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本頁は 日作紀 76 に掲載.図表一部省略

RAPD分析によるユウガオ (Lagenaria siceraria) の品種分類

小林俊一・吉田智彦
要旨:ユウガオにおける保存品種の選定を目的として,栃木県育成品種5品種を含むユウガオ14品種とユウガオの変種であるヒョウタン10品種の合計24品種についてRAPD分析とクラスター分析を用いて分類を試みた.その結果,44種類のランダムプライマーを用いて31種類のDNAマーカーが得られた.その内,栃木県内の品種間では4種類の多型がみられたのみであり,近縁関係が極めて近いと示唆された.一方,県外や海外からの導入品種は近縁関係の遠いことが示唆された.これらのことから,今後も品種を維持するにあたり,栃木県内の品種については表現型で分類した後,代表的な品種を,導入品種については広い地域から数多くの品種を保存することが望ましいと判断した.
キーワード:DNAマーカー,ヒョウタン,品種分類,ユウガオ,RAPD分析.
Classification of Bottle Gourd (Lagenaria siceraria) by RAPD Analysis:Shun-ichi Kobyashi and Tomohiko Yoshida
Abstract:The objective of this study was to classify bottle gourd (Lagenaria siceraria) varieties by Ramdom Amplified Polymorphic DNA (RAPD) analysis and cluster analysis to preserve them. A total 24 bottle gourd varieties including 5 varieties bred by Tochigi prefecture were analyzed. Forty-four primers produced 31 scoreble, variable RAPD markers within bottle gourd varieties. Only 4 polymorphic markers were produced in 10 varieties derived from Tochigi prefecture. It suggests that the relationship between these 10 varieties is close. The relationship between these and introduced varieties was far. For preservation, the varieties derived from Tochigi prefecture should be selected by the phenotype. Introduced varieties has to be preserved for those from wide origin.
Key words:Bottle gourd, Classification of varieties, DNA markers, RAPD analysis, White-flowered gourd.

 かんぴょうはユウガオの果肉を細長くむき,干して鮨や煮物の具にする栃木県特産作物の一つである.その歴史は古く諸説があるが,1712年に江州 (滋賀県) 水口の城主であった鳥居伊賀守忠英が下野国の壬生城に封ぜられ,その以後に栽培されるようになったというのが通説である.当時,下野国には特産がなかったため,ユウガオの種子を江州木津村から取り寄せて試作させたところ,結果が良好であったことから作付けが拡大したと記載されている.次いで,栃木県のユウガオを広く周知させたのは壬生町安塚の島田武七郎が1877年に第一回内国勧業博覧会に出品したことによる.このことが栃木県のかんぴょうの評価を高め,需要も増加しつつあったことから,ユウガオの作付けが県内各地に拡大した (農山漁村文化協会 1989).

 江戸時代から明治時代の生産状況は明らかでないが,1907年には作付面積が989ha,1041tの生産量であった.昭和10年代には3000ha以上の作付けが続いた (農山漁村文化協会 1989).近年では,1978年の3040haをピークとして,生産者の高齢化,輸入量の増大,食生活の変化による消費の減退等により作付面積が減少し,1999年には349haとなった (栃木県 2001).

 栃木県は1928年頃からユウガオの品種育成を開始したが,第2次世界大戦により一時中止となり,さらに,1945年の戦災により保存品種が消滅し,それまでの業績は不明である.育種方法は在来優良品種を県内から収集し,これらからの純系分離が主であった.戦後も同じ方法により育種を継続し,1956年に新品種,しもつけしろ,しもつけあお,を育成した.しかし,1958年頃からは一代雑種利用による品種育成を試みたが大きな成果は得られなかった (中山 1962).1959年以降は耐病性品種育成を目的に東南アジアを中心に世界各地域からユウガオ属を収集し,遠縁交雑を行った.その後は交雑育種が中心となり,しもつけ晩生 (小熊・藤平 1979),ゆう太 (高野ら 1992) を育成した.しかし,ユウガオ生産の急激な減少により品種育成は縮小の方向にある.現在,わが国で唯一品種育成を担当している栃木県農業試験場栃木分場では,育成品種,在来種の他,日本国内を始め海外から収集した150を超える品種等を維持・保存している.しかし,労力や予算の縮小にともないこのことが大きな負担となってきている.

 ウリ科ユウガオ属に属しているユウガオを牧野 (1989) は以下のように分類している.すなわち,ユウガオ (Lagenaria siceraria (Malina) Standley var. hispida (Thunb. ex Murry) Hara),その変種であるヒョウタン (L. siceraria (Malina) Standley var.gourda (Ser.) Hara),およびフクベ (L. siceraria (Malina) Standley var. depressa (Ser.) Hara) である.さらに,フクベは栃木県で栽培されており,かんぴょうと呼ばれていると記載している.しかし,現在ではユウガオの果皮を乾燥,彩色して作る工芸品をフクベ細工と呼び,それ以外ではフクベと表現する例は無い.栃木分場では用途と果形によりユウガオ (食用,球形) とヒョウタン (鑑賞用,中央がくびれ) の2つに大別しているが,これらの品種のさらなる分類に関する研究は中山 (1962) が外観等で行った以外はほとんどみられない.

 ユウガオは他殖性植物であるが,同分場においては品種育成の母本として自殖により維持している.しかし遺伝的に完全には固定しておらず,まれに表現型に変異のみられる品種もある.また,保存品種にはヒョウタンも多く含まれている.

 以上のことから,より合理的な品種分類がユウガオにおいて求められていた.近年,分子生物学の急激な進歩にともない,DNAマーカーを利用した品種識別が他の作物では盛んに行われている.水稲では大坪ら (1999,2002) や小笠原・高橋 (2000)が,麦類では内村ら (2004) や小林・吉田 (2005) が品種識別のためのDNAマーカーを開発している.RAPD分析を用いた分類については,ペレニアルライグラスについて山下ら (1996) が,ヤムイモについて林ら (2001)が行っているが,ユウガオについて分類した例はまだ無く,Decker-Waltersら (2001) が世界各国のヒョウタン(L. siceraria;Cucurbitaceae) についてRAPDマーカーを用いて多様性の評価をしているのみである.

 本研究では,栃木分場のユウガオおよびヒョウタン品種を維持・保存する際の参考とするため,その一部についてRAPDマーカーを用いて多型を検出した.また,そのデータをもとにクラスター分析による品種の分類を試みたので報告する.

材料と方法
 1.供試品種
 栃木県農業試験場栃木分場で保存しているユウガオ14品種とヒョウタン10品種,計24品種を供試した.なお,これらの由来,茎の太さ,果実の形・色,ユウガオとヒョウタンの分類について第1表に示した.品種番号1〜10が栃木県内のユウガオ品種 (県や県内の会社育成品種と県内で収集した在来種),品種番号11,12は国内産と推定されるユウガオ品種,品種番号18,19は栃木県内で収集したと推定されるヒョウタン品種である.これらのデータは,同分場の保存台帳と1989〜1999年の野菜試験成績書から抜粋し取りまとめた.分類は同分場が独自に行ったものである.他殖性であることから,品種内の変異が予想されるので各品種8個体を用いて以下の分析を行った.

 2.DNAの抽出
 ポットに栽培した株の第4〜5葉の生葉身0.1gからMagExtractor -Plant Genome- DNA抽出キット (東洋紡績株式会社),および同社製自動核酸抽出装置 (MFX-2000) を用いてDNAの抽出を行った.

 3.RAPD分析による多型検出
 抽出したDNAは1/10TEバッファーを用いて5ng/μLに調製し,鋳型DNA量として1μL使用した.PCR反応液はランダムプライマー6pmol,dNTP混合液2.5mM (タカラバイオ社),反応バッファー (タカラバイオ社) を1.25μLおよびrTaq (タカラバイオ社) 0.5 unitに滅菌蒸留水を加え12μLとした.PCR増幅は,サーマルサイクラーDNA Engine Tetrad PTC-225 (MJ Japan社) を用い,ユウガオと同じウリ科に属するメロンでFukinoら (2002) が用いたNunomeら (2001) の方法を改変し実施した.熱変性を94℃で1分間行った後,94℃で30秒,45℃で1分30秒間,72℃で2分間を1サイクルとして45サイクル行い,伸長反応を72℃で5分間行った.増幅したDNAは1.5%アガロースゲルを用い100Vの電圧で約100分間の電気泳動を行った.電気泳動後のアガロースゲルをエチジウムブロマイド溶液で20分間染色後,デンシトグラフAE−6920−FX (アトー社) を用いPCR増幅産物を確認し,バンドの有無によりDNA多型を検出した.
 プライマーは,Decker-Waltersら (2001) を参考に44種類を供試した.

 4.クラスター分析
 小林・吉田 (2006) が麦類の品種分類で行ったのと同じ方法でクラスター分析 (奥野ら 1971,1976) を行った.すなわち,DNA多型のデータをPCR増幅産物が現れた場合を‘1’,無い場合を‘0’とした.次に数値化した全データを青木によるプログラム(注:http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/Mokuji/index2.html) に入力し,正規化せずユークリッド距離を求め,群平均法 (UPGMA) によるクラスター分析を行い,個体間の距離をデンドログラムにより視覚化した.

結果
 供試した44プライマーの内,OPO19,OPAQ3,OPAT2,OPAU16の4つでDNAの増幅が見られなかった.残り40プライマーで合計309バンドが検出できたが,バンドが薄くかつ個体間で不規則に現れた134バンドは解析不能と判断しデータから除外し (第1図),144バンドでは多型が得られなかった.21プライマーで31バンドのDNA多型が認められ,これらを品種分類のためのDNAマーカーとした (第2図,第2表).

 特大ひょうたん,長杓ひょうたん,イボ瓢箪,URUGUAI産では同一品種内の8個体間で変異が検出され,これら品種でヘテロ接合性が残っていると推定された.OPF4,OPW7,OPAQ13,OPAS14,OPAV11,およびOPAX16で現れたDNAマーカーに分離するものがあり (第2図),品種別に見ると,特大ひょうたんで1マーカー,長杓ひょうたん,イボ瓢箪で2マーカー,URUGUAI産で5マーカーであった.DNAマーカー別にみるとOPF4の500bp,同550bp,OPW7の650bp,OPAQ13の2400bp,OPAV11の1700bpおよびOPAX16の1000bpで1品種に,OPAS14の1000bpで4品種に見られた.これら以外は同一品種内の8個体間で多型は検出されなかった.

 栃木県内のユウガオ10品種間に多型の現れたマーカーは4種類,OPL3,OPL18,OPU15,OPY3であった.国内産と推測されるユウガオ12品種間では8マーカーで多型が現れた.ユウガオ14品種間のみに多型の現れたDNAマーカーは11種類であった.

 マダガスカルに特異的なDNAマーカーとして,プライマーOPK7で800bp,OPL18で2200bp,OPN8で1250bp,OPU15で2800bp,0PAF7で2000bp,OPAH1で1500bpにポジティブに現れる6種類と,OPAQ13で2400bpに現れないネガティブな1種類が得られた.また,イボ瓢箪では,OPU15で2400bpにポジティブな,OPC7で2000bpにネガティブな特異的DNAマーカーが得られた (第2図).

 以上の結果,栃木県内の品種間ではDNA多型が少なかった.一方,イボ瓢箪,URUGUAI産およびマダガスカルではDNA多型が多くみられた.  次に,31種類のDNAマーカー (第2表) を用いたクラスター分析の結果をデンドログラムとして第3図に示した.その結果,大きくは以下の4つのクラスターに分類された.栃木県内の品種を含むほとんどの品種が含まれるクラスター,URUGUAI産,イボ瓢箪,マダガスカルのみで形成されるクラスターである.

 各品種8個体を供試したが,ほとんどの品種は個体間で多型が見られず,それらは第3図で個体別の表示はしていない.同一品種の個体間で多型が見られたものは個体別の表示をしており,平方距離が品種間よりも品種内で大きい場合も極めてわずかに見られた.しかしほとんどの品種は同一または隣接したクラスターに位置したことから,RAPD分析によって品種が分類できる可能性が示された.

 大きく分けてユウガオは12品種が同一クラスターに位置したが,マニラ野生種と岡山在来は異なるクラスターを形成した.国内のヒョウタン品種はほとんどが隣接したが,ヒョウタン18は栃木県内のユウガオ品種のクラスターに含まれた.栃木県内のユウガオ品種から最も遠くに位置したのは,マダガスカル,次いで,イボ瓢箪,URUGUAI産であった.

 在来種から純系分離で育成された,しもつけあお,は同じく在来種から選抜された,小山在来,二宮在来,およびそれらの交配で育成された品種である,ゆう太と同一クラスターに位置した.栃木県育成の,しもつけしろ,は同県内会社育成の,かわちしろ,と同一クラスターに位置した.しもつけ晩生は,しもつけあお,しもつけしろ等を祖先に持つが,それら祖先品種に隣接したクラスターに位置した.ゆう太は両親である,しもつけあお,小山在来と同一クラスターに位置し,野州7号は片親であるスイス (センター) に隣接した.

考察
 ユウガオは栃木県の特産作物であるが,近年急激に作付けが減少している.しかし,これらの遺伝資源は極めて貴重であることから,保存品種の特性等を評価し,必要最小限の品種を保存することが急務である.その一手法としてDNAマーカーを用いた分類とカタログ化が有効な手段と考えられる.そこで,開発にコストがかからず簡易にDNAマーカー検索が可能なRAPD分析を用いてこれら遺伝資源の分類を試みた.  Decker-Waltersら (2001) は,45プライマーを用いて得られた64種類のDNAマーカーを利用し,世界各国から収集したヒョウタン75品種が識別できるとしている.今回の結果では,31種類のDNAマーカーで識別を行ったが,その多くは導入品種について特異的なDNAマーカーであった.

 一方,系譜が明らかとなっている育成品種では,ゆう太は両親である,しもつけあお,小山在来と同一クラスターに位置した.しもつけあお,しもつけしろ等を祖先に持つ,しもつけ晩生,は互いに隣接したクラスターに位置した.野州7号は片親であるスイス (センター) に隣接した.このように,育成品種でその系譜とDNAマーカーの関係が示唆された.さらに,純系分離である,しもつけあお,は同じく在来種から選抜された,小山在来,二宮在来,およびそれらの交配種である,ゆう太と同一クラスターに属した.同じ栃木県内の育成品種である,しもつけしろ,かわちしろ,も同一クラスターに位置し,同じような起源と推定される遺伝資源についての近い類縁関係を示唆した.

 育成品種を含む栃木県内の10品種間で得られたDNA多型は4マーカーについてのみであり,国内産と推測されるユウガオ12品種間でも8マーカーのみであったことから,国内のユウガオの近縁関係は近く,特に栃木県内の品種の近縁関係は極めて近く,栃木県内品種のDNAマーカーによる分類は困難であると推定された.一方で,導入した品種を交配母本として育成された,しもつけ晩生と野州7号がクラスター分析で遠くに位置したことは,導入した品種が遠縁であることを反映していると推察され,興味深い.

 クラスター分析でヒョウタン18が栃木県内のユウガオ品種と近縁である結果が得られたが,保存台帳と最近行われた特性調査で果形が異なることから,本研究に供試されたものはヒョウタン18と以前に記述されたものと異なる可能性が高いと推察される.この原因としては,混種,自然交雑等が考えられるが,いずれにしても,材料としては不適切であったと思われる.海外からのヒョウタンの導入品種は栃木県内のユウガオ品種から最も遠く位置した.アフリカ原産のマダガスカルが最も遠く,次いでイボ瓢箪,URUGUAI産が続いた.イボ瓢箪の由来は不明であるが,Decker-Waltersら (2001) は,アジア産とアフリカ産品種は互いに遠くに位置すると述べており,今回の結果もそれを裏付けている.

 中山 (1962) は,しもつけしろ育成時に,約7年間の自家受粉採種の後,自殖弱勢を回避するため,きょうだい交配を行っている.採種のため数年に1回とはいえども,植物体が大きくなるユウガオを自家受粉,あるいは場合によりきょうだい交配をするには多くの労力が必要である.自然状態では他家受粉をもっぱらとするため自然交雑の危険も大きい.

 このため,品種そのものの維持,あるいはその純度の維持が非常に困難である.そこで,本研究で明らかにしたように,栃木県内の品種については近縁関係が極めて近いので,これまでの調査成績を基に表現型の特性,耐病性等で分類し,代表的な品種を残すことにより必要最小限の遺伝資源を維持・保存できると思われる.国内の他の地方産ユウガオ品種は栃木県内の品種とは由来が異なると推察された.また,海外からの導入種は国内品種と遺伝的背景がかなり異なり遠縁であると推定され,現在保有している品種を数多く維持・保存することが必要であると示唆された.また,RAPDマーカーについてはより多くのDNAマーカーの検索と,それらを用いた効率的な分類を可能にするため,水稲で大坪ら (2002),イチゴで田アら (2004) が行っているようにSTS化を図る必要もあろう.

 いずれにしても,現在保有のユウガオ属品種は遺伝資源として極めて貴重な財産である.できるだけ多くの品種を保存する努力をする一方で,新たな保存機関を早急に探していく必要がある.
謝辞:本研究の遂行に当たり,材料および品種の由来や特性等の提供を頂いた元栃木県農業試験場栃木分場,稲葉幸雄研究室長に感謝します.
引用文献
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図表

略
第1図 プライマーOPW3を用いて得られた多型.
矢印のバンドは多型無しと判定.その他のバンドは判定不能とした.Mは200bp DNA ladder.

略
第2図 プライマーOPAV113を用いて得られた多型.
Mは200bp DNA ladder.図中の実線の矢印は品種内で分離無し,点線の矢印は分離している品種.


第3図 RAPDマーカーによる多型情報を基にしたユウガオ品種間のクラスター分析結果.
品種内に分離のみられた品種は個体別に分析した.括弧内の数字は品種内の個体番号.

第1表 供試材料の来歴と特性.
	第1表 供試材料の来歴と特性.					
						
番号	品 種 名	来歴(または両親)	形態的特性			分類
			茎の太さ	果実の形	果実の色	
1	しもつけ晩生	しもつけあお//しもつけしろ/T.143	中	洋梨	白	ユウガオ
2	しもつけしろ	在来種から純系分離	中	短洋梨〜洋梨	白	ユウガオ
3	しもつけあお	在来種から純系分離	中	短洋梨〜洋梨	緑	ユウガオ
4	ゆう太	しもつけあお/小山在来	太〜中	長洋梨〜洋梨	白	ユウガオ
5	野州7号	ゆう太/スイス(センター)	太	長洋梨	白	ユウガオ
6	小金井在来	県内から収集	中〜やや細	洋梨〜短洋梨	白	ユウガオ
7	小山在来	県内から収集	中〜やや細	短洋梨〜洋梨	白	ユウガオ
8	二宮在来	県内から収集	やや細	洋梨	緑→白	ユウガオ
9	上三川在来青	県内から収集	中〜やや細	短洋梨〜洋梨	緑	ユウガオ
10	かわちしろ	県内種苗会社から購入	やや細	洋梨	白	ユウガオ
11	岡山在来	岡山県和郡佐伯町(1966)	やや細〜中	洋梨〜長洋梨	白	ユウガオ
12	印度かんぴょう(広島)	不明	やや細	短洋梨〜洋梨	白	ユウガオ
13	スイス(センター)	不明	中〜やや細	洋梨〜球	白	ユウガオ
14	マニラ野生種	不明	やや細〜中	丸→瓶〜円筒	白	ユウガオ
15	ヒョウタン18	青瓢箪/白長(ヒョウタン、苦み無)	やや細〜中	丸→長洋梨〜瓶	緑→白縦かすり	ヒョウタン
16	大長ひょうたん岐阜3	岐阜県から導入	中	長瓢箪〜鶴首	白	ヒョウタン
17	極小千成	不明	細	瓢箪	白	ヒョウタン
18	中ひょうたんA	県内から収集したと推測	やや細	瓢箪	白	ヒョウタン
19	大ひょうたんA	県内から収集したと推測	やや細	瓢箪	白	ヒョウタン
20	特大ひょうたん	不明	やや細	瓢箪	白	ヒョウタン
21	長杓ひょうたん	不明	やや細	鶴首	中	ヒョウタン
22	イボ瓢箪	不明	やや細	扁珠	緑	ヒョウタン
23	マダガスカル	不明	やや細	円筒	緑	ヒョウタン
24	URUGUAI産	不明	中	瓢箪	緑	ヒョウタン

	特性中の矢印は保存台帳と成績書で異なることを示す.					
	特性中の波線は成績書の年次間差を示す.

第2表 RAPD分析による品種識別.
略
多型の現れたDNAマーカーの有無を0  (1品種8個体全てにバンド無し),1  (1品種8個体全てにバンド有り),
seg. (1品種8個体で分離) で示す.プライマー名の頭文字OPは共通なので,省略して記載した.図中央部,
点線より上をユウガオ,下をヒョウタンと分類した.

以上