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〒329-2441 栃木県塩谷郡塩谷町大字船生7556
農学部附属演習林は、令和8年4月1日、未来農学共創センター森林資源フィールドに改組されました。
このため、旧船生演習林は、森林資源フィールド(船生)、旧日光演習林(戦場ヶ原、太郎山)を森林資源フィールド(奥日光)と称することになりました。
便宜的に、船生フィールド、戦場ヶ原フィールド、太郎山フィールドと呼ぶことがあります。


森林資源フィールド(船生)は全域が栃木県塩谷郡塩谷町大字船生に所在しています。北緯36度45〜48分、東経139度47〜50分に位置し、南北約5km、東西約4kmの弓状です。宇都宮市から北に31.5km、JR東日本東北本線矢板駅より西に13kmの場所にあります。那珂川水系と利根川水系の分水嶺西斜面に位置し、全域が利根川水系鬼怒川流域に含まれます。国道461号線(日光北街道)により南北に分断されており、国道より南側を南団地、北側を北団地と区分しています。周囲はほぼ全て民有林と境界を接しています。

森林資源フィールド(船生)の気候的特色として、夏季の雷雨と冬季の寒風・乾燥およびベタ雪、加えて近年は晩冬から初春にかけて突風が発生し、風倒害が多く発生しています。また、ゲリラ豪雨的に短期に集中した降雨も発生しています。1998年に発生した集中豪雨以降は大きな土砂災害は発生していません。森林資源フィールド(船生)の植生調査結果によれば、森林帯としては冷温帯林と暖温帯林の中間的特徴を示し、中間温帯に属しているとされています。
地勢としては傾斜地が多く平坦地は少なく、斜面方位としては北団地の7〜10林班は西および南西、4〜6林班は加えて東および南東、南団地は北および北西が多くなっています。傾斜は10〜30度で、場所によっては30度を超える急傾斜地もあります。最高標高は597m、最低標高は260mです。
河川は4林班北部および7〜10林班が松川の源流部に位置し、南団地、4林班南部、5および6林班を発した河川は東進し、それぞれ最終的に鬼怒川に注いでいます。流域としては二分されています。
地質としては独立行政法人産業技術総合研究所20万分の一地質図によると、森林資源フィールド(船生)の事務所付近が後期更新世−完新世(約1万8,000年〜現在)の堆積岩類、南団地、4、5、10林班および9林班の西半分が前中期中新世(2,200〜1,500万年前)非アルカリ珪長類火山岩類、6〜8林班および9林班の東半分が後期白亜紀(1億年〜6,500万年前)非アルカリ珪長類火山岩類と分類されています。また、演習林の西縁に沿うように断層帯が分布しています。
土壌は日本森林立地学会日本森林立地地図森林土壌図では森林資源フィールド(船生)全域が黒ぼく土に分類されています。基岩は第三紀層石英粗面岩でこれを関東ローム層が覆っており、土壌はそれが風化した壌土で一般に不良であり、樹種では天然性のアカマツが優勢ですが、それを改植して人工林を造成しています。なお、一部には湿地帯や岩石地を含んでいます。
森林資源フィールド(船生)の主要な樹種は植栽されたヒノキ、スギの他にアカマツ、コナラ、ヤマザクラ、クリ、シデ等です。自然植生としてはアカマツ−ヤマツツジ群落とされます。
明治末期における国有林特別経営時代の造林はヒノキを主体に一部でスギが植栽されています。国有林時代の造林地は大部分が更新され見本林と長伐期試験林を残すのみとなっています。若齢時における手入れ不足のためか斜面上部に一部アカマツの侵入を受けて混交林となっています。
ヒノキを主体として更新された林分は300haを超えますが、斜面中腹から尾根にかけてアカマツや広葉樹の侵入を受けて不成績造林地となっている箇所も認められ、沢筋の不適地では漏脂病やトックリ病などの障害が生じています。
森林資源フィールド(船生)の広葉樹林は、過去のブナとミズナラを主体とする極盛相の森林が伐採・火入れ等の人為的影響を受けて生じた2次林です。植生タイプとしては現在アカマツ・ナラ林、アカマツ・シデ林、ナラ林、シデ林、ナラ・ヤマザクラ林などが観察されています。


農学部の高冷地実験農場として利用されてきたこの地区(7.82ha)を、昭和34年演習林が引き継いで、戦ヶ原演習林とした。この地区は、昭和21年栃木県農業会が事業主体で、種子馬鈴薯原種園として開拓、後に生産利用農協連により開拓実験農場として、開拓地の営農指導に当っていた。太郎山地区は、昭和46年農水省により所管換したものであるが、さきに設定した太郎山地区と併せて日光演習林とした。
令和8年4月1日の改組で、戦場ヶ原地区、太郎山地区を併せて、未来農学共創センター森林資源フィールド(奥日光)と名称変更になっている。
戦場ヶ原地区は、男体山西側(標高1、390m)の平坦地である。太郎山地区は、日光火山郡の西端、太郎山(標高2、370m)の中腹部に位置する。一帯は内陸的気候を呈し、低温で降水量が多い。年平均降水量は2、000mm前後であるが、その70%は6月の梅雨期から9月の台風期までの降雨である。地元測候所の観測では、
最大日雨量519.2mm、時間最大雨量79.5mmが記録されている。年平均気温は6.4度、冬期の月平均気温-5度、最低気温は-17度を越える厳しい環境のなかにある。
戦場ヶ原地区は冬期の凍土が深く、数度の植林を試みたが成績が思わしくない。一部にカラマツ林とカンバ類が生立しているほかは草生地となっている。
太郎山地区の標高1,600m以上は、主として亜高山帯針葉樹林である。この針葉樹林はコメツガが主で、シラビソ、オオシラビソ、トウヒのほかダケカンバ、ミヤマハンノキなどが混じって主林木をなしている。標高1、600m以下は主としてミズナラ、ブナ、カンバなどの亜高山帯広葉樹林となり、一部にカラマツ、ストローブマツの人工林がある。
なお、一帯は土砂流出防備林と水源かん養保安林に指定されている。
森林資源フィールド(奥日光)は、すべて国立公園のなかにあって土砂流出防備、水源かん養等の保安林や鳥獣保護区、国立公園特別地域の指定も受けている。このような立地条件から、収益性を追求した林業経営より、森林のもつ他の効用を重視して、全域を教育研究のための実験林として取り扱っていた。
太郎山地区には大規模な侵食谷が多く、既設の砂防工作物も多い。この特色を生かして砂防工学実習や治山砂防計画、山地災害情報管理等、森林保全に関する研究が行われている。また、亜高山帯における森林の取り扱いに関する研究、森林生態学や樹木学実習の他、大型哺乳動物の行動調査もおこなわれている。
森林科学以外の分野での利用も多く、昆虫学、菌学、地震観測、地球物理学、地形発達等地理学の分野まで多岐にわたっている。
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