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本頁は“育雑 46:295-301(1996)”に掲載したものです.図表一部省略. 食味との関係の図

イネ育成系統の近縁係数およびその食味との関係

大里久美1)・吉田智彦2)
(1)福岡県農業総合試験場,筑紫野市,〒818,
 2)九州大学農学部,福岡市,〒812ー81)
Coefficient of Parentage in Rice Breeding Lines and Its Relationship to Eating Quality
Kumi F. Oosato1) and Tomohiko Yoshida2): 
1)Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818 Japan.
2)Faculty of Agriculture, Kyushu University, Fukuoka 812-81 Japan.
Key Words : Coefficients of parentage, Crossing record, Eating quality, Pedigree analysis, Prolog, Rice
育成品種の系譜を解析し,それらがどのような遺伝子源で構成されているか,あるいは品種の血縁関係と収量・品質など品種の性能とにどのような関係があるかといった問題を分析することは育種計画の策定にとって重要なことである.しかし今日の品種は系譜が複雑になっており,しかも適当な解析方法がなかったこともあいまって,比較的系譜の記録が完備しているイネやムギでも,系譜自体の解析や,それと品種の性能との関係の解析が充分行われているとは言い難い.ここでは,福岡農試のイネ育成系統や,品種育成試験に供試された対照品種などの系譜を解析し,さらに食味と品種の血縁関係との解析も試みた.
 品種の血縁関係を表すために,Malecot(1948)が定義し,Kempthorne(1969)がcoefficient of parentageの英訳を与えた近縁係数を計算した.日本のイネ品種の近縁係数は,酒井(1957)が両親の遺伝物質の1/2ずつを次代系統が確率的に持つとして,また純系淘汰による親子間の近縁係数を1〜1/2として計算を行っている.また,Dilday(1990)はアメリカ,Lin(1991,1992)は台湾とIRRIのイネ品種について計算し,いずれも育成品種が狭い遺伝子源で構成されていると報告している.しかし,過去の報告では近縁係数と品種の性能との関係は解析していない.また,最近の日本のイネ品種は系譜が非常に複雑になっているためか,その血縁関係を数量的に解析した報告はみあたらない.
 複雑な系譜を持つ品種間で血縁関係を数量的に解析するのは手計算ではもちろんコンピューターを使用しても,従来の手続き型のプログラムでは非常に煩雑である.水田ら(1996)は,推論,再帰処理,リスト処理などが容易にできる推論型コンピュータ言語のProlog(柴山ら1986,大塚ら1985)を用い,ビール大麦品種のデータベース構築と血縁関係解析のためのプログラムを作り,自殖性作物の場合についての近縁係数を計算している.本報告でも水田ら(1996)の方法に準拠してイネの血縁関係の解析を行った.
 古い品種の来歴については諸説があり,どの説をとるかで結果が異なる可能性があるので,近縁係数の計算に関係する古い品種の来歴の違いが計算結果に及ぼす効果についても検討した.

計算方法
 交配両親名データベースの構築は,パーソナルコンピュータ用のPrologのインタプリタ,Prolog-KABA(アステック(株))を用いた.古い品種の両親名は主に農林水産省農蚕園芸局(1989)を参考にした.ただし,旭と朝日は同一品種とした.系統名で交配に使われ,その後品種名の付いたものはその品種名に変えた.データベース構築に当たっては,品種名はすべて小文字のローマ字表記にしたが,スペース節約のため育成地での表記法とは必ずしも一致していない(例:shi→si).データベース中には356の交配両親名があるが,本解析には用いられなかったものも含まれている.近縁係数の計算に用いた全品種については,水田・吉田(1994)に記した方法で家系図を作成し,データの誤りを訂正し,検索が最終の祖先品種までなされていることを確認した.
 近縁係数の計算プログラムは水田ら(1996)の作成したものを用いた.すなわち,両親の遺伝物質の1/2ずつを次代系統が確率的に持つとし,純系淘汰品種,変種,突然変異系統はすべて原品種と同一とみなして,親子間の関係は交配によるものだけとして計算した.また連続戻し交配を行って育成された品種は反復親と同一とみなした.これらの前提はすべて近縁係数の計算値を大きくする.後述するように,コシヒカリとの近縁係数の計算に関わる共通祖先のうち,古い品種はさかのぼる世代数が多く,そのためそれらが近縁係数に寄与する割合は小さくなると予測される.このことについて検討するため,いくつかの品種について,対コシヒカリ近縁係数の計算の途中経過(近縁係数の計算に関係する共通祖先品種にさかのぼる全ての経路)を外部ファイルに出力し,それから表計算ソフトを用いて同一の共通祖先品種の経路別での値を累積し,経路別の近縁係数への寄与の割合を計算した.また,家系図中の祖先の数,他と系譜的関係のない最終の祖先品種(以後最終の祖先品種と称す)までの検索に必要な両親名データ数,最終の祖先品種一覧なども検索した.この検索は,家系図作成プログラム(水田・吉田1994)の一部を適宜改変しながら行った.

供試材料
 近縁係数の計算に用いたのは,1991〜93年の福岡農試のイネ育成系統生産力予備検定試験に供試された育成系統と,品種育成試験に供試した対照品種(Table 1の下段に品種名を記した),およびその祖先品種である.育成系統間,育成系統や対照品種と祖先品種やコシヒカリとの間の近縁係数を計算した.また,育成系統のうち地域適応性検定用系統(以後ちくし系統と称す.合計30系統あるが,交配組合せが異なるのは17である)と対照品種については,家系図中の祖先の数,最終の祖先品種などの検索をした.
 食味の成績は,Table 1に示した対照品種の場合は,1989年と1990年に福岡農試で標準栽培された材料について,コシヒカリを基準として食味試験を行った結果の平均値を用いた(松江1993).育成系統の場合は,1991〜93年の成績を組合せを単位として系統の値を平均して用いた.但し出穂期が8月15〜29日で,同一交配組合せで4系統以上あるものに限定した.交配組合せは良食味を目的とした数多くのものからなり,その親品種名をFig.4の脚注に記した.系統によって試験年次の異なるものが混在するが,食味や出穂期の年次間差は無視した.これら食味の値と近縁係数との関係をみた.
 また育成系統で,交配両親の食味の値が既知(1989〜90年2ヶ年の平均値)のものについて,組合せ内系統の食味の平均値と,両親の食味の平均値(中間親)との関係をみた.但しこの場合は出穂期が8月15〜29日で,同一交配組合せで2系統以上あるものとした.

計算結果と考察
(1)検索の例示
 Fig.1にコシヒカリの家系図を2種類示した.上段は農林水産省農蚕園芸局(1989)に記されたとおりの系譜による家系図である.下段は本論文で近縁係数を計算するときに用いたデータベースによる家系図で,銀坊主と陸羽20号は原品種の愛国,同様に選一は器量好,森田早生は大場,亀の尾4号は亀の尾となっている.
 Fig.2にコシヒカリと農林1号の近縁係数計算の途中経過を例示した.使用したプログラムでは,品種名を入力すると共通祖先を検索し,個々の共通祖先にさかのぼる経路とその経路での計算結果と,全経路での値を合計して得られる近縁係数を表示する.この場合,愛国の経路(コシヒカリ→農林22号→農林8号→愛国→陸羽132号→農林1号)と農林1号の経路(コシヒカリ→農林1号)の2つがある.愛国の経路では,さかのぼる世代数(さかのぼる両方向の計)は5,この経路での値は(1/2)5=0.03125,農林1号の経路での世代数は1,この経路での値は(1/2)1=0.5,合計が近縁係数で0.53125となった.当然,本プログラムでは近縁係数の計算に関係している共通祖先のみが検索され,経路が重複されることになる,コシヒカリ→農林1号→陸羽132号→愛国→陸羽132号→農林1号の経路はたどってない.
(2)祖先数と祖先品種の寄与率
 Table 1にちくし系統と対照品種について,家系図内で最終の祖先迄の世代数の最大のもの,家系図中の祖先品種の総数,そのうち重複するものを除いた数を示した.ちくし系統の最大世代数は13〜17,総祖先数は136〜1238,重複品種を除いた祖先数は52〜119であった.また,最終の祖先までの検索に必要な両親名データ数は合計210で,最終の祖先品種は合計40品種であった.
 ちくし系統の最終の祖先品種とちくし系統との近縁係数をすべて計算したところ(計算結果の表示は省略),値が最も大きかったのは愛国(ちくし系統平均で0.163),次いで旭(朝日)(同 0.134),器量好(同 0.122),上州(同 0.110),大場(同 0.096),亀の尾(同 0.062),京都新旭(同 0.033)であった.他と系譜的関係がない最終の祖先品種との近縁係数は当該品種の遺伝的な寄与率とみなせる.愛国の寄与が最大で,旭(朝日)がそれに次ぐことは酒井(1957)の報告と一致した.近縁係数の上位3品種合計で,ちくし系統に30.0〜53.7%,5品種で44.1〜77.9%,7品種で50.3〜86.6%の寄与をしていた.このことは,ちくし系統の総祖先品種数は多いもので千を超え,重複品種を除いても100を超える品種が系譜の構成に関係しているにもかかわらず,実質的には少ない祖先品種が多くの遺伝的な寄与をしていることを示している(Delannayら 1983).
(3)コシヒカリとの近縁係数
 Table 2の左端に対照品種の対コシヒカリ近縁係数を示した.コシヒカリとの近縁度が最も低いのはレイホウで値は0.139,最も高いのはユメヒカリで0.783であった.コシヒカリを祖先に持つ品種で値の一番小さいのは中部68号の0.404であったが,それはコシヒカリを祖先に持たない品種のいずれよりも高い値であった.
 Table 2の3列目以降には近縁係数の計算に関係した共通祖先品種の経路別の割合を示した.Table 3にはそのうちコシヒカリとの近縁係数の小さい2品種と大きい2品種について,共通祖先品種への経路の数と,経路をさかのぼる世代数を示した.レイホウでの計算に関係した共通祖先品種は,愛国,旭(朝日),器量好,農林22号の4品種,そのうちレイホウ→愛国→コシヒカリの経路は1つあり,そのさかのぼる世代数は7で,近縁係数の5.6%が愛国の経路であった.同様に碧風では愛国の経路は5つあり,その世代数の最高は9,最低は8,合計で近縁係数の10.5%が愛国の経路であった.対コシヒカリ近縁係数の大きいヒノヒカリでは,愛国,旭(朝日),器量好の経路は6,10,12もあるが,さかのぼる世代数が9〜14と多いためその経路による貢献度は小さくなり,近縁係数への割合は1.2,0.5,0.3%であった.ユメヒカリでも同様であった.このように対コシヒカリ近縁係数の計算で,愛国,旭(朝日),器量好など古い品種の経路による寄与の割合は小さく,特に近縁係数の大きい品種では非常に小さかった.
(4)古い品種の来歴の差
 Fig.1によれば,コシヒカリの近縁係数に関わる実際の共通祖先は愛国でなくて銀坊主,器量好でなくて選一である.それら純系淘汰による親子間の近縁係数を1/2として,レイホウ,碧風,ヒノヒカリ,ユメヒカリの4品種とコシヒカリとの近縁係数を再計算すると,銀坊主を祖先とした場合は0.135,0.140,0.604,0,782,選一では0.138,0.147,0.608,0.783,その両者を考慮して計算すると,0.134,0.139,0.603,0.781となった.これらは元の値である,0.139,0.148,0,608,0.783と比べると差は非常に小さかった.このように純系淘汰品種の大部分は昔の交配に使われているので計算結果に及ぼす影響は小さく,古い品種の来歴にも諸説あるが,それらの差異は大勢に影響せず,これらのことは,ここで行ったように系譜を簡素化して計算しても差し支えないことを示していると考えられる.
 突然変異系統が最近の交配に使われているときは,計算結果に比較的大きな影響をもたらす可能性があるが,ここでの突然変異系統である関東79号と北陸100号は,原品種のコシヒカリに類似しており(佐本・金井1975,山本・小川1992),それらはコシヒカリとして扱っても支障ないと考えられる.ただし,突然変異系統の一般的な扱いについては今後の検討としたい.
(5)食味との関係
 Fig.3に対照品種での対コシヒカリ近縁係数と食味との関係を示した.両者の間の相関係数は0.746(1%水準で有意)で,食味はコシヒカリと近縁なものが優れていた.年次を反復とみなした品種間の食味の最小有意差は0.48であった.ユメヒカリとひのくにおとめが全体的な傾向からやや離れていたが,ユメヒカリは晩生のためコシヒカリと極めて近縁でも食味が低下したのであろう.ひのくにおとめはコシヒカリを祖先品種に持たないが,高い食味の値を示したことが注目される.
 Fig.4に育成系統での食味と対コシヒカリ近縁係数との関係を示した.両者の相関係数は0.583(5%水準で有意)で,育成系統の比較でもコシヒカリと近縁の系統は食味が優っていた.
 Fig.5に育成系統の食味と両親の食味平均値(中間親)との関係を示した.両者の相関係数は0.524(5%水準で有意.KBの組合せを除くと0.707)で,両親の食味の平均値が高い系統は食味が優れていた.この相関係数の値は,育成系統の食味と対コシヒカリ近縁係数の相関係数とほぼ同じ値であった.
(6)ちくし系統の相互交配でできる系統の近縁係数
 Table 4に,ちくし系統同士を交配したとしてできる系統の対コシヒカリ近縁係数を示し,前項の結果に基づいて良食味品種育成の可能性を検討した.対角線上の値は当該系統の対コシヒカリ近縁係数である.可能な136の組合せのうち,最高値はちくし1号×同24号の組合せでできる系統の0.734,最低値はちくし20号×同29号,ちくし25号×同29号による0.345であった.Fig.3と4から判断して,良食味系統を育成するにはコシヒカリとの近縁係数が0.5以上であることが必要条件だとすると,57(全体の42%)の組合せがその条件を満たしていた.このことは,あらかじめ近縁係数を計算することで良食味を目的とした交配組合せ候補が絞れること,ちくし系統同士の交配後代から良食味品種が育成される確率が高いことを示している.

結論
 福岡農試育成の系統には家系図中の祖先品種数が千を超えるものがあり,平均で493.5,重複品種を除くと平均で85.5であるが,実質的には少数の祖先品種だけが多くの遺伝的寄与をしており,7品種合計で平均72.2%であった.この傾向はここで解析したちくし系統のみでなく,近代のイネ育種が始まってから10数世代を経た今日の我が国の多くの品種育成地の系統でも同様で,比較的狭い遺伝子源の範囲内で交配・選抜がなされており,遺伝的ぜい弱性(Walsh 1981)が懸念される.しかし,実用的な品種の育成では基幹品種と遠縁の交配組合せをすると成功の確率が低くなり,遺伝的背景の拡大は容易でなく,高度の食味が要求されている今日のイネ品種で少数品種との近縁度が高くなることはある程度止むを得ないこととも考えられる.従って今後の品種育成において遺伝的ぜい弱性を避けるためには,戻し交雑や中間母本の育成と利用などによって,良食味品種との近縁度を保ちつつ,耐病虫性などの特性を導入していくのが良いであろう.
 ここでは両親の遺伝物質の1/2ずつを次代系統が確率的に持つとし,系譜的関係も単純化したうえでの計算結果であるが,複雑な血縁関係が手軽なシステムで数量的に検討できたことや,食味と対コシヒカリ近縁係数に相関があったことは,育種計画が試行錯誤やいわゆる“勘と経験”のみによるのでなく,あらかじめ近縁係数を計算することで合理的に策定可能であることを示している.
なお,交配両親名データや簡単な解説付きの解析プログラムは,福岡農試研究情報検索システム(吉田1992)を通じてテキストデータとして参照でき,誰でも利用できる.
引用文献
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Summary
A database of rice crossing records in Fukuoka Agricultural Research Center was developed using Prolog-KABA interpreter for a personal computer. A few ancestors constituted a great proportion of the genetic base of modern cultivars. Five ancestors contributed, collectively, more than 60 % and 7 ancestors contributed more than 70 % of the gene pool for lines developed by Fukuoka Agricultural Research Center (Table 1). 'Koshihikari' is a renowned good eating quality cultivar and used extensively as a cross parent. Coefficients of parentage between Koshihikari and several cultivars or breeding lines were computed. Significant positive correlations between the coefficient of parentage and eating quality were found (Fig.3,4), showing that we could estimate combining ability of eating quality by computing the coefficients of parentage. It was shown that the contributions to the coefficients of parentage between modern cultivars and Koshihikari by the paths of old ancestors were very small and minor differences in the history of the old ancestors had little effect on the coefficient of relationship (Table 2,3). The coefficients of parentage for candidate crosses among 17 breeding lines were computed and about 40 % of crosses had the value of more than 0.5 (Table 4), which could produce high eating quality lines.
K. F. Oosato1) 
T. Yoshida2)
1) Fukuoka Agricultural Research Center, Chikushino, Fukuoka 818 Japan.
2) Faculty of Agriculture, Kyushu University, Fukuoka 812-81 Japan.


Table 1. Maximum generation in the pedigree, number of ancestors, total genetic contribution (%)
   by 3,5,7 ancestors for Chikushi lines and check cultivars
─────────────────────────────────────────────     
Name                  Maximum         Number of ancestors   Total genetic contribution
    (cross)         generation in ─────────────────────────       
                       the pedigree    Total  Exc common1)   by 3       5   7 ancestors2)
─────────────────────────────────────────────     
Chikushi 
  1 (Kinuhikari/Koshihikari)     13       142     52          41.2     71.7    82.4
  8 (Tsukinohikari/Koshihikari)  14       528     88          48.7     74.9    86.6 
 12 (Asanohikari/koshihikari)    14       528     88          48.7     74.9    86.6
 13 (Hinohikari/Tsukushihomare)  13       350     84          37.8     55.8    65.2
 14 (Koganebare/Kinuhikari)      13       338     88          36.4     54.3    65.1
 15 (Norin 22/Kinuhikari)        13       136     52          53.7     77.9    82.4
 18 (Hinohikari/Yokaminori)      13       474     99          36.8     53.6    62.5
 19 (Chubu 68/Mineasahi)         13       560     86          44.8     63.5    72.9
 20 (Tsukinohikari/Chiyonishiki) 13       724     97          45.8     64.1    75.1
 23 (Hatsuboshi/Saikai 189)      13       398     74          41.6     60.9    73.0
 24 (Hinohikari/Hitomebore)      13       386     72          45.6     73.7    85.4
 25 (Yokaminori/Mineasahi)       13       400     98          35.2     52.0    59.4
 26 (Saikai 176/Mineasahi)       15       874    111          41.2     57.5    66.3
 27 (Aichi 80/Hinohikari)        17      1238    119          46.3     67.8    79.2
 28 (Hinohikari/Tsukinohikari)   14       738     89          46.3     66.2    78.0
 29 (Hinohikari/Fukumasari)      13       270     77          30.0     44.1    50.3
 30 (Yumehikari/Reiho)           15       306     80          33.9     52.1    58.0
Check cultivars                    
  1 Koshihikari                   3        12     11          50.0     87.5   100.03)
  2 Reiho                         7        34     32          23.4     29.7    29.7
  3 Nipponbare                   9        72     40          46.5     59.0    77.7
  4 Tsukushihomare                9       126     50          30.5     41.4    47.7
  5 Aokaze                       10       142     59          35.7     43.6    54.5
  6 Mineasahi                    11       148     50          42.1     67.1    76.5
  7 Yokahonami                  11       158     73          41.4     64.1    71.9
  8 Kinuhikari                   12       128     51          32.4     55.8    64.8
  9 Hinohikari                   12       222     69          45.2     70.2    82.7
 10 Chubu 68                     12       358     72          41.2     60.0    70.9
 11 Hinokuniotome                12       396     76          39.8     52.3    64.8
 12 Yumehikari                   14       270     77          44.4     74.5    86.4
 13 Saikai 190                   15       388     86          33.8     47.5    52.9
────────────────────────────────────────────       
1)Except common ones. 2) The uppermost 7 ancestors with high genetic contribution to Chikushi
lines are as follows : 1;Aikoku, 2;Asahi, 3;Kiryoyoshi, 4;Joshu, 5;Oba, 6;Kamenoo, 7;Kyotoshin-asahi.
3)Six ancestors contributed 100 %.


 Table 2. Coefficient of parentage (C.P.) between Koshihikari and check cultivars and 
   contribution (%) to C.P. from the path of a common ancestors (Aikoku - Koshihikari ).
───────────────────────────────────────────         
Name            C.P.   Aik  Asa  Kame Kiryo  O  Riku Norin Norin Norin Norin Koshi
                       oku  hi   noo  yoshi  ba u132 1     6     8     22    hikari
───────────────────────────────────────────         
Reiho          0.139   5.6  2.8    -   1.4   -   -     -     -    -    90.1   -
Nipponbare     0.246   6.4  2.8    -   1.7   -   -     -    6.4  6.4   76.3   -
Tsukushihomare 0.187   5.2  2.1    -   0.5   -   -     -    8.4   -    83.8   -
Aokaze        0.148  10.5  8.6    -   1.8   -   -     -   10.5  5.3   63.3   -
Mineasahi      0.593   1.1  0.5    -   0.2   -  2.6    -    3.3   -     7.9  84.4
Yokahonami    0.504   1.7  0.5    -   0.1   -   -     -    3.9  0.8   18.6  74.4
Kinuhikari     0.534   1.0  0.7   0.2  0.1   -   -   10.2    -    -     5.9  82.0
Hinohikari    0.608   1.2  0.5    -   0.3   -  1.3    -    2.3  0.6   11.6  82.3
Chubu 68       0.404   2.7  1.1    -   0.5   -  3.9    -    5.8  1.0   23.2  61.9
Hinokuniotome  0.218   6.3  2.7    -   1.3   -  3.6    -   10.8  3.6   71.7   -
Yumehikari     0.783   0.3  0.2    -   0.1   -   -     -    0.6  0.3    2.8  95.8
Saikai 190     0.200   5.2  1.8    -   0.7  0.4  -     -   14.5  1.7   75.8   -
───────────────────────────────────────────         


Table 3. Number of paths, maximum and minimum steps in the path of a common
   ancestor in the coefficient of parentage between Koshihikari and four cultivars.
─────────────────────────────────────────             
Name              Aik   Asahi Kiryo Rikuu  Norin Norin Norin   Koshi    
                  oku         yoshi 132    6     8     22      hikari 
─────────────────────────────────────────             
Reiho                                                             
 Number of paths   1      1     1      0     0     0     1      0      
 Step   Maximum    7      8     9      -     -     -     3      -
        Minimum    7      8     9      -     -     -     3      -
Aokaze                                                              
 Number of paths   5     11     4      0     2     1     2      0      
 Step   Maximum    9     12    12      -     7     7     5      -
        Minimum    8      7     9      -     7     7     4      -
Hinohikari                                                          
 Number of paths   6     10    12      1     4     1     4      1      
 Step   Maximum   11     13    14      7     9     8     7      1
        Minimum    9     11    10      7     8     8     5      1
Yumehikari
 Number of paths   6     16     6      0     3     2     4      2 
 Step   Maximum   13     15    16      -    11    11     9      2 
     Minimum   11     13    11      -     9     9     7      1 
─────────────────────────────────────────             

Table 4. Coefficients of parentage between Koshihikari and expected lines which could be
    obtained by dialle crosses among Chikushi lines.
────────────────────────────────────────────       
Chikushi 
    1     8     12    13    14    15    18    19    20    23    24    25    26
────────────────────────────────────────────       
 1 0.767                                             ───────────────           
 8 0.702 0.637                                              27    28    29    30
12 0.702 0.637 0.637                                 ───────────────           
13 0.582 0.517 0.517 0.397                             27 0.508                  
14 0.571 0.506 0.506 0.386 0.375                       28 0.474 0.440            
15 0.650 0.585 0.585 0.465 0.453 0.532                 29 0.416 0.383 0.325      
18 0.569 0.504 0.504 0.385 0.373 0.452 0.372           30 0.484 0.451 0.393 0.461
19 0.586 0.521 0.521 0.401 0.390 0.469 0.388 0.405   ───────────────           
20 0.566 0.501 0.501 0.381 0.370 0.449 0.369 0.385 0.366
23 0.603 0.538 0.538 0.419 0.407 0.486 0.406 0.423 0.403 0.440
24 0.734 0.669 0.669 0.550 0.538 0.617 0.537 0.553 0.534 0.571 0.702
25 0.566 0.500 0.500 0.381 0.369 0.448 0.368 0.385 0.365 0.402 0.533 0.364
26 0.577 0.512 0.512 0.392 0.381 0.460 0.380 0.396 0.376 0.414 0.545 0.376 0.387
27 0.637 0.572 0.572 0.452 0.441 0.520 0.440 0.456 0.437 0.474 0.605 0.436 0.447
28 0.604 0.539 0.539 0.419 0.408 0.486 0.406 0.423 0.403 0.440 0.571 0.402 0.414
29 0.546 0.481 0.481 0.361 0.350 0.429 0.348 0.365 0.345 0.383 0.513 0.345 0.356
30 0.614 0.549 0.549 0.429 0.418 0.497 0.416 0.433 0.413 0.450 0.581 0.412 0.424
────────────────────────────────────────────       


***  kosihikari  ノ  カケイズ  ***
・norin22・・・・norin8・・・・・ginbozu・・・・aikokuノヘンシ 
・         ・          ・          ・aikoku     
・          ・          ・asahi      
・          ・norin6・・・・・joshu      
・                     ・seniti・・・・・<-kiryoyos 
・                                ・kiryoyosi  
・norin1・・・・・moritawase・togo2ノヘンシュ 
           ・          ・togo2・・・・・・obaノヘンシュ   
           ・                    ・oba        
           ・rikuu132・・・rikuu20・・・・<-aikoku   
                      ・          ・aikoku     
                      ・kamenoo4・・・<-kamenoo  
                                 ・kamenoo    

***  kosihikari  ノ  カケイズ  ***
・norin22・・・・norin8・・・・・aikoku 
・          ・          ・asahi      
・          ・norin6・・・・・joshu      
・                     ・kiryoyosi
・norin1・・・・・oba 
           ・rikuu132・・・aikoku  
                      ・kamenoo

Fig.1 Two pedigree trees of Koshihikari. Lower pedigree tree was drawn from modified 
data used for computing coefficients of parentage. ・・・・ in the figure were added manually.


| ?-kin.
name1 ?|: kosihikari.
name2 ?|: norin1.
*  >>>  kosihikari  norin22  norin8  aikoku  
** aikoku  rikuu132  norin1  <<<  
0.03125
*  >>>  kosihikari  norin1  
** norin1  <<<  
0.5 
Coefficient of Parentage = 0.53125

Fig.2  Computation of the coefficient of parentage between Koshihikari and Norin 1.



Fig.3.Relationship between eating quality and coefficient of parentage. Coefficients of 
parentage were computed between check cultivars and Koshihikari. Cultivar numbers in 
Fig. are same as Table 1.


Fig.4.Relationship between eating quality and coefficient of parentage. Coefficients of 
parentage were computed between breeding lines and Koshihikari. Symbols in Fig. show 
lines obtained from a cross between A:Kinuhikari, B:Koshihikari, 
C:Chiyonishiki, D:Tsukushihomare, E:Hinohikari, F:Mineasahi, G:Yumehikari, 
H:Yokaminori, I:Reiho, J:Aichi 80, K:Koganebare, L:Tsukinohikari,  M:Saikai 176,  
N:Saikai 190,  O:Chubu 56,  P:Nipponbare,  Q:Norin 22.

Fig.5.Scatter diagram of eating quality for breeding lines and midparent. See Fig.4 for symbols.

以上