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前田 忠信 (まえだ ただのぶ) 


前田


 農場内で生産される有機物資源,例えば牛糞尿,稲藁,麦藁,籾殻等々を作物生産に利用し,出来たら他の系からの物は一切入れない有機栽培が理想である.一方農業生産として高品質多収を追求することも,将来の食糧生産を考えると重要である.この2点を,現状の作物生産技術で両立させることは不可能に近い.しかし,あと50年で,資源・食糧・環境問題から,この難問を解決しないと人類は生き残れないだろう.無論,このような大きな問題を農場だけで考えても意味がないが,多くの個々の生産農家(農場もその一員と思っている)から,その作物生産技術を開発,実行することは,大問題を50年という短い間に解決する唯一の道だと思う.大学,試験場での試験研究は,ほんの一部の手助けを出来るか,出来ないかであろう.社会的運動として循環型持続的農業,循環型社会形成を進める事が重要である.と大きな事を言ったが,やっていることはまだまだ小さい.例えば水稲では7.2ha水田の内,0.3haしか有機栽培を行っていない,後は低農薬栽培である.麦は約10ha栽培しているが,無農薬栽培どまりで有機栽培は0である,約5haの大豆は全面積慣行に近い低農薬栽培である.世界の主要な食用作物の,稲,麦,大豆を中心に,これらの問題を考えていくのが作物生産技術学だと思っている. (農学部教員メッセージより)

主要講義科目
 農業実習 I,II
 作物生産技術学
  作物生産技術学特論

略歴
昭和18年2月生まれ
  都立高校卒業後2年間の会社勤めの後
昭和38年4月 宇都宮大学農学部農学科入学
昭和42年3月  同 卒業
昭和42年4月 農林省東北農業試験場農業技術部研究員
昭和46年8月 宇都宮大学農学部助手
昭和52年6月  同 助教授
平成14年3月 博士(農学)(東京農工大学)
  黒ぼく土水田における低投入持続型栽培水稲の収量性   写真
平成14年4月  同 教授
平成20年3月  同退職 名誉教授

研究題目
  有機栽培・省力化・環境負荷・育種などのあらゆる角度から作物を生産する技術。 

主要論文

各種慣行収穫法による水稲稚苗の生育反応.寺中吉造,前田忠信.
  東北の農業気象 16:51−55(1971)
土付稚苗の素質と活着性に関する二、三の実験.寺中吉造,前田忠信,橋本正康.
  東北農業研究 13:33−37(1972)
栃木県における水稲慣行収穫法の地域性とその成立要因に関する研究.根津憲三,長嶋保夫,
  前田忠信.宇都宮大学農学部学術報告 9(2):113−134(1975)
水稲慣行収穫法−その地域性と成立要因−(川延他 水稲慣行収穫法研究会)栃木県分担 根津憲三,
  長嶋保夫,前田忠信 農林統計協会 p.128(1975)
水稲稚苗移植栽培における分げつの発生とその有効化に関する研究 第1報 稚苗移植における
  分げつ発生について.前田忠信.宇都宮大学農学部学術報告 10(1):139−146(1977)
慣行田植法(丹下宗俊他 慣行田植法究会)栃木県分担 根津憲三,長嶋保夫,細谷英雄,前田忠信.
  興文杜 p.180(1978)
わが国における耕地利用の現状とその地域性(栗原浩他 耕地利用研究会)栃木県分担 前田忠信,
  関谷堅太郎,長嶋保夫,細谷英雄. 博文堂 p.622(1982)
東北新幹線高架橋による日照制限が水稲の生育に及ぼす影響.前田忠信.笹村静夫.宇都宮大学
   農学部学術報告 12(3):11-22(1985)
基肥の施肥位置の違いが水稲の生育及び収量に及ぽす影響.前田忠信,大島晃男,下原久男,
  塩谷一美.宇都宮大学農学部農場報告 5:9−14 (1989)
側条と深層基肥による水稲の生育調節.前田忠信.
  農業及び園芸 65:51−54(1990)
農業技術大系作物編(2巻)イネ基本編.稲の生育と技術(分担執筆)植付苗数と根系 前田忠信. 
    農山漁村文化協会(1990)
直播栽培における日印交雑水稲の生育と収量−乾田直播、畑栽培での日本型水・陸稲との比較−
  尹祥翼,和田義春,前田忠信,三浦邦夫,渡邊和之.日本作物学会紀事 66:386−393.(1997)
水稲根色評価への画像解析の応用と作物体および土壌溶液のケイ酸含量との関連性.−堆肥連年
  施用水田と化学肥料連年施用水田の比較検討−.平井英明,平本未希,千嶋英明,前田忠信.
  宇都宮大学農学部農場報告 17:1−9(2000) 
堆肥連年施用水田と化学肥料連年施用水田における低農薬栽培した水稲収量の年次変動と
  その要因.前田忠倍.日本作物学会紀事 70:525−529(2001)
低農薬栽培における栽植密度が水稲の生育,収量と穂いもち発生におよぼす影響.前田忠信.
  日本作物学会紀事 71:50−56.(2002)
日印交雑水稲品種の畑栽培下での乾物生産と窒素吸収の特徴一日本型水,陸稲品種との比較−
  和田義春.尹祥翼,佐々木裕樹,前田忠信,三浦邦夫,渡邊和之.日本作物学会紀事 71:28−35(2002)
堆肥連年施用水田と化学肥料連年施用水田における土壌理化学的特性の変化と低農薬栽培した
  水稲の養分吸収,生育,収量.前田忠信,平井英明.日本作物学会紀事 71:506-512(2002)
堆肥連年施用有機水田における堆肥多量施用と水管理が水稲の生育,収量と温室効果ガスの
  発生に及ぼす影響.前田忠信,久保二郎,平井英明.日本作物学会紀事 74:58-64(2005)
Effects of Temperature, Sowing Depth and Soil Hardness on Seedling Establishment 
    and Yield of Cambodian Rice Direct-seeded in Flood Paddy Fields.
    Ly Tong, Tomohiko Yoshida, Tadanobu Maeda and Haruki Kimijima. Plant Prod.Sci. 10(1):129-135 (2007) 

以上

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