リンゴ属Malus spp.)

植物のある風景(その8)

 バラ科の落葉高木でヨーロッパからアジアにかけて北半球の温帯に30種が分布する。子房が下位で3〜5室からなり,花柱基部が癒合することと果肉中に石細胞が無いか少ない点で,ナシ属(Pyrus)と区別される。果実はナシ状果で,各室に2個の種子を含む。本属の野生種を母体に食用の「リンゴ」が品種改良されてきた。


ズミの仲間(紅熟果)


ズミの仲間(上は紅熟,下は黄熟)

 本欄の写真はすべて,独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構果樹研究所リンゴ研究部にて撮影(年次は異なるものの全て11月)。

 リンゴ属の種や,それらの種をもとに品種改良された観賞用のリンゴ園芸品種を総称して,クラブ・アップル(crab apple)と呼んでいる。ここでは,食用でないリンゴの仲間:野生種から園芸品種までの果実を観賞ください。

クラブ・アップル上は紅熟,下は黄熟