りんごの話
人間生活と植物:くだもののある暮らし

Apple と リンゴ(林檎)

フランス:コルチナ・ダンペッツォにて(1995年5月)

上:リンゴやキウイフルーツ,下:レンブ

(台北,1993年3月)

ブラジル:SC州フライブルゴにて(1997年9月)

デンマーク:コペンハーゲンにて(2004年6月) 

果物と人との関わり

AdamEve(旧約聖書・創世記)の時代

 エデンの園でEveを誘惑した蛇は神の罰により,地を這うものになった(昔は足があった)。では,Eveが食べ,Adamに食べさせた禁断の木の実とは何だろう? Adamが食べているときに神に見つかり,Eveは飲み込み,Adamはびっくりして喉に引っかかり,それが喉仏(ノドボトケ)になった。英名では,Adam’s appleといいます。Appleて何だろう?

Appleは果物全体を含む特別大きな意味を持つ。

例えば,PineapplePine:松+apple:実,松かさ状の果実),集合果:鳳梨という。

Cashew apple(カシューナッツの果托の部分,ウルシ科なので,かぶれる人がいる。注意!

Custard apple(バンレイシ:釈迦頭,あるいはチェリモヤにも使う)

Elephant apple(ビワモドキ,象が食べるということから)

Mammee apple(マメーリンゴ:オトギリソウ科,)

Rose apple, Wax apple, Java apple(レンブ,フトモモ(蒲桃:プータオ)の類)

 西洋ではapple,わが国では「桃」

 わが国では,「桃」が多い:油桃:椿桃,毛桃,扁桃,苔桃,蔓苔桃,蒲桃,山桃,その他多数の名前有り。

 禁断の木の実(Forbidden fruit)は,今のリンゴではない!聖書の舞台となったエルサレムを中心としたイスラエル・ヨルダン地方を考えると,「無花果:イチジク」であろう。

 また,appleについては,

 An apple a day keeps the doctor away. 昔から,くだものの機能性は知っいた。 

 The apple on the other side of the wall are sweetest (人のものは良く見える)。 

 The rotten apple injures its neighbor.

 英語での果物

 Pome fruit:仁果 リンゴ・ナシ 

 Stone fruit:核果 モモ.チェリー 

  Nut      :堅果 クルミ 

 Vine   :ブドウ 

 Bramble :キイチゴの仲間

 日本では,水菓子ともいった。「菓」は果物の意,常食の他に食する嗜好品。昔は多く果実,それが和菓子と洋菓子が発達,区別するために水菓子という。

 水菓子:果実は清浄な水の代用(例えば,ココヤシの未熟果の果汁:医療にも使用),生水より安全。

 さて,果物と野菜の違いは?

 果物:永年作物のうち,枝・幹・茎が木質化するものから収穫する果実(リンゴ,ナシ)である。

 茎が木質化しない永年作物には,

 イチゴ → 野菜(欧米ではベリー類で果物),

 パイナップル・バナナ → 果物

 野菜:ほぼ1年以内に栽培を繰り返す単年作物から収穫される(メロン,スイカ,トマト)。

単年作物は,種子をまけば基本的に同じものができる。それに対して,永年作物は種子では増やさない場合が多い,遺伝的に雑多であるので,接木等クローンによる増殖を行います。