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有機物施用が水稲有機栽培における雑草発生と生育,収量に及ぼす影響

2004年3月24日
          宇都宮大学農学部生物生産科学科
植物生産学コース 作物生産技術学研究室
003183U 人見 成郎



 目次

T 緒言                                2
U 材料と方法
1.栽培方法                               4
2.試験圃場および試験区                         5
3.調査項目および調査方法                        7
V 結果および考察
1.気象経過および生育概況                      10
2.有機物施用の雑草発生状況に及ぼす影響               17
3.有機物施用の水稲生育に及ぼす影響                 23
4.有機物施用の乾物重,葉面積および窒素吸収に及ぼす影響       27
5.有機物施用の節間長,収量および収量構成要素に及ぼす影響      33
W 摘要                                  39
  Summary                              40
X 謝辞                                  42
Y 引用文献                                43
Z 付表                                  45


T.緒言

 今日の水稲栽培は,農薬や化学肥料の発達と利用により効率的で安定した生産を行うことができるようになった.しかし近年では,農薬や化学肥料の使用による様々な問題点が指摘され,それらの問題が消費者や生産者の間で広く意識されるようになり,化学肥料や農薬の使用を抑えた農業生産に注目するようになった.最近では無農薬または減農薬および無化学肥料または減化学肥料にて栽培した農産物をJAS規格において特別栽培農産物とし,特に無農薬,無化学肥料にて栽培したコメは「有機米」として制定され,世の中で食の安全性や環境問題への関心は急激に高まってきている.しかし,これらの農産物を生産する技術はまだ確立されていない.
水稲の有機栽培を行う上でとくに問題となるのが雑草防除法である.現在では機械除草,有機物マルチ,再生紙マルチ,コイ除草,アイガモ除草などいろいろと検討されている(米倉 1979,鈴木ら 1994,高橋ら 1995,波多間ら 1996,大場ら 1998,宇根 1998)が,現在の技術ではいずれも労力またはコストの増加などで,いまだ簡便で確実な除草方法は確立されていない.こうした中で,除草剤に代わる資材として米ぬかがあげられた(農文協 2000).
富樫(2003)は米ぬかや米ぬかぼかし肥料,発酵鶏糞の表面施用には雑草抑制効果があると報告した.しかし,それら有機物資材の表面施用による初期生育促進効果は認められなかったとし,初期生育の向上をはかるために基肥として発酵鶏糞や菜種油粕などの施用が必要であるとした.一般的に,水稲の有機栽培が慣行栽培に遜色のない収量を得るには,基肥や追肥として発酵鶏糞や菜種油粕を施用するのがほとんどである(鈴木 1994,齊藤 2001).また,鈴木ら(1994)は,米ぬかや発酵鶏糞を基肥と追肥に使用すると慣行栽培と同等の収量を得た.
そこで本研究では,米ぬかの表面施用による除草効果とイネへの窒素供給効果を再検討すると同時に,米ぬかによる除草を行なった場合における生育と収量の向上をはかるため発酵鶏糞を基肥として施用し水稲の生育,収量に及ぼす影響について検討した.また,発酵鶏糞を米ぬかと同様に表面施用した場合での雑草の発生と水稲の生育,収量に及ぼす影響についても検討した.

U 材料と方法

1, 栽培方法 
試験は真岡市下篭谷地区にある宇都宮大学農学部附属農場の黒ぼく土水田で2003年に行った.品種は水稲品種コシヒカリを供試した.種子は4月17日に比重1.13で塩水選を行い,7日間浸種した後32℃の定温器中で15時間催芽処理を行なった.催芽種子は,4月25日に60cm×30cm×3cmの田植機移植用育苗箱に乾籾換算で80g/箱を播種した.育苗床土として黒ぼく土である山土を使用し,箱の基肥として発酵鶏糞(成分でN2.7-P7.3-K4.1)を250g/箱施用し28日間育苗した.播種の際,種子消毒・土壌消毒の殺菌剤は使用しなかった.育苗箱は,ハウス内で保温シートをかけて4日間育苗し,その後保温シートをはずし,農場の慣行法で育苗した.代かきは移植8日前に荒代かき,移植前日に植代かきの計2回行なった.移植は5月22日に草丈約18cm,4.5葉齢の中苗を1株あたり約3本として,裁植密度を20.8株/u(30cm×16cm)に設定し,6条乗用田植機で移植した.

2, 試験圃場および試験区 
試験圃場は堆肥を1991年〜1994年に各年10aあたり5t,1995年以降は各年2t施用している堆肥連年施用水田である.堆肥は落ち葉,牛尿吸着籾殻,牛糞混合稲藁による水分率67.5%の完熟堆肥(窒素2.5%,リン酸2.2%,加里2.3%)で,2003年は 3月に,マニアスプレッターを用いて施用した.なお,いずれの試験区においても前年度の稲藁を土壌に還元している.
対照区は,ほうき除草を中心に行った.ほうき除草とは,3連の竹ほうきをひいて畦間の土壌表面を撹拌し,雑草の光合成を泥水で阻害して生育を抑えることや雑草を定着させないためにする方法である(写真1).ほうき除草を5月29日,6月3日,6月6日,6月13日,6月20日に計5回,手取り除草を7月15日に1回行なった.なお,雑草調査地点も同様の除草作業を行なっている.
米ぬか@区は除草のため移植後すぐ田面水のない状態で米ぬかを100s/10a表面施用した.
米ぬかA区は除草を米ぬか@区と同様に行い,基肥として5月13日に発酵鶏糞を250s/10a施用した.
発酵鶏糞区は移植後すぐに発酵鶏糞を100s/10a表面施用した.
米ぬかの成分は窒素1.8%,リン酸3.6%,加里1.4%(酵素の世界社 技術・研究部調べ)であり発酵鶏糞の成分は窒素2.7%,リン酸7.3%,加里4.1%である.また米ぬか・発酵鶏糞の施用は人力により均一になるように散布した.なお,試験区は全区無農薬・無化学肥料栽培を行なっている.

3, 調査項目および調査方法

(1) 雑草調査 
60cm×50cmの0.3uを1調査地点として,1試験区あたり3反復で行なった. 8月7日に調査地点内のすべての雑草を抜き取り,種類ごとに分けて本数を数えた.根に付着した泥やゴミを洗い落とし,80℃で2日間通風乾燥後,乾物重を測定した.雑草発生本数と雑草乾物重は1uあたりに換算した.
雑草調査地点は,試験区内との雑草発生の差を無くすため,各試験区の除草方法で除草を行なった.

(2) 土壌の酸化還元電位,pHと地温の測定
 酸化還元電位は東亜電波工業製のポータブルORP計PシリーズRM-12Pを用いて試験区周辺の株間に深さ2〜3cmに白金電極を設置し,移植4時間後から4時間おきに24時間後まで測定し,その後午前10時前後を測定時間として5月22日〜5月29日まで毎日測定した.pHは東亜電波工業株式会社製のポータブル計pH PシリーズHM-12Pを用いて,地温は佐藤計量製作所製の防水型デジタル温度計SK-1250MCUを用いて酸化還元電位の測定と同時に測定した.なお,酸化還元電位,pH,地温の測定は各試験区で2反復ずつ行なった.

(3) 生育調査 
生育調査は草丈,葉数,茎数,葉色値の4項目を行なった.試験区ごとに周囲を含めた欠株のない10株(5株2畦)を1つの調査地点として,葉数,葉色値の計測は1試験区あたり1地点行い,草丈,茎数の計測は1試験区あたり3地点行なった.草丈,葉数,茎数を6月12日から8月21日まで2週間ごとに,葉色値は6月26日から9月18日まで2週間ごとに測定した.葉色値の測定には,ミノルタ社製自動葉緑素計(SPAD502)を用いて最上位展開葉の前の葉の中央部を測定した.

(4) イネミズゾウムシ調査 
1試験区あたり50株,3反復で行なった.6月5日に発生しているイネミズゾウムシの個体数と食害程度を調査した.個体数は地上部で確認されたものを記録し,食害程度はその生育時期の最上位展開葉まで食害が見られたものを3として,その1つ下葉まで食害が見られたものを2として0から3まで4段階で表した.

(5) いもち病罹病調査
 いもち病罹病調査は,1試験区あたり50株,3反復で行なった. 9月4日に発生している葉いもちと穂いもちについて調査した.葉いもちは,最上位展開葉から3葉目までのいずれかに5mm以上の病斑のある茎を数え,穂いもちは穂首以上に明らかな病斑があり,穂が50%以上不稔になっている穂を数えた.

(6) 葉面積・乾物重および窒素吸収量調査
 最高分げつ期の7月10日(対照区)11日(対照区以外),出穂期の8月13日と収穫期の9月24日に稲株を掘り取り,調査を行った.調査は生育調査地点の平均茎数を調べ,平均茎数を持つ株を各調査地点の周辺から2株掘り取って行なった.掘り取った株に付着した泥やごみを洗い落とし,根を切除し,葉面積を測定した後に穂,葉身,葉鞘+茎に分け,80℃で2日間通風乾燥後,乾物重を測定した.乾物試料は,1cm程度に裁断した後,HEIKO製粉砕機(SAMPLE MILL TI-100)で微粉砕し,窒素含有率を測定した.測定には島津社製NCアナライザーを用いた.

(7) 収量および収量構成要素調査
 収穫期の9月24日に収量および収量構成要素調査試料の採取を3反復ずつ行なった.収量調査は対照区で1反復あたり10株×4列計40株,米ぬか@区と米ぬかA区,発酵鶏糞区では1反復あたり10株×2列計20株を地際から刈り取り,穂数を数え,風乾した後に全重・精籾重・総玄米重・精玄米重・水分含率を測定した.粒厚1.8mm以上を精玄米として,水分15%に換算し精玄米重とした.なお,水分含有率はケット科学研究所製の成分分析計AN-700を用いて測定し,同時に食味値と蛋白質含有率も測定した.
 収量構成要素は,収量調査から得た穂数のデータをもとに収量調査地点の周辺から各地点の平均的な穂数を持つ株を1反復あたり5株掘り取った.各株の平均的な穂4本を取り出し,1反復あたり20穂の籾数を数え,比重1.06の食塩溶液で塩水選を行い,登熟籾と不稔籾とに分別し,それぞれの粒数を測定して登熟歩合を算出した.各株から全長の長い順に3茎抜き出し,1反復あたり15本の穂長と節間長を測定した.玄米千粒重は玄米20gを秤量し,その粒数から算出した.また,収量調査の刈り取り時に,坪刈り地点と周辺部の倒伏程度を調査し倒伏しなかったものを0,完全倒伏したものを5として0〜5の6段階で表した.

V 結果および考察

1. 気象経過および生育概況
 イネの生育期間の気温・日照時間・降水量の変化を第1図・第2図・第3図(6月〜9月,アメダス調べ)に示した.本年は,移植後の活着期は晴天が続いたものの,6月中旬から8月下旬まで日照不足と低温が続いた.7月の天候はとくに悪く,日平均気温と日照時間が平年値を超えた日数はそれぞれ3日間と5日間であり,月間日照時間の合計は過去最低記録であった.また,8月中旬にも9日間におよぶ天候不良が続いた.その後,9月上旬から中旬の登熟期間は晴天が続き中旬は真夏日が1週間続いた.しかし,好天候であったのは9月中旬のみで,2003年は大冷害年の1993年に匹敵する天候不良年となった.  生育状況を第1表に示した.草丈は対照区にて最も高く,発酵鶏糞区にて最も低かった.最高茎数は対照区と米ぬか@区が多く,発酵鶏糞区と米ぬかA区で少なかったが,穂数では対照区,米ぬか@区,米ぬかA区が同じくらい多かったため,有効茎歩合は米ぬかA区にて91.2%と最も高かった.出穂期,穂揃期は米ぬか@区で早く,米ぬかA区が遅い傾向であった.倒伏程度は米ぬか@区でなびく程度で他は全く無かった.
病虫害調査としてイネミズゾウムシ調査といもち病罹病調査を行った.イネミズゾウムシ調査の結果を第2表に示した.個体数に試験区間で有意差はないが,食害程度では対照区が有意に低かった.いもち病罹病調査結果を第3表に示した.本年は天候不良であったため発生した.有意差はないが米ぬかA区で,穂いもち被害茎数が多かった.
本実験を行なった2003年は大冷害年となり生育は特に悪かった.富樫(2003)は宇都宮大学付属農場にて2002年に堆肥を5t/10a連年施用した圃場で本実験の対照区と同様の除草方法の試験区を設定していた.それによると出穂期は8月5日で穂揃期は8月8日であったので本年は昨年よりもおよそ10日間も遅れた.これはやはり 7月の日照不足・低温の影響である.倒伏しやすいコシヒカリでも倒伏はなかったのは,生育不良で登熟も悪かったためと考えられる.イネミズゾウムシ調査において対照区の食害程度が少なかったのは,5月29日と6月3日に行なったほうき除草による物理的な阻害によるものと思われる.また,成虫による食害よりもイネミズゾウムシ調査以降の幼虫による根の食害が米ぬか@区,米ぬかA区,発酵鶏糞区で見られ,部分的に生育が抑制された.有機栽培では稲体中の窒素が少なく慣行栽培よりもいもち病にかかりにくく,昨年の対照区では発生しなかった.米ぬかA区にて穂いもち被害茎数が多い傾向であるが,これは基肥窒素の影響と思われる.

2.有機物施用の雑草発生状況に及ぼす影響
全雑草の発生本数と乾物重を第4図に示した.米ぬか@区・米ぬかA区ともに同じ程度に雑草の発生を抑えたが,乾物重では米ぬかA区が米ぬか@区より多かった.また,発酵鶏糞区では雑草発生本数・乾物重ともに最大となった.ほうき除草や手取り除草を行なった対照区では発生本数は多い傾向であったが,乾物重は最も少なかった.雑草の種類別発生本数と雑草乾物重を第4表示した.どの試験区においてもコナギの発生と生育が多かった.とくに乾物重において全雑草乾物重の合計に対するコナギの割合は全試験区で大部分を占めた.コナギの発生本数が最も多かったのは発酵鶏糞区であったが,乾物重では米ぬかA区が最も多かった.対照区では発生本数においてキカシグサの方がコナギよりも多かったが,乾物重においてコナギの方が多かった.
全雑草の発生本数と乾物重の結果より,米ぬかを散布することにより雑草の発生が抑えられるが,基肥の影響で生育が助長されたと考えられる.また,対照区にて発生本数が多いが,これらは他の試験区と同時期に発芽した雑草ではなく,ほうき除草により2回除草された後に発生してきたものと考えられ,すべて小さな個体であった.種類別雑草発生本数と乾物重の結果より,本実験における雑草発生とその生育の大部分をコナギが占めていることがわかる.
 酸化還元電位の変化を第5図に示し,Aに移植直後4時間ごとの日変化,Bに移植から1週間の1日ごとの変化をそれぞれ図示した.米ぬか@区・米ぬかA区ともに移植直後に酸化還元電位が急激に低下した.また,発酵鶏糞区においても移植2日後には対照区よりも低下した. 移植から1週間のpH変化を第6図に示す.全体的に対照区では米ぬか@区,米ぬかA区,発酵鶏糞区よりも低かった.米ぬか@区,米ぬかA区,発酵鶏糞区は同じような推移を示した.
米ぬか@区・米ぬかA区では移植直後に,発酵鶏糞区では移植2日後にそれぞれ酸化還元電位が対照区よりも低下した.よって,有機物を施用することによりその速度は異なるが酸化還元電位が低下することがわかる.酸化還元電位が急激に下がった米ぬか@区・米ぬかA区では雑草の発生本数が抑えられている.しかし,雑草の乾物重では米ぬかA区が米ぬか@区を大きく上回った.これより米ぬかA区において基肥が雑草の生育を助長したと思われる.また,酸化還元電位の低下が緩やかであった発酵鶏糞区では雑草の発生本数・乾物重ともに最大であった.発酵鶏糞の表面散布による除草効果は小さかったように思われる.
本実験では,ほうきや手取りによる物理的な生育阻害を行なった対照区が最も雑草の生育を抑制した.しかし,1人あたりの作業時間は手取り除草において最大で21hr/aと実用的でない.そのため,本実験において雑草の抑制を最も省力的に効率良く行なえたものは,米ぬか@区であったと考えられる.

3.有機物施用の水稲生育に及ぼす影響
草丈の推移を第7図に示した.草丈は対照区が常に最も高かった.また,米ぬかA区の初期の生育が抑制された.発酵鶏糞区では7月上旬から生育が抑えられた. 葉数の推移を第8図に示した.米ぬかA区において生育初期から葉数が少なく,その傾向は生育後半まで続いた.また,米ぬか@区において最高分げつ期ごろまで葉数はよく増加したが,それ以降はやや抑えられた.茎数の推移を第9図に示した.対照区,米ぬか@区,発酵鶏糞区では,最高分げつ期以降に茎の無効化が進むが,米ぬかA区では無効茎となる茎が少なく有効茎数を確保した.最高茎数は多いものから順に対照区,米ぬか@区,発酵鶏糞区,米ぬかA区であったが,有効茎歩合は高いものから順に米ぬかA区,対照区,米ぬか@区,発酵鶏糞区であった.また,草丈と同様に米ぬかA区の初期生育は抑制された.
葉色値の推移を第10図に示した.葉色値は全体的に8月7日までに低下し,米ぬか@区,米ぬかA区,発酵鶏糞区ではほぼ同じ程度まで低下した.とくに7月17日に最も高い値だった米ぬかA区では急激に低下した.また,8月7日以降では対照区が常に高い葉色値を示した.
草丈,葉数,茎数において米ぬかA区の初期生育が抑制された.これは米ぬかA区の土壌に発酵鶏糞を基肥として施用したため,生育初期の土壌中で窒素飢餓がおこった可能性が考えられる.しかし,最高分げつ期以降の有効茎数が多く確保され,有効茎歩合が最も高かった.また米ぬかA区は,7月24日の葉色値が最も高くなった.茎数,葉色値の推移より米ぬかA区の基肥窒素は7月上旬に吸収されたと考えられる.その後8月7日に米ぬかA区の葉色値は米ぬか@区,発酵鶏糞区と同じくらいまで低下した.これは植物体内に吸収された窒素が茎数の維持に使われたためと考えられる.発酵鶏糞区では草丈,茎数が7月中旬から対照区,米ぬか@区,米ぬかA区よりも抑制されたが,これは雑草との競合によるものと思われる.

4.有機物施用の乾物重,葉面積および窒素吸収に及ぼす影響
最高分げつ期・出穂期・収穫期の器官別乾物重を第11図に示した.最高分げつ期において米ぬかA区は有意に値が小さいが,収穫期には地上部全体の乾物重が対照区に次いで2番目である.発酵鶏糞区は,出穂期の地上部乾物重が有意に小さくなり,収穫期でも有意差はないが最も小さかった.
米ぬかA区での乾物重の推移は初期生育が抑えられ,後半には促進される形であったが,これは草丈,葉数,茎数の推移と一致する.ここでもやはり基肥による生育初期の土壌中での窒素飢餓と生育後半への窒素供給効果が考えられる.発酵鶏糞区では出穂期以降の乾物重が最も低いので,発酵鶏糞の表面施用による出穂期以降への肥料的効果はほぼ無かったものと考えられる.
葉面積指数の推移を第12図に示した.対照区は全ての期間を通して米ぬか@区,米ぬかA区,発酵鶏糞区よりも大きかった.また,発酵鶏糞区は出穂期では抑制された.葉面積比を第13図に示した.対照区は最高分げつ期・出穂期では最も高かったが,収穫期には最も低くなった.また,米ぬかA区は収穫期に最も高くなった.
葉面積指数において対照区が全ての時期で最も高く,本実験では最も繁茂していたといえる.しかし,イネの慣行栽培における最適な葉面積指数は5前後といわれ,対照区でも最高葉面積指数は2.7程度とかなり低い値であった.葉面積比は葉面積(cu/株)/葉身乾物重(g/株)で表され,葉が緻密で厚いかどうかなど葉の充実度を知るためのものである.対照区では最高分げつ期と出穂期において葉面積指数,葉面積比ともに最大であったのでそれらの時期では薄く広い葉身であったと思われる.また米ぬかA区では収穫期まで葉面積比があまり下がらなかったので,生育が遅れていたと考えられる. 最高分げつ期・出穂期・収穫期の器官別窒素含有率・窒素含有量を第5表に示す.窒素含有率では最高分げつ期における米ぬかA区の葉身と葉鞘+茎が高かった.窒素含有量の合計では全ての時期において対照区が最も高かった.
米ぬかA区で最高分げつ期の窒素含有率が最も高かったことは,これは生育経過の考察にて示した7月上旬に基肥窒素が吸収されたことに一致する.また対照区で各生育時期において窒素含有量が最も多かったのは雑草が良く抑えられ,雑草との窒素の競合がなかったためと考えられる.
各生育期間の窒素吸収量を第14図に示した.最高分げつ期から出穂期の窒素吸収量は高い区から順に対照区,米ぬか@区,米ぬかA区,発酵鶏糞区となったが,出穂期から収穫期の窒素吸収量は一転して米ぬかA区,発酵鶏糞区,米ぬかA区,対照区となった.
米ぬかA区と発酵鶏糞区では出穂期から収穫期まで同じくらいの窒素を吸収しており,生育がかなり遅れていたと考えられる.また,対照区以外では最高分げつ期から出穂期までの窒素吸収量が播種から最高分げつ期までの窒素吸収量に対し増加していないが,これは雑草との窒素の競合が強く影響したと考えられる.

5.有機物施用の節間長,収量および収量構成要素に及ぼす影響
 節間長を第6表に示した.節間は上からT,U,V,・・と数え,伸長は第Xもしくは第Y伸長節間からはじまりだんだん上位の節間へとすすむ.発酵鶏糞区では第X節間長から対照区,米ぬか@区,米ぬかA区よりも短く,第U節間長から穂長まで有意に短かった.また,米ぬかA区では傾向として初期の節間長が短く,後半の節間長が長かった.
 発酵鶏糞区では雑草が最も発生したため,とくに生育の後半ではイネへの窒素供給が困難となった.そのため上位の節間長では有意に短くなったのだと考えられる.米ぬかA区では草丈,葉数,茎数や乾物重の推移からも考察された基肥窒素による初期の窒素飢餓と後半の窒素供給効果が節間長にも影響し,初期の節間が短く後半の節間が長い傾向になったと考えられる.
収量調査の結果を第7表に示した.精玄米重が対照区で342g/uと最も多かった.米ぬか@区・A区は同じ程度であった.発酵鶏糞区は278g/uとかなり少なかったが,試験区間に有意な差は無かった.また,米ぬかA区で籾/藁が有意に高かった.2003年は天候不良年だったため,全体的に屑米が多かった.収量構成要素を第8表に示した.対照区の千粒重が有意に高かった.また,発酵鶏糞区の登熟歩合が高かった.収量構成要素にも天候不良が影響し,全項目において平年よりも全ての試験区で低かった.
精玄米重が対照区にて最大となったが,これは比較的雑草を抑えたためと考えられる.また,対照区以外の試験区では調査地点による差が大きかったため,精籾重・総玄米重・精玄米重に試験区間の有意な差は見られなかった.米ぬかA区で籾/藁が有意に高かったが,これは幼穂発育期以降に基肥窒素が効き出し,籾の生産に影響したためと考えられる.また,発酵鶏糞区で登熟歩合が高かったのは籾数が少なかったためと考えられる.収量・収量構成要素ともに平年に比べ少なかったが,これは天候不良やいもち病,イネミズゾウムシの被害などさまざまな減収要因が重なったためである.なお穂いもちの罹病調査に関しては穂が50%以上不稔になっているものだけを数え,それ未満のものは数えていない.そのためいもち病罹病調査結果には表れていないが,穂の50%未満がいもち病にかかっていたものも多く,収量へのいもち病の影響は大きかったと思われる.
食味値と蛋白質含有率を第9表に示した.標準米は食味値を80と設定してあり,本実験ではどの試験区もそれを超えなかった.中でも米ぬかA区は蛋白質含有率が最大で食味値が有意に低かった.
齊藤ら(2002)は有機質肥料の施用による食味の向上は明らかでなかったとし,有機質肥料を用いて良食味米の生産を行うには,穂肥・実肥における肥効発現に留意し,登熟期に窒素吸収を抑えることが重要であるとした.本実験では収穫期にかけて比較的窒素吸収が抑えられた米ぬか@区と対照区にて食味値が良い傾向であった.また出穂期から収穫期にかけての窒素吸収量が比較的多かった米ぬかA区と発酵鶏糞区では,玄米中の蛋白質含有率を増加させたと考えられ,食味値が低い傾向であった.

W 摘要
近年,水稲の有機栽培における省力的で簡便な除草方法として,米ぬかを表面施用することによる除草が行なわれている.本研究では,有機物の表面施用による除草効果の確認と,その除草を行なった場合における生育・収量の向上を目的とした.
 試験区はほうき除草・手どり除草を行なった区を対照区とし,移植直後に米ぬかを表面施用した区,これと同様の除草方法で基肥として発酵鶏糞を施用した区,移植直後に発酵鶏糞を表面施用した区の4試験区で行なった.
 米ぬかや発酵鶏糞を表面施用することにより対照区に比べ土壌の酸化還元電位が低下した.米ぬかを表面施用した試験区では酸化還元電位の低下速度が速く,雑草発生本数が少なかった.しかし,基肥として発酵鶏糞を施用した区では基肥が雑草の生育を助長したと考えられ,雑草乾物重が多かった.また,発酵鶏糞を表面施用した区では雑草の発生本数,乾物重ともに最も多かった.
 発酵鶏糞を基肥として施用した区では窒素飢餓の可能性が考えられ,初期の生育が抑制された.しかし,最高分げつ期以降のイネへの窒素吸収量が高まり,穂数の確保や登熟歩合の向上に基肥の効果があった.また,米ぬか・発酵鶏糞の表面施用による生育促進効果は明らかでなかった.
物理的な除草により雑草を最もよく抑えることができた対照区にて収量は最も多く342g/uであった.しかし,ほうきや手取りによる除草は多くの労働力を要した.米ぬか表面施用区では328g/u,米ぬかの表面施用と基肥を施用した区では326g/u,発酵鶏糞表面施用区では278g/uであった.本実験では雑草害と初期生育の不良により米ぬかを表面施用したときの基肥の増収効果はなかった.有機栽培における収量を高めるために,有機物の表面施用による除草を行なった場合,今後は有機質肥料の種類とその施用方法や施用時期などを雑草競合と関連させ検討する必要がある.

X 謝辞
本研究の遂行および本論文の作成にあたりご指導,ご助言を頂いた作物生産技術学研究室の前田忠信教授,作物栽培学研究室の吉田智彦教授,三浦邦夫助教授,和田義春助教授,土壌学研究室の平井英明助教授には心から深く感謝申し上げます.
農場で辛口でしたが思いやりのある助言を数多くくださった久保二郎先輩,どんな場面でもとても頼りになりました朝妻英治先輩とLy Tong先輩,いろいろお世話になりました同期の中村綾子さんと土壌学研究室の梅原賢二君・松野更和さん,圃場管理など様々な面でご協力頂いた宇都宮大学附属農場の技官の皆様に深く感謝しております.また,作物栽培学研究室の学生の皆様,何かとお世話になった栃木県二宮町の上野さん夫妻,私を支えてくれたすべての皆様に心より感謝申し上げます.

Y 引用文献
宇根豊 1998.除草法の組合せで無農薬栽培.農業技術体系 作物編 第2A巻農文協,東京.522:10−13.
片野学・佐藤宏・佐藤種治・佐藤正広 1983.自然農法水田における水稲栽培に関する研究 第1報 自然農法実施年数を異にする水田における水稲の生育,収量ならびに根群の形態について,岩手県下の一事例.日作東北支部報 26:1−4.
片岡孝義・金昭年 1978a.数種雑草種子の発芽時の酸素要求度.雑草研究 23:9−12.
片岡孝義・金昭年 1978b.数種雑草種子の出芽深度.雑草研究 23:13−19.
齊藤邦行・黒田俊郎・熊野誠一 2001.水稲の有機栽培に関する継続試験 ―10年間の生育収量―.日作紀 70(4):530−540.
斎藤邦行・速水敏史・石部友弘・松江勇次・尾形武史・黒田俊郎 2002.有機栽培を行った米飯の食味と理化学的特性.日作記71(2):169−173
鈴木光喜・須藤孝久 1975a.水田雑草の発生生態.第1報 温度と出芽との関係.雑草研究 20:105−109.
鈴木光喜・須藤孝久 1975b.水田雑草の発生生態.第2報 出芽期間と出芽率.雑草研究 20:109−113.
鈴木光喜・須藤孝久 1975c.水田雑草の発生生態.第3報 水稲稚苗移植田における雑草の発生消長と雑草害.雑草研究 20:114−117.
千葉和夫・吉田貴之・斉藤望・田代卓 2001.「米ぬか」の除草効果および水稲の生育・収量に及ぼす影響.日作東北支部報 44:27−30.
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千坂英雄・片岡孝義 1977.水田一年生雑草種子の休眠・発芽・出芽の特性.雑草研究 22(別):94−96.
富樫直人 2003.堆肥連年施用黒ぼく土水田における水稲の有機栽培に関する研究−有機育苗,有機物施用による除草と水稲の生育収量− 宇都宮大学大学院修士論文.
戸刈義次監修 1971.作物の光合成と物質生産.養賢堂.
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前田忠信・平井英明 2002.堆肥連年施用水田と化学肥料連年施用水田における土壌の理化学的特性の変化と低農薬栽培した水稲の根系,養分吸収,収量.日作記71(4):506−512.
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Preecha Neera,Manabu Katano and Toshihiro Hasegawa 1999.Comparison of Rice Yield after Various Years of Cultivation by Natural Farming.Plant Prod.Sci.2(1):58―64.


Summary

Effect of Organic Matter Application on Paddy Weeds and Rice Growth and Yield in Organic Rice Culture

Shigeo Hitomi
Recently, weeds control by scattering rice bran is carried out as a method of labor reduction on the organic culture of paddy rice. This research aims confirming the effect of weeding by scattering organic matter on the weed control and improving growth and yield. Four treatment plots were employed; weeded by brooms or hands as control plot, scattering rice bran after rice transplanting, scattering rice bran after rice transplanting and applying chicken manure as basal application, scattering chicken manure after rice transplanting.
Oxidization-reduction potential on the soil surface was lower than control by scattering rice bran or chicken manure. On the plots scattering rice bran, oxidization- reduction potential was decreased rapidly and the number of weeds as fewer. But the dry weight of weeds as much in the plot applied with chicken manure as basal application. It was because that basal application accelerated the weeds growth. It was the highest number and the heaviest dry weight of weeds for the plot scattered with chicken manure.
Probably because of the nitrogen starvation on the plot applied with chicken manure as basal application, the initial growth as suppressed. Although, nitrogen absorption of rice increased after the maximum tiller number stage, and there was positive effect of the basal application of chicken manure to obtain high panicle number and to rise percentage of ripened grains. No apparent growth acceleration effect was observed by scattering rice bran or chicken manure.
Yield of control plot was the highest as 342g/u, because most weeds could be suppressed by manual weed control. But, considerable labor was involved to weeds by brooms or hands. Yield of other plots as 328g/uon the plot scattering rice bran, 326g/uon the plot applying chicken manure as basal application, 278g/uon the plot scattering chicken manure. In this experiment, there was not effect that basal application increased yield in the case scattering rice bran because of weed damage and poor initial growth. Further studies are necessary to increase yield by the organic culture weeding by scattering organic matters about weed competition with kinds of fertilizer, application methods and application time.

図表一部省略
第1表 生育状況.										
										
	草丈		最高茎数	穂数	有効茎歩合		出穂期	穂揃期	倒伏程度	
	(cm)		(本/u)	(本/u)	(%)				(0〜5)	
対照	105		266	216	81.2		8月14日	8月18日	0.0	
米ぬか@	97		264	208	78.9		8月13日	8月17日	0.3	
米ぬかA	99		229	209	91.2		8月15日	8月18日	0.0	
発酵鶏糞	94		235	167	71.1		8月14日	8月17日	0.0	
										
草丈,穂数は8月21日に調査.
最高茎数は7月10日に調査.										

第2表 イネミズゾウムシ発生状況.				
				
試験区	イネミズゾウムシ		食害程度	
	(個体数/株)		(0〜3)	
対照	0.61	a	2.81	b
米ぬか@	0.97	a	2.99	a
米ぬかA	0.99	a	2.96	a
発酵鶏糞	0.84	a	3.00	a

6月5日に調査.				
各項目の同一のアルファベットはダンカン				
の多重検定において5%水準で有意差が				
ないことを示す.				


第3表 いもち病罹病調査.				
				
試験区	葉いもち被害茎数		穂いもち被害茎数	
	(本/株)		(本/株)	
対照	0.46	a	0.13	a
米ぬか@	0.38	a	0.14	a
米ぬかA	0.25	a	0.18	a
発酵鶏糞	0.30	a	0.14	a

9月4日に調査.				
各項目の同一のアルファベットはダンカンの多重検定				
において5%水準で有意差がないことを示す.				


第4表 種類別雑草発生本数(本/u)と乾物重(g/u).												
A												
	コナギ		アブノメ		ホタルイ		キカシグサ		その他		合計	
対照	383	b	148	a	16	a	518	a	129	a	1193	ab
米ぬか@	249	b	3	b	118	a	38	b	49	a	457	b
米ぬかA	430	ab	0	b	50	a	3	b	23	a	507	b
発酵鶏糞	860	a	54	ab	140	a	220	ab	117	a	1391	a
												
B												
	コナギ		アブノメ		ホタルイ		キカシグサ		その他		合計	
対照	9.8	b	0.4	a	0.5	a	2.3	ab	1.2	a	14.1	b
米ぬか@	36.2	ab	0.0	a	5.7	a	0.2	b	10.6	a	52.7	ab
米ぬかA	101.5	a	0.0	a	3.4	a	0.0	b	7.1	a	112.1	a
発酵鶏糞	93.6	ab	0.6	a	14.4	a	3.0	a	17.3	a	128.9	a
												
A:種類別雑草発生本数
B:種類別雑草乾物重
各項目の同一のアルファベットはダンカンの多重検定において5%水準で有意差がない
ことを示す.


第5表 器官別窒素含有率と窒素含有量.															
																
	窒素含有率(%)						窒素含有量(g/u)									
	葉身		葉鞘+茎		穂			葉身		葉鞘+茎	穂		合計			
最高分げつ期																
対照	3.02	a	1.32	ab			1.85	a	1.02	a			2.87	(100)
米ぬか@	2.96	a	1.10	ab			1.86	a	0.95	ab			2.81	(98)
米ぬかA	3.30	a	1.47	a			1.57	ab	0.82	ab			2.39	(83)
発酵鶏糞	2.32	b	0.94	b			1.24	b	0.73	b			1.97	(69)
出穂期																
対照	2.10	a	0.59	a	1.23	a	3.01	a	2.54	a	1.06	a	6.61	(100)
米ぬか@	2.11	a	0.51	ab	1.07	a	2.66	a	1.96	ab	0.84	ab	5.45	(83)
米ぬかA	1.91	ab	0.42	b	1.05	a	2.23	ab	1.37	b	0.77	bc	4.36	(66)
発酵鶏糞	1.63	b	0.43	b	1.05	a	1.45	b	1.32	b	0.57	c	3.33	(50)
収穫期																
対照	1.07	a	0.38	a	1.09	a	0.73	a	1.36	a	4.73	a	6.66	(100)
米ぬか@	1.11	a	0.48	a	1.11	a	0.60	a	1.69	a	4.05	a	6.33	(95)
米ぬかA	1.04	a	0.34	a	0.98	a	0.55	a	1.14	a	4.14	a	5.83	(88)
発酵鶏糞	1.03	a	0.34	a	0.93	a	0.44	a	1.03	a	3.14	a	4.61	(69)
										
()内の数値は、対照区を100とした相対値を示す.						
各項目ごとにアルファベットが同一である場合,ダンカンの多重検定において5%水準で有意差がないことを示す.																

第6表 節間長.																
試験区	稈長		穂長		T		U		V		W		X		Y	
	(cm)		(cm)		(cm)		(cm)		(cm)		(cm)		(cm)		(cm)	
対照	81.4	2a	20.4	1a	36.7	1a	21.0	2ab	14.0	2a	7.2	2a	2.8	2a	0.2	3ab
米ぬか@	79.6	3ab	19.9	3a	34.7	3ab	20.9	3ab	13.9	3a	7.7	1a	2.8	1a	0.3	1a
米ぬかA	83.0	1a	20.1	2a	36.6	2a	21.4	1a	14.2	1a	7.2	3a	2.5	3a	0.1	4b
発酵鶏糞	76.1	4b	19.1	4b	33.8	4b	19.8	4b	13.1	4a	7.0	4a	2.4	4a	0.3	2a

各項目の同一アルファベットはダンカンの多重検定において5%水準で有意差がないことを示す.																
第7表 収量調査.									
									
試験区	全重			精籾重			藁重			籾/藁			総玄米重			屑米重			精玄米重		
	(g/u)			(g/u)			(g/u)						(g/u)			(g/u)			(g/u)		
対照	950.4088746	a		450.2535488	a		500.1553258	a		0.90	b		367.1569003	a		25.04523096	a		342.1116694	a	
米ぬか@	885.700425	a		429.7113423	a		455.9890827	a		0.94	ab		348.8310798	a		20.91226633	a		327.9188134	a	
米ぬかA	894.4557922	a		453.7942513	a		440.6615409	a		1.03	a		367.7264023	a		41.37587936	a		326.350523	a	
発酵鶏糞	776.5260786	a		364.7804244	a		411.7456542	a		0.88	b		298.2949133	a		20.11043984	a		278.1844735	a	

各項目の同一アルファベットはダンカンの多重検定において5%水準で有意差がないことを示す.										
											
第8表 収量構成要素.
			
試験区	穂数			1穂籾数			籾数			登熟歩合			千粒重	
	(本/u)			(粒/本)			(1000粒/u)			(%)			(g)	
対照	187.639594	a		104.5666667	a		19.6	a		82.0	bc		21.05389135	a
米ぬか@	177.1148452	a		108.0166667	a		19.2	a		79.44120007	c		20.48903259	b
米ぬかA	184.6602428	a		103	a		19.0	a		85.38106428	ab		20.59422656	b
発酵鶏糞	165.2526661	a		85.48333333	b		14.1	a		89.81632478	a		20.45692829	b
														
各項目の同一アルファベットはダンカンの多重検定において5%水準で				有意差がないことを示す.														

第9表 食味値および蛋白質含有率.								
試験区	食味値		蛋白質		蛋白CM		水分	
			(%)		(%)		(%)	
対照	78.33	a	5.50	a	6.53	a	15.07	
米ぬか@	78.67	a	5.57	a	6.57	a	15.33	
米ぬかA	76.00	b	5.70	a	6.67	a	14.43	
発酵鶏糞	76.67	ab	5.47	a	6.33	a	14.00	

各項目の同一アルファベットはダンカンの多重検定において5%水準で有意差がないことを示す.	


第11図 器官別乾物重




第12図 葉面積指数の推移




第14図 窒素吸収量の推移







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