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作物各論(いも)

目次

サツマイモ ジャガイモ その他のイモ
サツマイモ サツマイモ,カンショ sweet potato Ipomoea batatas Lam. 写真 甘藷,薩摩芋,琉球藷 [分類・起源]  Ipomoea(サツマイモ)属は400種ある大きな属で,イモを形成するのは数種ある.サツマイモは6倍体(2n=90)で,  I.leucantha(野生2倍体)×野生のI.trifida(4x)→倍加して野生6倍体のtrifida  I.leucantha →littoralis (野生4x)→3xtrifida→倍加して6xtrifida  I.trifida(2倍体)×同4倍体→6倍体  これらのtrifidaが自然突然変異と人為選抜で現在のサツマイモとなった?  2倍体trifidaは直径2cm程度の塊根をつけるものがあり,いものあじがする.  trifidaが起源なら,leucantha,littoralis,trifidaの野生種が分布する,メキシコの太平洋岸からメキシコ湾にかけてが  栽培発祥地.  BC2000以前のペルー,リマの遺跡に存在する.古く海路ポリネシアに伝わった.  1492年には南アメリカ,中央アメリカ,カリブ海諸島に広く主食とされていた.  16世紀にインド,中国へ,わが国へは1597年宮古島へ,琉球へは1605年,薩摩へは1612年,  1735年に青木昆陽が江戸へ導入. [生産]  ジャガイモの半分の生産.アジアで93%.中国が1位.明治初期には15万ha栽培されていた.戦後1949年  に44万haのピークに達し,食糧飢餓が救われた(救荒作物).以後減少し,現在は4万位.収量は2t/10a位.  関東と九州(鹿児島,宮崎)が多い. [形態]  茎は蔓性で地面を這い2ー6m伸び,多くの分枝を伸ばす.節間は2ー10cm,葉は茎の各節に2/5の葉序で  付き,葉柄は5ー10cm,葉身は心臓型.根は不定根.根の一部が肥大して塊根となる.肥大により表皮は剥脱して表  面は周皮からなり,皮層は薄い層で,塊根の肥大は中心柱部の発達による. [花序・種子]  花序は葉腋からでる長い花梗に4ー5花づつ咲く.温帯ではまれに咲く.短日性.直径1cmの朔果を着け,  子房は2室,各室2胚をもつが,通常1朔果に1ー2個の種子.種子は硬実性.人為開花にはアサガオに  接き木.自家不和合性で,交配不稔群が存在する.花,種子      交配不稔群   主要品種 A 源氏,ナンシーホール,農林3号 B 太白,コガネセンガン,農林1号,農林2号         C     護国,タマユタカ,農林4号         D     米国紅皮         ・・・ L 九系17-3078    **** 世界各国の不稔群の分類と相互関係 *********    国名   不稔群数     分類               日本    12  A, B, C, D, E, F, G, H, ・ ・ L     台湾     6  T, U, V, W X    インドネシア    6  3  1・2 アメリカ   6 T, U, W [塊根肥大の機構]  不定根は若根から細根,梗根,塊根へと分化する.  細根:一般の根の状態.形成層の活動が早く止まり,細胞の増殖がおこなわれず根が太くならず,しかも中心柱細胞   の木化程度が著しい.遮光して照度不足条件で根はすべて細根になる.酸素不足,N過多も細根となる.  梗根:形成層が活動し,細胞が増殖しある程度肥大するが,中心柱細胞の木化が早くおこりそれ以上の肥大がおきず,   ごぼう根になるのが梗根.乾燥,緊密な土壌でなる.  塊根:形成層が活発に細胞を増殖し,中心柱細胞の木化もしにくいと肥大する.植え付け後100ー140日で塊根はほぼ   完成した大きさになる.塊根肥大の適温は20ー30度.  [光合成・物質生産]  葉は水平で光条件はよくない.最適LAIはイネ科にくらべて低い.光合成速度も20mgCO2/dm2/hrで低い.しかし,  収穫係数が高く(0.5-0.6),塊根の生育期間が長い,等のためわが国での単位面積あたり最も高いカロリー生産量の  作物である.カリ肥料が光合成を促進し,肥効が大きい.  光合成 → ショ糖 → グルコース−1−燐酸 → ADP−グルコース   →さつまいもデンプン ↑ (ADPGピロホスホリラーゼ,ADPGPase)  葉で光合成をし,シュークロース(グルコース+フラクトース)の形で光合成産物が維管束(導管  (水と無機養分の転流)と篩管phloem(光合成産物を転流)からなる)を通って転流し,   根に多量にでんぷん(グルコースの重合)として蓄積し,いもとなる.   フラクトースはどうなる.フラクトースはグルコース−1−リン酸からADPGに変わりデンプンにとりこまれる.  一部呼吸.(宮地・村田,村田,農化 44:418). [生育環境]  生育温度は15ー38度.土壌酸度,アルカリに強い.  適温,カリの多用,日照,及び土壌が乾燥,緊密,多窒素にならず,適度の湿度と通気が必要. [遺伝的]  遺伝的に進化した過程では倍数化によるものが大きい.  接き木では,いも肥大の品種特性は地下部自体の特性によるところが大きい. [起源]  野生の2倍体×野生の4倍体が自然交雑し,倍加して野生6倍体の野生種ができ,これらの野生種が  自然突然変異と人為選抜で現在のいものよく肥大するサツマイモとなった.  野生2倍体にも太さ2cm程度のいもをつけるのがあり,その後の変異と選抜で太るいもができた. [ホルモン](中谷1990 植物の化学調節25,農技46(11))  サイトカイニン特にその内のt-zeatin riboside,のいも内レベルがいも形成期から肥大初期に高く,  外生的に処理するといも数や重さが増加する.  一葉挿し接き木実験で台木を10数品種,穂木をコガネにして,ABA含量といもにr=0.56を得た.  生育中光に当てると露光部分の肥大が停止し,露光部分ではIAA oxidase活性が増加し,  内生オーキシン活性が低下.  バレイショでは内生GAレベルの減少が塊茎形成の前提条件とされているが,さつまでは報告は少ない. [栽培方法]  育苗:萌芽には30度が適す.これを1週間持続する.萌芽後は23ー25度に保つ.  苗床面積は本畑10a当り10ー20u必要.苗床1uあたり種イモ5ー10kg必要.よって畑10a当り種いもが100ー200kg必要. 施肥:N;4-8,P;4-6,K;10-20kg/10a施肥.カリが多いのが特徴.  植え付け:苗は30cm位.適期は平均気温19度,地温が18ー20度,暖地で5月中ー6月下旬.株間30ー  45cm,畝間60ー90cm,高畦.3ー5千本/10a.早堀ではマルチ栽培.  病害:黒斑病.温湯消毒(48度15分)する.つる割病.各種ウイルス病  害虫:ナカジロシタバ.葉を食害.イモコガ.同様.ハスモンヨトウ.センチュウ  収穫・貯蔵:貯蔵適温は13ー14度.湿度は85ー90%.15度以上になると萌芽して貯蔵養分が消耗.  9度以下では腐敗しやすい.  キュアリング貯蔵;30ー33度,湿度90ー95%にし3ー4日,いもの傷面にコルク層を形成させ,その後速や  かに放熱して以降は13ー14度に保って貯蔵する方法.腐敗を防ぐ効果がある. [用途]  食用.救荒作物.でんぷん原料(飴,ブドウ糖,食品加工原料・・).飼料用. [近親交配]  近交係数と収量の関係(吉田,1986)から,近交係数おおむね0.1以下は収量低下せず0.2を超 えると低下するとした.20年間の組合せ能力試験平均でのグラフ. 戻る
ジャガイモ ジャガイモ,バレイショ,ジャガタライモ 馬鈴薯 potato, white potato, Irish potate  Solanum tuberosum L. [分類・起源] 中央アンデス,チチカカ湖付近. 野生2倍種(S.sparsipilum)×栽培2倍種(S.stenotomun) →栽培種(4倍) S.tuberosum (Hawkes 1956) 栽培2倍種(S.stenotomum)×他の栽培2倍種(S.phureja)→ (松林1955)   栽培2倍種(S.stenotomum)の倍加による単一起源  ・・・等とある. 現在の栽培4倍種が栽培されたのはA.D.500ころ,アンデス高原からチリ,メキシコへと伝播していった. 旧大陸へはスペインのメキシコ征服(1512)以降,イギリスへは1586年,新大陸へは1613年.日本へ は1601年にジャカトラ港からオランダ船が長崎へ.19世紀後半には救荒作物として広まった. [生産]  イモ類のうちで最も広範囲に,大量に生産されている.欧州が最大で,ソ連含むと2/3を産する.東欧で多い.  西欧で単収が高い.アジアでは2割生産.中国が多い.  日本では秋作(岐阜以西),春作がある.北海道が7割生産.長崎は二期作. [形態]  イモは葡枝(茎)の先端に付く塊茎(tuber).最外部は周皮(periderm)に包まれ,7ー8層の細胞層からなり,  白,黄色,黄褐,紅など.その下は数mm−1cmは皮層(cortex)で外皮層(external cortex)と内皮層(internal   cortex)に区別.周皮と外皮層が皮(skin).その下に,維管束輪(vascular bundle ring)があり,その内側は髄  で,皮2.5%,内皮層8.5%,髄89.0%を占める.  目と呼ばれるくぼみは節の葉,分枝が生ずる部分で葉腋に相当.葉序と同じ2/5の開度でらせん状に配列し,  そこから萌芽する.先端のが萌芽力強.萌芽は4ー8度で始まる.休眠あり.休眠がやぶれていれば温度のみで  吸水しなくとも萌芽. [成長]  芽の初期生育は種イモの貯蔵養分に依存するが草丈25cm位で貯蔵養分はほとんど消費される.  種イモは開花期ころには消滅.  葡枝は茎が地上に抽出したころから発生しはじめ,茎の地中の各節に1ー2本つき先端にイモが肥大.  塊茎分化は萌芽10ー15日.イモ形成には体内のC/N比が高まり,炭水化物過剰になることが誘引になる.  体内ジベレリンが減少し,サイトカイニン類は塊茎形成,デンプン蓄積を促進する. [塊茎の肥大]  地上部では開花始めから,地下部では種イモの貯蔵養分が消耗したころから始まり,地上部が枯れる10日前位までの  25ー50日間.最適温度は15ー18度,地温が27ー30度を超すと塊茎生育が妨げられる.塊茎完成期には塊茎へ  のでんぷん転流は止み,休眠に入り,表皮が硬くなる. [休眠]  塊茎は堀取り後休眠にはいる.品種間差が大きく100日前後のもある.  萌芽促進には,剥皮,浴光,エチレンクロールハイドリン処理など,抑制には低温,エチレン(リンゴ)混入,  インドール酢酸処理など.    休眠が打破されると頂芽の原基細胞の分裂が始まり,萌芽成長し,塊茎貯蔵でんぷんが糖化し,  それをエネルギー源として諸活性が促進される. [光合成・物質生産]  全乾物生産量は他の作物と大差ないが,高い収穫係数のため(0.6,稲トウモロコシでは0.4)多収になる.塊茎肥大期には  光合成の9割が塊茎へ転流される.地上部に蓄積されていた光合成産物も転流する. [気象]  冷涼な気候を好む.世界の産地は年平均気温が5ー10度の地域.高温には適さず熱帯では高地で栽培.  生育期間の平均気温は21度前後. [品種]  19世紀にジャガイもは全欧州に広まった.1840年代に疫病(Phytophthora infestans)が大流行したのを機会に,  組織的な育種が開始された.  わが国では明治初期に欧米品種を導入し,男爵薯(1908年導入),メークイン(1917年)が普及し,現在でも栽培.  萌芽良,着生位置の良い,皮色(白を好む),目の深くない,食味またはでんぷん含量の高い,多収,貯蔵性,食糧  加工用,二期作では休眠の短い等の品種がよい.   [栽培]  深起(15-18cm)する.施肥効果が高い.3-4t/10a収量を得るには,N;8-10,P;10-12,K;12-15kg/10a.K必要量が多い.  ウイルスフリーの種イモを選ぶ.表面殺菌で黒痣病,瘡茄病,炭疽病を防除.種イモを2ー4個に切断して植える.  暖地では春作は2月上・中旬,秋作は7月下旬・9月中旬.条間60-75cm,株間30-35cm,深さ5cm.  10aあたり110-150kgの種イモを要する. 1989年全国平均収量は30.6t/ha.明治11年は3.4t,20年は6.5t,昭和32年は16.3t. [病虫害]  ウイルスが重大:モザイク,葉巻病・・ウイルスフリー種イモを生産.アブラムシが媒介するのでこれの少  ない冷涼地や秋に増殖.  菌:疫病,そうか病・・  細菌病:輪腐病,青枯病・・  虫害:テノトウムシ(葉を食害),ハリガネムシ(肌に食痕),アブラムシ(ウイルス媒介)・・・ [収穫・貯蔵]  収穫後早く癒傷組織を形成させ,水分損失,各種腐敗病菌進入を防ぐ.そのため16度,85%湿度,2週間仮貯蔵  する.貯蔵は始め10度位,徐々に最適温度の2ー4度にする.湿度は89ー95%.換気する. [利用]  生産量の4割がわが国ではでんぷん用.でんぷんは大粒で品質よく,片栗粉,水産練製品,他多分野.  ソラニン(alkaloidal glucoside)が含まれ有毒.若い塊茎に多く成熟塊茎は芽に局在.日光で周皮が緑化すると急増. [でんぷん]  糊化温度が低い,最高粘度が高い,透明度が高いなど他のでんぷんと特性が異なり50%が水産練り製品など固有の用途.  チップス→フライドポテト(チップス→皮付フライ→皮付ベイク). [ビタミンC]  ばれいしょのビタミンは航海食,越冬食として寄与.4ー40mg/100gの品種間差. [低アルカロイド]  ばれいしょにはグリコアルカロイドが含まれ,その中のソラニンは曝光により芽に生育され有害.剥皮してゆでれば  なくなる.ゆでるとビタミンC,アミノ酸などもなくなる.収穫後光をあてない. [剥皮褐変・調理後黒変]  剥皮,切断後30分で酸化酵素により褐変し2時間後には黒変.品種間差がある. [低温低糖性]  油加工では原料いもの還元糖含量が多いと褐変し品質が劣る.還元糖は低温貯蔵中に増加するため,11月以降の  加工では3週間ほど加温して還元糖を分解(リコンデショニング)させる.品種間差がある. 戻る
その他のイモ タロイモColocasia属の栽培種である.タロと里芋は変種として扱う. タロ: taro,太洋州で栽培)Araceae(サトイモ科) Colocasia属 esculenta (L.) Schott var. esculenta インド原産.1世紀にエジプトで記載.アフリカで最も多く生産.太洋州では主食.地下に塊茎.そこから葉を出す.  茎は伸びない.1塊茎から7ー8枚葉が出る.塊茎は円筒型.短間隔に多くの節があり,側芽(分げつ,下部に子イモ)  をつける.開花はまれで,種子はほとんどつけない. [栽培]  やや湿地に適し乾燥地ではよく育たない.水田に栽培されることもある.畑では潅水.60-90cm間隔で種イモを  植える.カリを必要とする.年中植えいつでも収穫.8-10月で親イモを掘る.,子イモを土に残すこともある.  1-2t/10a位の収量.貯蔵は長くはできない. [利用]  太洋州地域の主食.蒸焼き.シュウ酸カルシウムを多く含みえぐいものは煮る.でんぷんもとる. サトイモ:里芋 Colocasia esculenta (L.) Schott var. antiquorum  C.esculentaが古代に中国,日本に伝わりそこで変異した.中国では史記(BC200-100)に記載あり.  日本へは縄文時代後期にイネより先にきた?中国及び南洋から直接渡来.  日本では3万ha栽培.北海道を除き全国で生産. [形状]  茎はほとんど伸びず,地中で塊茎となる.イモの各節から地上へ葉を出す.葉は1株から7ー8枚.  花は通常つかない.塊茎は倒卵形,紡錘形で多数の節があり各節に芽を生じ子イモとなる. [栽培]  子イモを種イモとする.種イモの上部に主茎(親イモ)ができ生育後期に親イモから子イモができる. 塊茎は皮部と髄部からなり,表皮部はコルク化し,髄部は白色または淡黄色の柔組織ででんぷんを含む.  組織中に粘液分泌組織があり,粘液を出す.  タロイモより環境耐性がありタロより低温で育つ.萌芽最低温度は15度,生育適温は25ー30度.生育期間が長い.  多湿に適す.多肥を要し,N;12-35,P;10-19,K;12-30kg/10a.4月に種イモを植える.麦やいもの畦間にうえる.  1.3t/10a位の収量.貯蔵は5度以上.連作障害あり.
ヤムイモ yams Dioscorea spp.  Dioscorea 属は世界の熱帯・亜熱帯に600種あり多くの種がイモを付ける.Dioscorea属は1属中食用とする  種の数が最多.このDioscorea属の食用種を一括してヤムイモ(yams )と称す.日本のナガイモもこの一部.  Dioscoreaのうち,ダイジョが最も広く栽培される. ダイジョ Dioscorea alata L.  イセイモ,イガイモ,greater yam,winged yam,water yam  大薯,為薯,伊勢薯,伊賀薯  東南アジアから太洋州,西アジア,アフリカまで広く栽培.FAO統計はDioscorea属のすべてをyam  としているが,大部分はダイショ.アフリカが97%を占める.収量は約1t/10a. 茎は蔓性,2-3m.イモは変化に富み1個5-10kg .種イモを植えて8-10月で収穫. ナガイモ,ヤマイモ,ヤマノイモ Dioscorea batatas Decne. Chinese yam [起源]  中国原産.Dioscorea中最も低温に適応す.中国から日本で栽培される.夏・周(BC3世紀)から栽培されていた. [名称]  わが国では古くから里芋を栽培しており,これに対して山に自生するD.japonicaを採集して食用としていたので,  これをヤマノイモと呼んだ.その後中国から渡来したD.batatasD.japonicaによく似ているので山の芋の名前が  D.batatasに移った.D.batatasをヤマノイモ,D.japonicaをジネンジョ(自然薯)とも呼ぶ.  牧野はjaponica にヤマノイモの古称を,batatasはナガイモと呼び,今日この呼び方が一般化. [形状]  多年生.茎は長い蔓で支柱に巻き付く.3-5m伸びる.イモは長円形で長さ1m〜球状.イモは茎と根の中間の性質 で担根体と称する.種イモを15度以上になってから植える. [利用]  でんぷんが主.粘着物質はグロコプロシンの一種のムチンを主成分とし,これはタンパク質81-91%,と少量のマン  ナンからなる.
キャッサバ Manihot esculenta Crantz  cassava,manioc,tapioca plant [起源]  原産地はメキシコとブラジル.ペルーでは4千年前,メキシコでは2千年前に栽培.苦味種(青酸を含み  有毒,多収で貯蔵性に富みでんぷん生産に適す)と甘味種(青酸はあるが外皮部で毒性は少ない.イ  モはやや小さくやや冷涼地に適する)とがある.  世界の熱帯・亜熱帯に栽培.そのうち2/3はブラジル,インドネシア,ザイール,ナイジェリア,タイ,インドで栽培.  年中栽培でき単位生産カロリーがきわめて高い. [形状]  短年生の潅木で2ー3m.根は茎の基部からでた不定根が肥大しダリアの根のような塊根となる.1個体に5-10個つく.  塊根の長さ15-100cm,太さ3-15cm.花は枝端近くの葉腋につき単性花.数は雄花10に雌花1.雄花先熟. [栽培]  熱帯低地に適す.27ー28度の高温を要す.年平均気温20度以上無霜期間9月以上あれば栽培可能.  亜熱帯や1800mの高地でも栽培される.干ばつに強い.成熟した茎の中央部を20-30cmに切り土に斜めに植える.  10aに1200本が標準.収量は1.5-3t/10a. [利用]  熱帯では米につぐ主食.青酸は加熱,水洗,乾燥でなくなる.抽出したでんぷんはタピオカデンプン.  料理,加工,アルコール原料.インドネシア,マダカスカル,ブラジルから米欧日へ大量に輸出.
サゴヤシ類  サゴヤシ Metroxylon sagu Rottb.  sago palm と  トゲサゴヤシ M.rumphii Mart.   prickly sago palm  はマレー原産のヤシ科の高木.幹内に大量のでんぷんが蓄積される.でんぷんは良質,サゴパールとして欧米日へ輸出. 戻る
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