学習・教育目標の達成度評価

学習・教育目標の達成度評価対象とその評価方法および評価基準:森林科学科の学習・教育目標に対する達成度の評価は以下の基準によって行われます。各学習・教育目標の達成度評価は各学年末に学生に配布され、卒業論文開始時には(A)~(F)までが全て合格していることが必要となります。 学習・教育目標毎に設定された必修科目を全て取得し、最低要件スコアをクリアすることで合格となります。
*評価基準の評価スコアとは各科目の評定を秀・優3点、良2点、可1点とし、各学習・教育目標の達成度評価対象科目の点数を総計したものです。 ただし、農学部コア実習の評価スコアは秀・優6点、良4点、可2点、卒業論文の評価スコアは優9点、良6点、可3点としています。

4)森林生産物の種類や利用法を学習するとともに、生産のための森林管理計画の基礎を理解している。
表 学習・教育目標とその評価方法
学習教育目標 評価基準 評価方法
評価方法 評価対象科目 総合評価基準
(A)森林科学の学習を進める上で必要となる、語学、情報処理、専門基礎の知識と思考力を高め、地球的、地域的両面の視野から、物事を判断、理解する能力を身につける。 必修要件 1)国際的コミュニケーションに必要な外国語を修得している。 リテラシー科目のIntegrated English IA、IB、IIA、IIB、Advanced English I 、リベラルアーツ科目・外国語系科目の各期末試験を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 基盤教育関係科目 左記の科目のうち必修科目を全て取得した上で取得した全科目の総評価スコアが84を標準とする。
最低要件59以上
2)人文・社会科学系科目を修得し、地球的・地域的両面の視野を広げる。 リベラルアーツ科目・人文科学系科目、社会科学系科目の期末試験にを評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 基盤教育関係科目
3)情報処理、生物学、力学、化学、経済学に関する基礎的知識を修得している。 リベラルアーツ科目、データサイエンス入門、森林基礎生物学、森林基礎力学、森林基礎化学、森林基礎経済学の各期末試験、森林基礎力学の提出課題、森林基礎化学、森林基礎生物学の小テスト、森林基礎経済学の質問票を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 基盤教育関係科目、森林基礎生物学、森林基礎力学、森林基礎化学、森林基礎経済学
4)農学全般に関する基礎的知識を習得している。 農学部共通専門科目の提出課題を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 農業と環境の科学、生物資源の科学
5)樹木に関する基礎的知識、森林測量、統計の活用方法を習得している。 樹木学、森林測量学I・II、基礎統計学の各期末試験、森林測量学I・II、フィールド実習の測定野帳、図面などの提出課題、樹木学実習の提出課題(レポート、標本)を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 樹木学、樹木学実習、森林測量学I・II、森林測量学I・II、フィールド実習、基礎統計学
(B)栃木県内に展開する林業生産現場や演習林を活用し、森林の育成・管理から、生産・加工利用にいたる一連の生産活動の流れと森林の持つ多面的な機能を理解する。さらに、森林における生産活動が社会及び自然環境に及ぼす影響を総合的に理解し、評価する能力を身につける。 必修要件 1)人が森林をどのように利用・再生してきたか、またその担い手はいかなる人々であったかを体系的に把握している。 森林科学論Iの出席・質問票、森林生産経済史の学期末試験を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 森林科学論I、森林生産経済史 左記の科目のうち必修科目を全て取得した上で取得した全科目の総評価スコアが28を標準とする。
最低要件25以上
2)木材生産のための作業体験を通して、山の見方や森づくりなどの基礎知識を修得し、農場での実習を通して森林での木材生産の周辺環境についても理解を深める。 農学部コア実習、基礎実験、林産学実験の実習・実験報告書により評価する。 農学部コア実習、基礎実験、林産学実験
3)森林生態系での多様な生物集団の共存関係を事例として、生物と環境の相互作用を基礎とした森づくりを理解している。 造林学と森林生態学の学期末試験を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 造林学、森林生態学
森林科学論IIと森林計画学の学期末試験を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 森林科学論II、森林計画学
5)山地災害発生機構と対策についての基礎知識を学び、広い視点から森林や山地を理解している。 砂防工学の小テスト、レポート、学期末試験により評価する。 砂防工学
6)世界各地の自然環境、森林資源の現状、環境問題、地域住民と林業との関連性を学び、日本をとりまく世界の森林事情を理解している。 国際森林科学論の演習とレポートにより評価する。 国際森林科学論
7)森林専門技術者として、生産技術が環境に与える負荷を理解するとともに、森林専門技術者として守るべき行動規範を修得している。 森林科学論I・II、農学部コア実習、森林基礎生物学、造林学、森林基礎化学、森林資源利用学、森林測量学I・II、森林土木学、森林作業学、森林計画学、森林評価学、森林政策学演習、森林科学総合実習の出席・質問票、小テスト、レポート、課題、学期末試験を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 技術者倫理関連科目
(C)森林生態系及びその構成要素である生物に関する遺伝子レベルから生態系レベルまでの生物学的知識を習得し、生物多様性の保全、森林の育成・修復などの管理技術を身につける。 必修要件 1)森林の育成・修復に関わる一連の森林管理技術を修得している。 造林学の期末試験により評価する。なお、造林学実習を受講したものについては演習林での実習の調査結果提出、苗畑実習の課題レポート、実習への取り組みを評価対象とし、さらに各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 造林学、造林学実習 左記の科目のうち必修科目を全て取得した上で取得した全科目の総評価スコアが21を標準とする。
最低要件14以上
2)森林生態系の構造と機能を理解し、その構成要素である生物に関する生態系レベルの生物学的知識を修得している。 森林生態学の期末試験により評価する。 森林生態学
3)森林生態系の保護管理に関する知識を修得している。 森林保護学のレポートにより評価する。 森林保護学
選択要件 1)森林が成立する立地環境についての知識を修得している。 造林学の期末試験により評価する。なお、森林立地環境学実習を受講したものについては森林立地環境学実習の課題提出、実習への取り組みを評価対象とし、さらに各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 造林学、森林立地環境学実習
2)森林の生物多様性の保全を目的とした植物遺伝資源管理および有用樹種の遺伝的特徴、林木育種に関する基本的知識を修得している。 造林学の期末試験により評価する。 造林学
3)森林生態系の保護管理に関する知識を修得している。 森林保護学実習、森林病虫害論(病害)、森林病虫害論(虫害)を受講したものについては、レポート提出、森林保護学実習の実習報告書の提出、実習への取り組み、森林病虫害論(病害)、森林病虫害論(虫害)の期末試験を評価対象とし、さらに各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 森林保護学実習、森林病虫害論(病害)、森林病虫害論(虫害)
(D)森林資源の保続的利活用のために必要となる計測技術、管理計画、森林政策に関する知識を習得する。また、森林の社会的な役割、位置づけを理解し、森林に関する管理計画、政策を立案する能力を身につける。 必修要件 1)森林資源調査を企画・実行する能力を持つ。 森林計測学の期末試験により評価する。なお、森林計測学実習を受講したものについては森林計測学実習の調査結果、プログラム演習の課題、実習への取り組みを評価対象とする。 森林計測学、森林計測学実習 左記の科目のうち必修科目を全て取得した上で取得した全科目の総評価スコアが21を標準とする。
最低要件14以上
2)森林資源調査結果の分析・評価に基づいて森林資源管理計画を立案する能力を持つ。 森林計画学の期末試験を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。なお、森林計画学実習を受講したものについては森林計画学実習の森林経営計画説明書、実習への取り組みを評価対象とし、さらに各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 森林計画学、森林計画学実習
3)森林利用の史的展開および森林政策の枠組と役割について理解している。 森林政策学、森林生産経済史の提出課題を評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 森林生産経済史、森林政策学
4)森林政策の枠組みに沿って課題を設定し、スケジュールを立てて調査を実行し、その調査内容をまとめ、発表し、議論することができる。 森林政策学演習のグループ課題と個人課題により評価する。 森林政策学演習
選択要件 1)森林・林産業の生産・流通構造、国内の地域性、国際的な位置づけについて理解している。 木材産業立地論の提出課題(レポート)を評価対象とする。 森林産業立地論
2)森林政策立案に必要な法体系について理解している。 森林法律学の提出課題(講義後のレポート)により評価する。 森林法律学
3)森林の多面的な機能評価にかかわる考え方と方法を習得している。 森林評価学のレポートで評価する。 森林評価学
(E)森林の保全と森林生産のための基盤整備に関する数学・物理学・工学的知識を習得する。また、森林生産に関する技術、環境への影響を理解し、作業システムをデザインできる能力を身につける。 必修要件 1)水循環における森林の役割を理解し、水資源的にみた森林施業のあり方を提示できる能力を持つ。 砂防工学と森林水文学の2科目の、小テストおよびレポート、期末試験の成績を対等の重みで合算評価する。なお、選択要件1)を修得した者については、さらにこの成績を合算評価する。 砂防工学、森林水文学 左記の科目のうち必修科目を全て取得した上で取得した全科目の総評価スコアが21を標準とする。
最低要件14以上
2)林業機械の簡単な構造、安全な使用方法に対する知識を有し、森林資源生産の作業能率・コスト計算の手順を理解し、作業システムをデザインできる能力を持つ。 森林機械学と森林工学実習の小テストとレポートを評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 森林機械学、森林工学実習
3)林道・作業道などの基盤整備に必要な施設の配置、設計の手順を理解し、具体的な設計にかかわる計算を実施できる能力を持つ。 森林土木学の期末試験の成績、森林土木学実習の提出課題と実習への取り組みを対等に合算して評価する。 森林土木学、森林土木学実習
選択要件 1)山地災害の発生機構と、治山・砂防ダム等の山地災害対策に関わる基盤整備に必要なデザイン能力を持つ。 治山砂防計画法で提示する課題レポート、砂防工学実習の提出課題、取り組みを合算して評価する。 治山砂防計画法、砂防工学実習
2)林業安全・労働力の動向や作業システムのコスト計算の手順を理解し、適切な作業システムを選択できる。 森林作業学の小テストとレポートで評価する。 森林作業学
(F)森林資源の利活用を行うための生物学、化学、物理学などの専門知識を習得し、木質資源などの利用のための新技術を開発・活用できる能力を身につける。 必修要件 1)森林資源及び木質資源の利活用に関する基礎的知識を修得している。 木材組織学、木材材料学の学期末試験、森林資源利用学の学期末試験、林産学実験のレポートにより評価する。各評価の重みは各科目同一とする。 木材組織学、木材材料学、森林資源利用学、林産学実験 左記の科目のうち必修科目を全て取得した上で取得した総評価スコアが21を標準とする。
最低要件14以上
選択要件 1)森林資源の生物工学的利用技術を修得している。 森林バイオテクノロジーの学期末試験で評価する。 森林バイオテクノロジー
2)木質資源の化学的加工技術を修得している。 森林化学の小テスト及び学期末試験、林産学応用実験のレポートを評価対象とし、各科目の評価を対等の重みで合算評価する。 森林化学、林産学応用実験
3)木質資源の物理的加工技術を修得している。 木材加工学の学期末試験で評価する。 木材加工学、木材材料学実験
4)森林資源の総合的利用技術を修得している。 森林資源利用学実習のレポートで評価する。 森林資源利用学実習
(G)森林科学全般の知識を基礎とし、森林資源の生産・利用現場からの要求に応えうる研究実行力、技術開発力、成果のまとめと公表が行える能力を身につける。また、研究・技術開発の成果が、社会及び生活環境に及ぼす影響を多面的な視点から理解する能力を身につける。 必修要件 1)森林科学に関する学力をもとに現場から問題点を見つけ、これを解決できる能力を持つ。 卒業論文の評価基準a.「論文」、d.「研究プロセス」により評価する。各評価の重み付けは卒業論文の評価基準に準じる。 卒業論文 左記の科目のうち必修科目を全て取得した上で取得した全科目の総評価スコアが21を標準とする。
最低要件14以上
2)実行した研究・調査結果をまとめ、発表できる能力を持つ。 卒業論文の評価基準a.「論文」、b.「テーマ発表」、c.「卒論発表会」により評価する。各評価の重み付けは卒業論文の評価基準に準じる。 卒業論文
3)実行した研究・調査結果の社会での位置づけを評価できる。 卒業論文の評価基準a.「論文」、d.「研究プロセス」により評価する。各評価の重み付けは卒業論文の評価基準に準じる。 卒業論文
4)与えられた課題について計画的に作業を進め、まとめる能力を持つ。 森林科学総合実習の企画立案、実地調査、成果のまとめと報告、報告書作成の4つの過程に対する貢献度により評価する。 森林科学総合実習