅演習林長就任 | |
谷本丈夫演習林長就任 | |
平成12年(2000) | 船生経営区第6次編成経営案策定(平成12〜21年度) |
小金澤正昭演習林長就任 | |
平成22年(2010) | 船生経営区第7次編成経営案策定(平成22〜31年度) |
平成24年(2012) | 田坂聡明演習林長就任 |
平成26年(2014) | 飯塚和也演習林長就任 |
平成26年 (2014) | 11月12日、SGEC森林認証を取得 |
本年表は演習林資料2号「宇都宮大学演習林小史」長田・田崎・羽石・藤原より抜粋加筆 |