天然有機化合物の構造決定、化学合成と機能性評価
地表に降り注ぐ赤外線の量はオゾン層の減少などにより、増加傾向にあります。 温暖化に伴って、農業生産を脅かす病害虫の被害地域は拡大しています。 そのような極限的な環境を乗り切るためには、様々な生物が作り出す天然分子の有効利用が必須であると考えています。 そこで生物体から新規分子を見つけ出す天然物化学とそれらを有用分子へと変換する 有機合成化学の技術・知識を用いて、生理活性分子の創製を目指しています。 具体的には、赤外線障害を防ぐチロシナーゼ阻害剤、植物病原菌の菌糸に形態異常を誘導する抗真菌剤、 植物テルペン類の構造一括性相関解析による環境にやさしい除草剤および選択的遮断材としての 利用を目的としたペプチド性動物毒などについての研究を行っています。