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本頁は“日作紀 67:178-182(1998)”に掲載したものです.

カンショ真正種子集団の改良とその塊根収量

吉田智彦

要旨:カンショ栽培上の問題の一つは種イモ貯蔵である.そこで種イモでなく,真正種子集団由来の苗を利用することを想定し,それに適した栽培用の品種育成の可能性を探った.露地開花性を持つ真正種子集団の集団選抜をいくつかの農業形質について行った.低温発芽性,苗の太さ,および直根肥大性について選抜したところ,選抜集団ではこれらの形質の値は原集団より高く,選抜による効果があることを認めた.真正種子集団由来の苗で栽培すると,種イモ由来の苗の70〜78%程度の塊根収量であった.また特定形質を持つ集団として,蒸した塊根に甘みのないβ−アミラーゼ欠の集団を育成した.通常の畦立て栽培で,m2当たり144粒の採種ができた.農業形質について改良された真正種子集団は,海外との遺伝資源交流を含めた育種材料としての利用のみならず,それを多量備蓄することにより救荒作物として利用する上でも有効と考えられる.
キーワード:育種材料,救荒作物,集団選抜,収量,真正種子,β-アミラーゼ,露地開花性.

Mass Selection and Root Yield of True Seed Populations in Sweet Potato: Tomohiko Yoshida
Abstract: One of the obstructions in sweet potato cultivation in temperate regions is root storage during winter for the production of vines for the next season. If a homegeneous high yielding true seed population could be developed, vine cuttings obtained from the true seed population could be transplanted in a field, thus eliminating the need for root storage. Mass selections of true seed populations were attempted to develop a high-yield and high-quality true seed population. Selection for root skin color, germination at low temperature, vine diameter and taproot diameter were effective, and a genetic gain was observed for these characteristics. Root yield obtained by transplanting vines grown from true seed population was 70-78 % compared to conventionally cultured control. A β-amylase null population, which can be used for staple food and industrial purposes, was developed. The yield of true seeds by open-pollinating among clones with open field flowering was 144 seeds per m2. True seed populations with good agronomic characteristics could be used as breeding materials including overseas germplasm exchange and for an emergency crop by harvesting a large amount of true seeds, which can be stored at room temperature for a long period.
Key words:β-amylase, Breeding material, Emergency crop, Mass selection, Open-field flowering, True seed, Yield.

 カンショ (Ipomoea batatas Lam.) は通常種イモから萠芽した茎を苗として栽培する.種イモは収穫量の5〜15%程度を要し (星川 1980),貯蔵施設を要し,貯蔵中の腐敗も多い.カンショは救荒作物とされるが,緊急かつ大量に増殖を計るときには種イモの確保が最大の障害となろう.遺伝資源の国際交流 (Saladagaら 1991) も,栄養系では検疫上の規制が多く容易でない.

 種イモでなく,真正種子から苗を作って栽培することが可能になればこれらの支障は解消できる.そのためには,採種が容易で,しかも農業形質が優れたもの,あるいは特定形質を持った真正種子集団の育成が必要となる.

 通常わが国の自然条件で真正種子を得るのは困難で,接ぎ木などの処置をしないと開花・結実しない (戸刈・川原 1942,藤瀬 1964).一方繁村ら (1938) は露地開花性の系統をみいだしており,これを利用すれば採種は容易である.この露地開花性系統を利用して,育種における採種の効率化 (繁村ら1965),育種方法の改善 (四方 1980),真正種子を直接本圃に播種して省力化栽培を図る種子播栽培 (広崎・坂井 1967,山川・坂本 1980,Iwamaら 1990) の研究がなされたが,真正種子集団の農業形質を改良し,その苗を利用した栽培法を試みることはなされていない.

カンショは他殖性作物であり,真正種子集団は遺伝的に不均一である.従って自然受粉による真正種子集団を用いた栽培を目的とするときは,集団選抜を行って多収,良質で,しかも農業形質を実用的な段階まで固定させる必要がある.組合せ能力の高い近交系の育成とそのF1利用も考えられるが,カンショは近交弱勢が顕著で,特に稔性が低下し (湯之上・広崎 1975),採種が大きな障害となるのでF1利用は困難である.

 カンショの無作為交配集団については,苗の諸特性,耐病虫性,塊根数や大きさ,皮色などについて集団選抜がなされ,選抜効果が推定されている (Jones 1969,1977,Jonesら 1976,四方 1980).また育種試験の材料を用い,実生由来の苗の太さや,苗床での直根の肥大性と収量とに関係も認められている (長谷川・和田 1952,井浦ら 1955).本論文では農業形質の優れたカンショ真正種子集団の育成を目的として,四方の育成した露地開花性を持つ真正種子集団 (四方 1980) に多収品種をさらに交配して育成した集団を原集団として,その原集団から各種の形質について集団選抜を行った結果を述べる.また既報では集団全体としての塊根収量が十分には検討されていないので,真正種子集団の収量性についても述べる.最近は機械利用で移植作業は容易にできることと,救荒作物としては省力化を考慮する必要性は少ないので,ここでは種子播栽培は考えずに,真正種子を苗床で発芽させて育苗し,その苗を移植して栽培することを前提とした.

材料と方法
原集団の育成と皮色や塊根の大きさについての集団選抜は主に九州農業試験場 (西合志町) で,低温発芽性,苗の太さ,直根肥大性,β-アミラーゼ活性についての集団選抜,全選抜集団の評価,および選抜集団の収量試験は九州大学 (福岡市) で行った.

1.原集団の育成と集団選抜
 1983年に,四方 (1980) が育成した露地開花性を有する真正種子集団 (1978DJ-1-11k) 由来の栄養系約10系統と,接ぎ木して開花させた多収品種数品種 (ミナミユタカ,コガネセンガン,他に九州農業試験場育成の3系統) を多交配した.以後自然受粉による採種・増殖をしたものを原集団とした.

 皮色の選抜は,1985年に原集団由来の129系統の塊根の皮色を淡赤,淡褐,黄白色の3段階に外観で分級し,1986年に淡赤色 (9系統) と黄白色 (10系統) 別に選抜系統間で多交配した.1991年に選抜集団の真正種子由来の苗を畑に移植して栽培し,淡赤色選抜系統の38,黄白色選抜系統の35,原集団の31系統の皮色を観察で調査した.

 塊根の大きさの選抜は,1985年に原集団の129系統から大きな塊根を持つ26系統を外観で選抜し,選抜系統間の多交配を冬期に沖縄で行った.1986年に約400系統から80系統への2回目の選抜をした.選抜系統間の2回目の多交配は1987年に行った.1991年に原集団,選抜1回と2回の集団の収量試験を行った.

 低温発芽性については,1991年に発芽の限界に近い15℃ (三宅・松永 1939) の定温器内で,原集団100粒の真正種子を湿らせたろ紙上に置き,発芽の早かった10粒から育てた苗を畑に移植し同年夏に多交配した.同時に原集団も多交配し,前歴を揃えた選抜集団と原集団の真正種子を冬期に15℃で発芽試験をした.

 苗の太さについては,1992年に原集団の真正種子を苗床に播種し,約2ヶ月後に苗の太さで3段階に外観で分級し,畑で収量試験を行った.1996年に全体の5%にあたる太い苗30本を苗床で選抜し,多交配した.同時に原集団も多交配した.得られた選抜集団と原集団の真正種子を各々100粒苗床に播種し,約1月後に地上約4cmでの茎の太さを計った.

 直根肥大性については,1996年に直根 (taproot) が苗床中で肥大したものとしないものに原集団を観察で分級し,その苗を畑に移植して収量の比較を行った.また1994年に直根が肥大した系統間で多交配し,1996年に原集団と選抜集団との真正種子を各々100粒苗床に播種し,苗床での直根肥大性の比較を長谷川・和田 (1952) に従って観察で行った.

 β-アミラーゼ活性については,1994年に原集団の苗床で肥大した直根を加熱してマルトースの有無をペーパークロマト法 (Murataら 1968) で確認し,同年β-アミラーゼ欠の14系統間で多交配し,翌年塊根でのβ-アミラーゼ活性の再検定と収量試験をした.β-アミラーゼ欠集団の収量試験は1994年と95年に行った.

 収量試験はおおむね以下の方法で行った.真正種子を硫酸処理後 (三宅・松永 1939),加温したビニールハウス内の苗床に3×5cmの間隔で播種し育苗した.苗床は水稲用育苗培土を約5cmの深さに充填した.育苗中は適宜に施肥を行い,約2ヶ月後の6月上旬に苗を畑に移植した.苗は直根を切除して長さ20〜40cmになるようにした.通常の畦立て栽培で,株間30cm,畦間70cmとし,1区は2条で20個体からなり,2〜3反復した.元肥のみを窒素成分で5g/m2施した.比較には通常の育苗をしたベニアズマを用いた.10月下旬〜11月上旬に収穫した.

2.真正種子の採種
 選抜集団の採種には,選抜系統の苗を他の露地開花系統から隔離した場所に移植して通常の畦立て栽培をし,選抜系統間で自然受粉させ,秋期に数回完熟した種子を適宜収穫した.1993年は1カ所,1994年は2カ所の約10m2の畑から可能な限り採種をし,面積当たりの採種量を推定した.

結果
1.集団選抜の結果

 皮色の選抜結果を第1表に示した.淡赤色で選抜した集団はほとんどが淡赤色となり,黄白色で選抜した集団はほとんどが黄白色で,選抜効果がきわめて大きかった.これは四方 (1980) の報告と一致し,皮色が少数遺伝子で支配され,皮色の遺伝力が高いことを示した.

 低温下の発芽率と播種後日数の関係を第1図に示した.選抜集団では原集団より明らかに低温での発芽が早く,最終的な発芽率も高く,選抜効果のあることが示された.

 塊根の大きさで選抜した集団の収量を第2表に示した.2回選抜で収量が高くなる傾向を示したが有意差はなかった.  苗の太さ別による収量を第3表に示した.太い健苗で多収となることはよく知られており (井浦ら 1955),ここでも太い苗で多収となった.第2図に原集団と選抜集団の苗の太さを示した.苗の大きさで選抜した集団では苗が原集団より太く,選抜効果がみられた.Jones (1969) も苗の太さの遺伝力が高いとしている.

 直根の肥大した苗と肥大しない苗の収量を第4表に示した.収量は,有意性はないが肥大した苗で高く,長谷川・和田 (1952) と同様な結果であった.塊根収量は,直根の肥大した苗では比較のベニアズマの78%,肥大しない苗では74%であった.乾物率も比較品種よりも低い値であった.第5表に原集団と選抜集団の直根の肥大程度の頻度分布を示した.選抜集団では明らかに肥大したものが多く,直根肥大の選抜効果がみられた.

 第6表にβ-アミラーゼ欠集団の収量を示した.なお,原集団の9.2%がβ-アミラーゼ欠の個体であった.β-アミラーゼ欠集団は収量が比較品種のベニアズマの約70%であり,乾物率も低かった.

2.真正種子の採種
 第7表に面積当たりの採種量を示した.採種量は1株当たり平均30粒,m2当たり144粒であった.支柱を立てて茎を誘引する採種栽培により,m2当たり100粒程度の採種ができたと報告されている (繁村ら 1965,山川・坂本 1980).ここでの結果は,年次間変動はあるものの,通常の栽培法でも誘引栽培と採種量に大差ないことを示した.

考察
 苗の太さや直根肥大性と収量との関係は過去の知見 (長谷川・和田 1952,井浦ら 1955) と一致した.本研究では,苗の太さや,直根肥大性による集団選抜が有効であり (第2図,第5表),苗が太く,直根の肥大する集団が育成可能であることを明らかにした.苗が太く,直根の肥大する実生種子集団でより多収が得られた (第3表).また,低温での発芽性の選抜効果もあることを明らかにした (第1図).低温でも発芽の良いことは低温での育苗時に大きな利点であり,注目される.しかし塊根の大きさについての選抜効果は本研究ではみられなかった (第2表).四方 (1980) は塊根の大きさによる選抜を行い選抜効果があるとした.またJones (1977) は塊根重の遺伝力が0.25であるとした.本原集団は四方の集団にさらに多収品種を交配して育成した集団であるが,収量に関する遺伝変異が本実験で用いた集団には既にないことが考えられる.収量の選抜が,外観で塊根の大きさを選抜したのであって,反復付きの収量試験で実験精度を高めて選抜や評価を行ったのではないことも収量への効果がみられなかった一因であると思われる.

 育成したβ-アミラーゼ欠集団の塊根は熱してもデンプンがマルトースに分解せず甘みがないので,新加工用食品などカンショの新規用途拡大に寄与しうる (Kukimuraら 1988).β−アミラーゼ欠の表現型は劣性遺伝子で発現される (Kumagaiら 1990) ので,選抜系統間の多交配で得られる集団の個体はすべてβ-アミラーゼ欠となる.従って本集団を利用することで,β−アミラーゼについての分析をすることなく,β-アミラーゼ欠の品種を容易に育成することができる.

 真正種子集団の収量は比較品種の70〜78%であり,また乾物率も比較品種より低い値であった (第4,6表).このように真正種子集団の収量は慣行栽培の比較品種より低く,このため今後,より多収の集団の育成をすることが必要である.その際,微動遺伝子によって支配されると考えられる収量の集団選抜には,皮色やβ-アミラーゼ活性など少数遺伝子による形質の選抜と異なり,多数の系統からなる反復付きの大規模な収量試験が必要である.一方乾物率は遺伝力の高い形質とされる (坂井 1964,Yoshida 1985) ので,塊根乾物率を高める選抜は比較的容易であろう.なお,ここでは食味や栄養価については考慮しなかった.これらの食味関連形質,栄養価などについては品種間差があるとされるが遺伝様式など不明な部分が多いため (Collins and Walter 1982,Woolfe 1992),選抜の可能性などは今後検討すべき課題であると思われる.

 農業形質の優れた集団や,本研究で育成したβ-アミラーゼ欠集団のように特定形質を持ったものは育種素材として利用でき,海外との遺伝資源の交流にも益するところも大きい.無菌苗による遺伝資源の交流も可能になっているが,真正種子集団ではより手軽に,広い遺伝変異のある材料の交流が可能であろう.真正種子は乾燥条件下におけば室温でも長期保存が可能 (湯之上・藤瀬 1971) なので,救荒作物として利用するために農業形質の優れた集団を育成し,その真正種子を多量に採種をして備蓄しておくことも考えられる.採種量はm2当たり平均144粒であった (第7表).m2当たり100粒の採種量としても,10haの面積で10年間採種すると合計1億粒となる.真正種子の1000粒重はほぼ16gであるので,これは1.6tとなる.前述の収量の選抜試験と兼ねて採種を行うことも考えられる.なお露地開花性と塊根収量に負の相関は認められていないので (繁村ら 1965,四方 1980),露地開花性が優れ,採種量が多く,かつ多収の集団を育成するのは可能であろう.

謝辞:β-アミラーゼ欠集団の育成に,藤田和樹 (現鹿児島県農政課),山下幸司 (現鳥取県農試),末吉孝行 (現福岡県南筑後普及センター),田代久美子 (元宮崎医大検査部) の諸氏の助力を賜った.

引用文献
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第1表 皮色による選抜効果.
―――――――――――――――――――
                     皮色(%)
集団           
               淡赤   淡褐   黄白色
―――――――――――――――――――
原集団          48   13   39
淡赤色選抜集団  97     0      3
黄白色選抜集団   6     0    94
―――――――――――――――――――
原集団38,赤集団38,白集団35個体の調査結果.


第2表 塊根の大きさによる選抜集団の収量.
―――――――――――――――――――
集団             塊根重(gm-2)
―――――――――――――――――――
原集団            3190a
1回選抜集団      2950a  
2回選抜集団       3410a
―――――――――――――――――――
平均値に付いた同一記号の間にはDuncanの多重検定で5%水準で有意差がない
ことを示す (第3,4,6表も同様).1991年の試験結果.


第3表 苗の太さ別の収量.
―――――――――――――――――――
苗の太さ   塊根重(gm-2) 乾物率(%)
―――――――――――――――――――
 太       3369a        29
 中      2250b        31
 細       1986c        29
―――――――――――――――――――
1992年の試験結果.


第4表 直根肥大性の有無による収量.
―――――――――――――――――――
直根肥大性  塊根重(gm-2) 乾物率(%)
―――――――――――――――――――
 大     1798a        29
 無     1693a        27
ベニアズマ  2301b        30
―――――――――――――――――――
1996年の試験結果.


第5表 直根肥大性による選抜効果.
―――――――――――――――――――
             直根肥大性(%)
  集団     
           無   中   大
―――――――――――――――――――          
原集団     83   12     6
選抜集団    49   31   21
―――――――――――――――――――
各100個体について,肥大性の無〜大を長谷川・和田 (1952) の分級に従って調査した.


第6表 β-アミラーゼ欠集団の収量.
―――――――――――――――――――
 集団       塊根重(gm-2) 乾物率(%)
―――――――――――――――――――  
β-アミラーゼ欠集団     824a       28
ベニアズマ      1170b       35
―――――――――――――――――――
1994と95年の2年間の平均値.


第7表 真正種子の採種量.
―――――――――――――――――――
年次         採種量 (粒m-2)
―――――――――――――――――――
1993       180
1994ー1         126
1994ー2       126
―――――――――――――――――――
各年とも10m2から (1994年は2カ所) 採種した.




以上