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授業内容

詳細説明


動物生産学コースでは以下のように動物に関係のある多種多様な講義を開催しています

  • 動物形態学 (2年前期) 杉田昭栄
    家畜および家禽の体の構造について以下の内容で解説する。体表解剖、体腔の区分、骨格系、筋系、消化器系、泌尿生殖器系、および神経系の一部について主として肉眼解剖の視点から説明する。
  • 栄養機能調節学Ⅰ(2年前期・必修)吉澤史昭
    動物は毎日タンパク質、糖、脂質、ビタミン、無機質、食物繊維などといった栄養素を摂取している。これらの栄養素はそれぞれどんな性質を持っていてどんな役割があるのかを理解する。家畜や実験動物の栄養もヒトの栄養も原則的に変わらないため、この講義では主にヒトの例を多く取り上げて身近な問題として勉強できるようにする。自分の食生活を見直すきっかけにもしてほしい。
  • 生物科学実験(2年通年・必修) 杉田昭栄 藤原克彦 青山真人
    動物の形態・生理・行動に関する実験および実習を行う。前期の形態学実習では家畜、家禽、実験動物の肉眼解剖を行い、さらには顕微鏡を用いて消化器、筋および生殖器等の微細構造を観察する。後期の生理学・行動学実験では、上記の動物を対象に動物生理学Ⅰ・Ⅱで学ぶことを実際に確認するとともに、動物の行動解析の手法を習得する。これにより動物体・器官・組織の形態とその機能を理解する。
  • 家畜生産学実習(2年通年・必修)長尾 慶和
    附属農場での実習、県内諸施設の見学および夏休み宿泊実習から構成される。実習は附属農場で飼養している牛を主な対象として、飼養管理に必要な様々な技術を体験する。夏休みには4泊5日の宿泊実習を行う。見学では、畜産試験場、乳業会社の工場あるいはJRAの研究所など動物に関連する様々な施設を見学する。これらの実習および見学を通じて、動物と人間との関わりについて学び、考える。
  • 機能形態学(2年後期) 杉田昭栄
    消化器系、泌尿生殖器系、骨格筋系について主に組織学および細胞学の視点から、各器官の働きと形態的特徴の関連について解説する。例えば、消化器系についてみれば、物理的消化を司る咀嚼に関与する筋肉系、口腔および消化管の構造、科学的消化に関与する腺細胞、それらを制御する神経系など体の構造を機能に合わせて総合的に照会する。
  • 動物生理学Ⅰ(2年前期) 藤原克彦
    動物体に含まれる液体成分から講義を始め、その内の重要成分である血液を構成する血漿および血球の性状と機能について説明する。続いて血液の循環をつかさどる心臓の活動について説明する。
  • 栄養機能調節学Ⅱ(2年後期・必修) 菅原邦生
    動物の種の違いによる栄養の違いは主として消化管の構造と機能の違いによる。この点を考慮しながら栄養機能調節学Ⅰを基礎にブタ、ニワトリ、ウシ、におけるタンパク質とエネルギーの利用について講義する。
  • 生殖生物学(2年後期、必修)吉澤 緑
    生殖とは、生物が種を存続させるため、自己と同種の個体を作ることであり、この生殖に関連した生物現象を扱うのが生殖生物学である。動物の種々の生殖法、配偶子(卵子、精子)形成、卵子・精子の生理、受精と発生、性の決定と分化、性ホルモン、性機能と性行動などについて、高等動物、特に哺乳類(ヒトや家畜など)を中心に学ぶ。
  • 家畜生産学概論(2年前期) 長尾慶和
    動物の中でも特に家畜に的を絞り、家畜の生理、行動、栄養および繁殖について理解を深め、それぞれの家畜の生産能力を最大限に引き出すために必要な飼養管理について考える。
  • 動物遺伝学(3年前期) 福井えみ子
    メンデルの遺伝の法則に始まり、遺伝の基本法則、遺伝子、遺伝子の作用と形質の発現、染色体と遺伝子、遺伝と環境、遺伝障害などについて、動物を対象として学ぶ。
  • 動物繁殖学(3年前期) 吉澤 緑
    優秀な子畜をいかに効率よく繁殖させるかを学ぶのが動物繁殖学である。生殖生物学で得た知識を基礎とし、繁殖生理、すなわち性成熟と性周期、受精と発生、妊娠と分娩、泌乳、繁殖障害などについて各家畜、家禽ごとに学ぶ。
  • データ解析(3年前期) 青山 真人
    生物統計学を履修したものを対象とする。データの統計処理を行うための手段としてコンピューターを使用することを想定し、宇都宮大学総合情報処理センターで用意されている統計用ソフトウェアを用いて、データの解析法について学ぶ。
  • 動物生理学Ⅱ(2年後期・必修) 藤原克彦
    動物機能の主体である神経と運動の生理の基礎を取り扱う。生物学(細胞学)を履修していることを前提にして、神経の興奮伝導の機序と興奮伝達のメカニズムを解説し、中枢神経及び抹消神経の一部について説明する。
  • 飼料学(3年前期) 菅原 邦生
    栄養機能調節学ⅠとⅡが基礎である。動物が必要とする栄養素は具体的には飼料として与えられる。そのため飼料の種類、成分、有害成分、保存法、加工法等について学ぶ。
  • 動物育種学実験(3年前期・必修) 福井えみ子
    動物遺伝学、動物育種学で学んだ知識の理解を深めるために、牛、豚などの各種家畜を使って動物育種の基礎となる家畜の固体識別、審査や能力検定などの実験実習を行う。
  • 動物繁殖学実験(3年前期・必修)吉澤 緑 松本 浩道
    性周期の観察、生殖器官および配偶子(精子、卵子)の観察、受精・発生過程の観察、性ホルモン投与などの実験を通して、生殖生物学、動物繁殖学などの講義で得た知識の理解を深め、動物実験の基礎的技術を習得する。
  • 畜産化学実験(3年・必修) 菅原邦生 吉澤史昭
    動物体の主要な構成成分である水分、蛋白質の定量、エネルギー源である炭水化物の酵素による加水分解、脂肪酸の同定、窒素代謝産物である尿素の定量、食品中のビタミンの定量など栄養素の代謝に関連する一連の実験を行う。さらに、遺伝子操作の基礎となるDNAの取り扱いも学ぶ。これらの実験を通して、基礎生物化学、基礎分子生物学、栄養機能調節学等の講義で学んだ内容の理解を深め、さらに化学実験の基礎である成分の分離、抽出、中和滴定、分光光度法、クロマトグラフィなどを理解、修得する。
  • インターンシップ(3年夏期休暇中) 菅原邦生
    3年前期までに学んだ動物生産に関する知識を基礎にして、学外の牧場、動物園、地方公共団体などで動物管理の技術などを習得し、畜産業や動物の保護に関する考え方を学び、社会における技術者の役割等を理解し将来社会人として働く場合の心構えを身につける。
  • 動物育種学(3年後期・必修) 福井えみ子
    動物の育種とは人類にとって有用な動物の遺伝的な形質を改良したり、新しい品種を造成したりすることであり、動物育種学とは動物遺伝学を基礎として動物育種の基礎となる事項を研究する学問である。家畜育種の原理とその目標、選抜と交配、そして各種家畜の育種について学ぶ。
  • 資源動物学(3年後期)松本浩道
    現在利用されている家畜類を含めた動物遺伝資源について、それらの遺伝的特性と繁殖特性、系統関係、分布などを勉強し、将来に向かってそれらの重要性、保存と利用などの問題を考える。
  • 展示動物学(3-4年不定時・集中講義)
    様々な野生動物を動物園で飼養し展示することにより、動物に対する知識と理解を深めることができる。ヒトと動物の関係を種々の視点から把え直し体系的に解説する。
  • 生殖工学(3年後期) 吉澤 緑
    生殖工学とは、生殖現象を人為的にコントロールすることから始まり、配偶子や胚の操作といった発生工学、さらにヒトにおける生殖医療技術をも含む生殖に関する先端技術を総じて示す新しい学問分野である。本講義では、近年進展の著しい種々の先端生殖技術の理論と方法、基礎と応用について解説する。
  • 動物衛生学(3年後期)
    家畜および畜産物の生産性を高めるには、環境を中心とした衛生的配慮が必須である。家畜において、特に伝染病は一旦発生すると被害は甚大であるため、その防疫は重要である。家畜伝染病予防法に定められている疾病を中心に、その病状と予防法について学ぶ。
  • 実験動物学(3年後期) 松本 浩道
    近年、農学、医学、薬学、などの基礎実験における実験用動物および畜産におけるパイロット動物として種々の実験動物が開発利用されており、これらの実験動物について学ぶ実験動物学の重要性もまた、認識されるようになってきた。汎用されるマウス、ラットなどの小型実験動物を中心として、その生理学的特徴、育種、繁殖、飼養さらに利用法などについて学ぶ。
  • 比較神経学(3-4年前期・隔年) 杉田 昭栄
    家畜の行動及び習性の違いは神経の発達の違いでもある。本教科は家畜の特徴を神経学の立場から解説する。次に視覚、聴覚、臭覚、味覚および体性感覚の受容器の構造、これらの感覚の中枢連絡経路及び神経内分泌について各種動物の特徴について説明する。
  • 動物代謝制御学(3年後期) 吉澤 史昭
    代謝とは生体内で物質が次々と化学的に変化して入れ替わること、また、それに伴ってエネルギーが出入りすることである。代謝は酵素や調節因子の活性によって調節されている。
    本講義では、特に動物にとって最も影響が大きい環境因子である栄養素に注目して、栄養素摂取によって代謝を調節する酵素や調節因子の活性が制御される機構について学ぶ。
  • 家畜飼養学Ⅰ・Ⅱ(3・4年前期)
    非常勤講師に乳牛、肉牛、豚、鶏について実践的飼養法を講義して頂く。

教育研究分野の詳細

  • 吉澤 緑 動物育種繁殖学
    顕微授精による受精現象の解析や体外受精、遺伝子導入、核移植など、近年盛んとなっている様々な先端生殖技術により作出処理されたマウス、家畜、そしてヒトなどの哺乳動物の初期胚の染色体異常および性比について研究を重ねている。また、受精卵から生体までのどのステージにおいても染色体検査ができる技術を基礎として、染色体上の遺伝子の位置を決めるin situ ハイブリダイゼーションを行っている
  • 福井 えみ子 動物育種繁殖学
    ウシにおいて、成長に関わる遺伝子と体外受精により作出された初期胚の発生速度について研究している。また、日光国立公園に棲息するニホンジカやツキノワグマなどの野生動物における遺伝的多様性の年度毎の変化について調査している。
  • 菅原 邦生(中棟3階)栄養制御学
    動物のエネルギー変換と情報の伝達・発現の仕組みを通して、「個」としての動物を理解するための教育と研究を担当する。栄養素供給による動物のエネルギー代謝に対する調節機構の解明を目指している。
  • 松本 浩道(北棟3階)動物育種繁殖学
    哺乳動物初期胚の発生、子宮の機能、着床における胚と子宮の相互作用などについて研究している。
  • 吉澤 史昭(中棟3階)栄養制御学
    栄養素による動物の体の代謝制御についての教育と研究を行っている。アミノ酸には体のタンパク質の合成を刺激する働きがあるが、このアミノ酸のタンパク質合成刺激が「どのようなシグナル伝達を経て」、「遺伝子発現のどのステップに伝達されているのか」について興味を持っている。最近のアミノ酸ブームを追い風に一に頂点(何のだろう?)を極めたい
  • 杉田 昭栄(北棟3階)動物機能形態学Ⅰ
    動物生産学において基礎となる動物の体の構造および各器官の働きについて講義および研究する。講義については科目説明を参照されたい。研究面では、生体を制御している神経系の仕組みを神経解剖学的方法を用いて解明しようとしている。特に、家畜の視覚機能やウマ、ウシ、ブタの大脳の構造について研究を進めるとともに行動との関連も手がけている。最近はカラスの脳構造解明と学習・記憶に関する研究も手がけている。
  • 青山 真人(北棟3階)動物機能形態学Ⅰ
    キーワードは「動物のストレス」。主な研究テーマは「家畜は乗り物酔いをするか?」。また日本中央競馬会(JRA)との共同でウマの行動の研究も行っている。最近、栃木県畜産試験場との共同で「ブタの尾かじり」の研究も始めた。
  • 附属農場 長尾 慶和(附属農場2階)家畜繁殖生理学
    ウシやイヌの卵子や精子の培養法および凍結保存法の確立、あるいはその発生工学的応用に関する研究に取り組んでいる。また、ヒツジ胎子環境を用いたサルES細胞の分化誘導などの再生医学分野の研究も進めている。附属農場の飼養家畜を活用して、家畜の飼養管理に関する研究にも取組んでいる。

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