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大谷和彦 (栃木県農業試験場)

2006.10入学
2009.9修了
課題名; 栃木県における水稲や麦類の品質安定化に関する研究
学位論文 要旨本文PDF(2.66M)

発表論文
1.栃木県水稲の品質変動要因と地域間差異.大谷和彦・吉田智彦.日作紀77(2):133-141(2008.4).
要旨:数10年間の栃木県内の現地試験結果から,玄米外観品質の変動要因と,県内の水稲栽培の地域間差異を検討した.播種期,成熟期,基肥窒素量,稈長,倒伏,穂いもち,紋枯病,玄米重,玄米千粒重及び日照時間が,地域間差異を生じる要因であった.外観品質の変動要因は地域により異なり,播種期を遅らせるか成熟期を早めると外観品質が向上する地域や,高品質で安定した品種が不安定に変動する地域があった.倒伏や玄米重は適正域がありその前後では品質が不安定になっていた.いくつかの隣接現地試験地間で類似性を認めた

2.温風の時期が水稲白未熟粒発生に及ぼす影響.日作紀 77(4) : 434-442 (2008.10)
大谷和彦・吉田智彦
要旨:乳白粒,基部未熟粒,背白粒等を総称した白未熟粒の発生要因を解明した.栃木県産米の1等米比率と気象の解析から,出穂後6〜25日の温風,出穂前・後20日間の気温,出穂前30日間の日照時間が白未熟粒の発生要因であった.基部未熟粒,背白粒は出穂後6〜10日の登熟初期の温風処理により多く発生し,どの着粒位置の玄米にもまんべんなく発生した.一方,乳白粒は出穂後21〜25日の登熟中期の温風処理により,上・中位の1次枝梗に多く発生した.枝梗内では弱勢穎花の白未熟粒率が高かった.白未熟粒率を,出穂後0〜20日の平均気温と,出穂後6〜25日の温風 ( (100−最小湿度) ×最大風速) の平均値を用いて推定できた.白未熟粒の発生には品種間差異があった.

3.栃木県における麦類の収量,品質の変動要因.日作紀投稿中.
大谷和彦・和田義春・吉田智彦
要旨:十数年間の栃木県内の現地試験結果から,麦類の収量と外観品質の変動要因を検討した.収量の変動要因は,稈長,穂数,倒伏,容積重,千粒重であった.穂数の変動要因として影響が強い最低気温の時期は2,3月上旬であった.麦類の外観品質の変動要因は,出穂期,稈長,容積重であった.麦類の茎立期の乾物重と整粒重,千粒重に及ぼす影響が強い稈長,穂数,倒伏,千粒重の間には強い相関があった.高品質安定生産のための,茎立期の乾物重の適正値は,ビール大麦あまぎ二条,ミカモゴールデンが140〜160g/u,六条大麦は230〜250g/u,小麦は230〜250g/uであった.栃木県の麦作においては,冬季の最低気温が低いことが,茎立期の乾物重を介して整粒重,外観品質の阻害要因になることが明らかとなった.

修士相当と認定された研究上の成果

1.イネ縞葉枯病抵抗性品種育成のための大量検定法.(2000) 育種学研究.2:141−145.
  坂紀邦・大谷和彦・朱宮昭男
2.水稲新品種「晴れすがた」の育成.(1996) 栃木農試研究報告.44:1−14.
  大谷和彦・小島隆・佐藤恭子・大久保堯司・伊藤浩・五月女敏範・古田土通・藤井敏男
  ・栃木喜八郎・小林俊一
3.栃木県における白未熟粒の発生要因.(2004) 日作紀関東支部会報.19:58−59.
  大谷和彦・青木純子・高齋光延・山口正篤
4.栃木県産米の食味変動要因と肥培管理による改善法.(2003) 栃木農試研究報告.52:1−18.
  大谷和彦・薄井雅夫・青木純子・山口正篤・福島敏和・佐藤圭一・星一好
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吉田HP