ニホンナシの花芽異常現象        

   ブラジル南部高原地帯では,標高を利用してリンゴやニホンナシが栽培されています。

    しかし,もともと冬暖かいこの地域では,低温が不足して春になっても花が咲く時期が遅れたり,

開花期間がダラダラと続いたりと,冬が適当に寒い我が国とは異なり,果実生産に深刻な影響があります。

 そのような異常現象がこの花芽異常という問題です。二十世紀に多く発生し,幸水では発生が少ないようです。

 熱帯・亜熱帯地域で,落葉果樹を栽培するには,温帯果樹に特有の休眠現象の解明が必要です。

また,地球温暖化に備えて,現在冬が暖かすぎることで原因で起こるこのような問題に対する研究を行うことが,我が国の果樹産業にも有益であると考えています。

 

 ブラジル南部(リオ・グランデ・ド・スル州)のニホンナシ園

    1999年11月末の調査から,右側の枝は,幸水を高接ぎした部分が開花,もとの二十世紀の花芽は不発芽のままである。正常に開花していたら,既に果実は3〜4cmになっている。開花期の遅れが明らかで,収穫期も不揃いとなります。

同園の二十世紀:ほとんどの花芽(混合芽)が生育停止(枯死)

  もうすこし,詳しい状況を知りたいかたは,ここを見てください。

  リンゴは,ふじやガラなどの生産が行われています。

 ブラジル南部(サンタカタリナ:SC州)サンジョアキン近郊のリンゴ園

 

始めに戻る