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本頁は“日作紀 65:58-,1996”に掲載したものです.図表一部省略.

トウジンビエの集団選抜および改良集団の収量

* 吉田智彦・角田幸大郎**
(九州大学農学部)
要旨:トウジンビエの雑種集団を用いて低温での発芽力,1粒重,出穂期について集団選抜を行った.稈長については一穂一列法により選抜した.遺伝獲得量から推定した遺伝率は形質別で大きく異なり,発芽力が0.26,1粒重が0.04,出穂期が0.77で,稈長は選抜効果が認められず,出穂期についての選抜効果が最大であった.原集団,出穂期について1回選抜したもの,2回選抜したものを栽植密度を変えて圃場試験したところ,子実収量は5月播きは371〜511gm−2,8月播きは164〜239gm−2であった.原集団よりも選抜集団では穂数が多く多収であったが,1回選抜と2回選抜間の差は明確でなかった.選抜程度と栽植密度の間にはどの形質ともに交互作用が認められなかった.
キーワード:遺伝獲得量,遺伝子型対環境交互作用,改良集団,集団選抜,収量 * 一部は第197回講演会(1994年4月)において発表.
** 現在,(株)サカタのタネ,掛川市和田.

Mass Selection and Grain Yield of Improved Population in Pearl Millet ( Pennisetum typhoideum Rich. ) : T.Yoshida and K.Sumida (Faculty of Agriculture, Kyushu University, Fukuoka 812-81, Japan)
Abstract: Mass selections for germination at low temperature, heavy grain weight and early heading were applied in a pearl millet population. Selection for short plant height was also applied by the ear-to-row method. Heritability estimated from the genetic gain were 0.26, 0.04 and 0.77 for germination, grain weight and heading, respectively. No genetic gain was obtained for plant height. Grain yield of original population (C0), population after one cycle of selection (C1) and two cycles of selection (C2) for early heading were compared. Yield was 371〜511gm−2 for May planting and 164〜239gm−2 for August planting. The population selected for early heading had more ears and a higher grain yield than C0. The difference between C1 and C2 was not significant. No significant interactions for traits studied between planting density and cycle of selections were detected.
Key words : Genetic gain, Genotype-environment interaction, Grain yield, Mass selection, Improved population,

 トウジンビエ(Pennisetum typhoideum Rich.)は他殖性の作物で,他の穀類にとってあまりに高温,乾燥し,痩せた土壌でも栽培可能である.栽培には高い気温が適し,熱帯や,温帯でも気温の高い地域に適すとされている2,4,7).飼料作として茎葉を利用するほか,アフリカやインドなどでは穀実作物として約2600万ha7)もの栽培がある.
 我が国での実用的な栽培はなく,過去に神崎6)が飼料作物としての採種を目的に宮崎県で7月末に移植栽培し,約700gm−2の子実収量を得た.また永井9)によれば310gm−2程度の子実収量があるという.
 本報告は世界的には重要な穀実作物であるトウジンビエ雑種集団を遺伝的に改良して子実生産を向上させることを試みた.目的とした形質は,第1に早春の播種でもすみやかな発芽ができるように低温での発芽力,第2に各種障害を避け,また他作物とのローテーションが可能な早生化,第3に多収のために粒重の重いもの,第4に短稈化とし,各形質別に集団選抜を行った.さらに選抜効果の大きかった形質の改良集団を用いて収量試験を行い,我が国で栽培したときのトウジンビエの子実収量をみるとともに,収量に対する選抜程度と栽植密度の影響,およびその交互作用を検討した.

材料と方法
1.集団選抜の効果
 原集団としてインドのICRISAT(国際半乾燥熱帯作物研究所)より導入した数集団を1992年5月に九州大学構内の圃場に播種して自然受粉させ,混合採種したものを用いた.元の集団は,早生,多収,強稈を目標に選抜された,多くの遺伝子源からなる育種材料である(ICRISATのDr.C.T.Hashの私信による).
1)発芽力
 10〜20℃での予備試験の結果から温度条件を15℃とした.直径15cmのシャーレに濾紙を2枚敷き,蒸留水を加え15℃,暗黒下で1993年4月に原集団の種子2000粒を播種した.発芽が速いもの1割,200粒を選抜し,それを20個のポットに1ポットあたり10粒播種し,九州大学内の温室で栽培した.2週間後に間引いて1ポットあたり4〜6個体とした.出穂後に多交配させた.別に,原集団の種子を同様に温室内のポットに播種して多交配を行った.両集団の種子を収穫後,15℃で発芽試験を行い選抜効果をみた.
2)粒重
 予備試験で原集団の種子の1粒重を計測したところ,平均1粒重は8.95mgで,原集団の種子の1割は14mg以上の種子重であった.14mg以上の種子を200粒選抜し,1993年4月に発芽力の場合と同様に温室内に播種して多交配させ,収穫後に粒重を計測した.
3)出穂期
 1993年5月に九州大学内の圃場に条間60cmで原集団を播種し,発芽2週間後に間引いて株間約20cmにして約300個体を栽培した.肥料条件としては,複合肥料(N,P2O2,K2O成分が各16%)を窒素が5gm−2になるよう全量基肥として施した.出穂の早い全体の1割にあたる30個体を開花前に選抜し,残りは切り捨てて選抜個体間で多交配させた.同年8月に選抜個体間の多交配で得られた1回選抜集団の種子と,原集団の種子を播種して両集団の出穂期を比較した.また同年8月に別の圃場に1回選抜集団の種子を播種し,5月播種の場合と同様にして2回目の選抜と多交配を行い2回選抜集団の種子を得た.
4)稈長
 稈長の選抜には一穂一列法8)を適用した.これは集団選抜を行う際に前述の3形質(発芽力,粒大,出穂期)では選抜個体を開花前に決定することでき,選抜個体以外の花粉が混入することなく多交配が可能であるが,稈長に関してはそれが困難なためである.このため原集団の採種の際に個体(穂)別に215個体を収穫し,その種子を折半し,半分は貯蔵し,残りの半分を1993年5月に九州大学内の圃場に播種した.2週間後に1系統各10個体になるよう間引いた.出穂後に稈長を計測して短稈の30系統を決定し,それらの貯蔵種子を各系統から20粒ずつとって混合し,原集団の種子とともに同年8月に圃場に播種し,選抜集団と原集団との比較を行った.栽培方法は出穂期の選抜の場合と同様とした.
 以上の選抜試験の結果から,選抜差(原集団の平均値−選抜群の平均値)で遺伝獲得量(次代での平均値−選抜群の平均値)を除することにより各形質の遺伝率を推定した8).
2.改良した集団の収量試験
 選抜効果が最も高かった出穂についての選抜集団を用いて収量試験を行った.選抜程度は無選抜の原集団,早生1回選抜(1993年夏収穫),早生2回選抜(1993年晩秋収穫)の3段階である.栽植密度は疎植区がuあたり10個体,密植区が20個体の2段階とした.栽培は九州大学構内の圃場で行い,1994年5月13日と8月10日に播種した.トウジンビエの播種期は4月下旬〜5月上旬,九州では6月上旬までとされる4).予備実験によれば8月上旬播きでも登熟可能であったので,5月播きは標準的な栽培,8月播きは登熟可能な晩限として設定し,2回の収量試験を行った.共に窒素5gm−2を全量基肥として施した.試験区は1区が条長3m,条間50cmの2条からなり,3反復した.発芽2週間後に疎植区は株間20cm,密植区は株間10cmとなるように間引いた.出穂は斉一でなかったので,1区内の全個体について出穂日のマークを付け,その平均値を出穂期とした.穂数は主稈の半分の長さ以上の分げつの穂を1区内全部数えた.稈長は1区で20個体計測した.平均的な穂を1区で10本とり1穂粒重と千粒重を計測した.子実収量は1区を全部収穫して計測した.

結果と考察
1.集団選抜の効果
 第1表に各形質別の選抜結果と遺伝率の値を示した.15℃での発芽迄日数は原集団の平均が4.91日,選抜した群の平均は2.72日で選抜差は2.19日であった.次代での平均は5.07日,選抜した群の平均は4.49日で,選抜した群の方が約半日(遺伝獲得量は0.58日)早くなり,遺伝率は0.26となった.
 1粒重は選抜差が16.7ー8.95=7.75(mg)と大きかったが遺伝獲得量は7.62ー7.29=0.33(mg)と小さく,遺伝率は0.04と小さな値を示した.
 出穂期は選抜差が67.9ー59.7=8.2(日)に対して遺伝獲得量は54.0ー47.7=6.3(日)で,遺伝率は0.77と調査形質中最も高い値を示した.
 稈長の選抜結果をみると,平均が89.0cmに対して短稈で選抜した群の平均は91.8cmとなり,選抜効果はみられなかった.トウジンビエには矮性遺伝子のあることが知られているが1,2),ここで用いた原集団中には遺伝的変異がなかったと思われる.また圃場の一部に湿害がでて,選抜試験の精度が低下したためとも考えられる.
 このように集団選抜の効果は各形質別に大きな差異がみられ,開花前の選抜が可能で選抜個体のみで多交配を行った次代で,非常に選抜効果の大きかったものからほとんど効果のないものまであることが明らかになった.選抜効果がみられなかった形質については遺伝的変異が存在する集団の使用や,選抜方法の検討が必要である.また,ここでは収量構成要素の内1粒重のみを検討した.他の収量構成要素である1穂粒数や1株穂数は稈長同様に開花前の選抜が困難であるが,収量構成要素の改良による多収化も検討する必要があると思われる.
2.改良した集団の収量試験
 5月播きにおいて一部の試験区の穂が鳥害を受けた.そのため,収穫した穂の中で鳥害によると思われる穂についてはその穂と同等の長さ,太さの同一処理区の穂を3本選んで粒重と粒数を計測し,その平均値を鳥害を受けた穂の値とした.8月播きで一部の区の発芽が不良であったので,8月20日に温室内でペーパーポットに播種し,9月7日に圃場に移植した区を2反復設けた.観察によると移植と直播したものに生育の差は認められなかったので,直播を1区,移植を2区とし合計3反復とみなした.後述するが,分散分析によれば反復間で収量や出穂期に有意差は認められなかった.また5月播き,8月播きともに台風により一部倒伏したが,その後回復した.5月播きは8月10日迄に,8月播きは12月5日迄に収穫を終えた.
 第1図に原集団,1回選抜集団,2回選抜集団の出穂期の分布を示した.ここで,疎植区は密植区より5月播き,8月播きともに平均で0.2日出穂が早くなったのみなので,第1図は両区をこみにして示した.5月播きでは原集団の平均出穂期は播種後60.7日で,1回選抜ではそれより7.6日早くなったが,2回選抜では1回選抜より0.5日早いのみで1回選抜と2回選抜の間に有意差はなかった.8月播きでは原集団の出穂期は播種後49.27日で,1回選抜ではそれより5.1日早くなり,2回選抜では1回選抜よりさらに1.8日早くなり,1回選抜と2回選抜の間の差は有意であった.このように出穂による1回目の選抜効果は明らかであったが,2回目の選抜効果は播種時期で発現が異なった.2回目の選抜は前年の8月播きで行われたものであり,8月播きでは2回目の選抜効果が発現されたが,同一材料の5月播きでは出穂の促進効果は発現されなかった.
 8月播きでは5月播きより原集団の出穂は11.5日早くなった.トウジンビエには日長に反応しないものがある2).ここで供試した原集団は年数回世代を繰り返して育成されたので日長反応性はあまりなく,5月と8月播きでの出穂期の差は,出穂迄の日長の差よりも気温の差によるところが大きいと推察される.しかし1回選抜と2回選抜の出穂期の差が5月播きと8月播きで異なることは,日長反応性が依然原集団に残っていたものと考えられる.
 第2表に収量および収量構成要素などの分散分析の結果を,第3表にそれらの平均値を示した.出穂期は栽植密度や反復間に有意差は認められなかった.稈長は8月播きは全平均が126cmで5月播きの169cmよりかなり低くなった.短稈化したのは,出穂期が8月播きの全平均が45.2日で5月播きの55.5日より約10日早かったためである.栽植密度による稈長の差はなく,選抜程度では原集団より選抜集団で短稈となる傾向があった.
 5月播きの子実収量は最低が原集団の疎植区で371gm−2,最高が1回選抜の密植区で511gm−2,8月播きは最低が原集団の疎植区で164gm−2,最高は1回選抜の密植区で239gm−2であった.トウジンビエの子実収量は全世界の平均で40gm−2程度7),潅漑栽培で250〜300gm−2 4),ICRISATの収量試験で236〜337gm−2 1)である.本実験での収量は8月播きは1穂粒重が軽く低い値であるが,5月播きはかなり高い値で,我が国における栽培でトウジンビエが高い収量性を発揮することが示された.
 収量の処理平均値間で5%水準の有意差がみられたのは5月播きにおける選抜程度によるものであり,原集団よりも選抜集団で多収となった.8月播きでも,有意差はないが選抜集団が多収の傾向であった.栽植密度間では5月播きの密植区が10%有意水準で疎植区より収量が多かった.選抜程度と栽植密度の交互作用は認められなかった.また8月播きで反復間に有意差がなかった.
 収量に差をもたらしたのは穂数の差で,5月播き,8月播きともに選抜集団で穂数が有意に増加した.栽植密度間でも密植区が有意に穂数が多かった.
 1穂粒重は5月播きで10%水準の有意差が選抜程度間に認められ原集団で重くなる傾向があり,また5月播き,8月播きともに栽植密度間で5ー10%水準の有意差で疎植区が重くなった.これは収量における場合とは逆の傾向であるが,この1穂粒重の変動は収量には寄与しなかった.
 千粒重は5月播きでは選抜程度間に有意差がなかった.8月播きで選抜程度間に1%水準で有意差があり,原集団より選抜集団で重くなった.8月播きでは登熟期間が低温になり,選抜集団は原集団より登熟期間の平均気温が高くなって登熟条件が有利になるためと考えられる.
 このように選抜集団は原集団より多収であり,それは穂数の増加によっていた.また選抜程度と栽植密度の間にはどの形質ともに交互作用が認められず,選抜程度による差の傾向は栽植密度の違いであまり変わらないことが示された.1回選抜と2回選抜の収量差は明確でなかった.1回選抜と2回選抜は収穫時期が異なり種子の品質に差があり,晩秋収穫の2回選抜のものは発芽力が劣っていたことにより収量が過小評価された可能性もある.
以上の結果から,発芽力や出穂期にかなりの選抜効果がみられることが明らかになり,これはトウジンビエの改良の余地がまだ大きいことを示している.しかも発芽力や出穂期の改良はトウジンビエの安定生産に大きな効果を持つと考えられる.今後はトウジンビエの子実成分3,5),不良土壌条件に対する耐性,耐病害虫抵抗性2,7)などについての選抜やその収量への影響についてさらに検討したい.

                 引用文献
 1.Bidinger,F.R. and D.S.Raju 1990. Effects of   the d2 dwarfing gene in pearl millet. 
   Theor. Appl. Genet. 79:521-524.
 2.Burton,G.W. and J.B.Powell 1968. Pearl millet breeding and cytogenetics. Adv.in Agron. 20:49-89.
 3.Burton,G.W., A.T.Wallace and K.O.Rachie  1972. Chemical composition and nutritive 
   value of pearl millet (Pennisetum typhoides   (Burm.) Stapf and E.C.Hubbard) grain. 
  Crop    Sci. 12:187-188.
 4.星川清親 1980. 新編  食用作物. 養賢堂,東京.   382-386.
 5.Jellum,M.D. and J.B.Powell 1971. Fatty acid   composition of oil from pearl millet seed.
   Agron.J. 63:29-33.
 6.神崎優 1952. パール・ミレットに関する研究.   第U報 採種について.日作紀 21:59-60.
 7.Kumar,K.A. and D.J.Andrews 1993. Genetics of qualitative traits in pearl millet:A 
   review. Crop Sci. 33:1-20.
 8.松尾孝嶺 1978. 改訂増補 育種学.養賢堂,東京. 1-392.
 9.永井威三郎 1952. 実験作物栽培各論 第1巻.  養賢堂,東京. 445-448.

     第1表 選抜形質の遺伝率
────────────────────────                       
              原集団での   次代での  遺伝**
   形  質     M1*  M2    M1   M2    率
────────────────────────                       
発芽迄日数   4.91 2.72  5.07 4.49  0.26        
1粒重(mg)    8.95 16.7  7.29 7.62  0.04        
出穂迄日数    67.9 59.7  54.0 47.7  0.77        
稈長(cm)       198  164  89.0 91.8   -          
────────────────────────                       
*M1=全平均値,M2=選抜群の平均値.**遺伝率=
遺伝獲得量/選抜差.なお,選抜差=原集団で
の(M1-M2),遺伝獲得量=次代での(M1-M2).

 第2表 収量および収量構成要素などの分散分析の結果  
────────────────────────────────────
 項   目       5月播き    8月播き      5月播き     8月播き  
               MS   F        MS    F       MS    F       MS    F   
────────────────────────────────────
             出穂期(出穂迄日数)               稈長 (cm)      
 選抜程度     124  590**  76.4   34.7**   172   1.44    207   4.07*
  栽植密度     0.18  0.86    0.09   0.04    59.3   0.49   4.07   0.08 
  反    復     1.05  5.00*   3.05   1.38    91.1   0.76    295   5.81*
  選抜×密度   0.16  0.76    0.32   0.15    39.4   0.33   1.25   0.02 
  誤      差   0.21          2.20            120          50.7
                収量 (gm−2)                 穂数 (m−2)      
 選抜程度   14661  5.51*   3954   1.84    132    7.75** 106    10.3* 
 栽植密度     8840  3.32#    751   0.35    130    7.64*  294    28.5**
  反    復     1349  0.51    2473   1.15    26.2   1.54   57.7   5.58* 
  選抜×密度     52  0.02     778   0.36    2.69   0.16   8.42   0.82  
  誤      差   2660          2147           17.0          10.4   
              1穂粒重 (g)                  千粒重 (g)      
 選抜程度    4.53  3.82#   7.63   2.95    1.34   2.37   2.94   45.5**
 栽植密度     4.75  4.00#   13.7   5.28*   0.04   0.08   0.15   2.31  
  反    復     5.96  5.02*   3.04   1.17    0.01   0.02   0.04   0.55  
  選抜×密度   0.10  0.08    0.43   0.17    0.04   0.06   0.07   1.08  
  誤      差   1.19          2.59          0.57          0.06 
────────────────────────────────────
 自由度は,選抜程度2,栽植密度1,反復2,選抜×密度2,誤差10である.
MSは平均平方,FはF値.#,*,** はそれぞれ10%,5%,1%水準の有意性で
あることを示す.

 第3表 収量および収量構成要素などの値
─────────────────────────────────     
  形質    選抜         5月播き                8月播き    
           程度    疎植区 密植区 平均*  疎植区 密植区 平均*
─────────────────────────────────     
稈長 (cm)原集団    174    172   173a     129    131   130a  
           1回選抜  168    174   171a     127    128   127ab 
           2回選抜  159    166   163a     119    119   119b  
           平均*     167a   171a  169      125a   126a  126   
収量(gm−2) 原集団    371    415   394a     164    199   182a  
           1回選抜  472    511   492b     226    239   233a  
           2回選抜  426    476   451ab    204    195   200a  
           平均      423a   468a  446      198a   211a  205   
穂数(m−2)原集団    23.3   27.5  25.4a    19.8   28.8  24.3a 
           1回選抜  31.6   36.8  34.2b    24.0   33.8  28.9ab
           2回選抜  29.2   36.0  32.6b    30.0   35.4  32.7b 
           平均      28.0a  33.4b 30.7     24.6a  32.7b 28.6  
1穂粒重(g)原集団    16.0   15.3  15.7a    8.5    7.0   7.7a  
           1回選抜  15.1   13.9  14.5a    9.4    7.1   8.3a  
           2回選抜  14.6   13.4  14.0a    6.8    5.5   6.1a  
           平均      15.2a  14.2a 14.7     8.3a   6.5b  7.4   
千粒重(g)原集団     9.4    9.7   9.6a    8.9    8.9   8.9a 
           1回選抜  10.2   10.2  10.2a   10.6  10.1  10.3b 
           2回選抜   9.3    9.3   9.3a    9.7    9.6   9.6c 
           平均       9.6a   9.7a  9.7    9.7a   9.5a  9.6  
─────────────────────────────────     
* 選抜程度,栽植密度別の平均値について5月播き,8月播き別にDuncanの多
重検定を行った.同一記号を付した処理平均値間には5%水準で有意差がないこ
とを示す.



第1図 5月播きと8月播きでの原集団(□),早生1回選抜(+),同2回選抜(◇)集団の出穂期の分布.
平均値に付した記号はDuncanによる多重検定の結果.

以上