微生物工学 教育研究分野 本文へジャンプ
研究内容    

・環境や食品の汚染を迅速検出するバイオセンサー


 環境や食品の安全性を確かめるのに迅速に汚染を検知する技術が役に立ちます。このため、組み換え微生物タンパク質と蛍光タンパク質を融合させたタンパク質を開発し、低濃度の有害金属を短時間で検出する技術開発に取り組んでいます(写真1-1)。また、蛍光細胞染色とメンブレン上への細胞捕集を組み合わせ、より少ない細胞数の食中毒菌を培養やDNA増幅を介さず直接的に検出する技術開発を行っています。
イメージ
写真1-1
有害金属を検出可能な組み換え蛍光タンパク質

・発酵微生物の増殖過程の制御


 アルコール飲料や納豆・ヨーグルトなどの発酵食品は微生物の発酵により製造されます。発酵微生物の増殖能を高めることや食品中の生菌数を維持する手法は、発酵食品の製造や価値を考える上で重要です。そこで、ヨーグルトスターターとして代表的なある種の乳酸菌により得られた発酵乳中に含まれる健康増進物質について調べています。また、納豆菌を生きた状態で腸まで届ける上で重要となる、芽胞の形成に関与する納豆菌の代謝についても研究を行っています(写真2-1)。さらに、東南アジアの伝統的な発酵大豆であるテンペの製法とそこに含まれる健康増進物質の関連性について研究を行っています。

写真2-1
納豆菌芽胞形成の顕微鏡観察

・光合成細菌と枯草菌の共培養による窒素固定


 光合成細菌は光エネルギーを利用して、窒素ガスからアンモニアを生成する窒素固定反応を行います。しかし、空気中の酸素ガスが反応を阻害するため光合成細菌単独の純粋培養では空気存在下の窒素固定は持続しませんでした。本研究では、活発な呼吸を行い酸素ガスを消費する枯草菌を光合成細菌と共培養することで、この問題を解決することに成功しました(図3-1)。本手法により光を駆動力とした窒素肥料の製造技術を開発すべく研究を行っています。

図3-1
光合成細菌と従属栄養細菌(枯草菌)との共培養による窒素固定