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農学部について
農学部生物資源科学科・農学研究科生物生産科学専攻植物生産学講座
福井 糧

准教授

福井 糧

ふくい りょう

当研究室(植物・土壌微生物学分野)では、作物生産に関わる微生物の「正」と「負」の作用を制御して、作物病害の生物防除や有機農業の具現化など、物質循環型の持続的/高収性栽培技術の開発に取り組んでいます。

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比較農学研究室

「食の保全と安全」を確保するための物質循環型/高収性栽培技術の開発

水と土壌細菌の力を活用した超高収栽培技術の開発
混作による発病抑止作用を検証するための圃場試験

今から36億年前に出現した微生物は、地球環境における物質循環やエネルギーの媒介/伝達を司る一方で、世界各地の作物栽培における播種から収穫までの全ての過程のみならず、収穫物を食べて排泄・廃棄した後の下水処理に至るまで、我々の『食料生産~利用』におけるありとあらゆる場面で関与・活躍しています。当研究室では、貴方の体にも多数棲んでいるこれら微生物の農業環境における機能や役割を解明し、一部の病原菌による作物病害や食中毒等の「負」の作用を制御して『食の保全と安全』を確保する一方で、有用微生物の特性を最大限に活用することによって、異なる国や地域でも適用できる物質循環型の農業生産技術を開発しています。

作物生産に係わる細菌の極限/潜在能力の探究

写真2-1.培養不可状態から蘇生した病原細菌細胞の透過電顕写真
写真2-2.拮抗細菌による多剤耐性稲立枯病の防除(紫:対照区)

当研究室ではまた、植物生産に係わる病原細菌の極限環境における挙動に関する研究や、多剤耐性の土壌病原菌による病害を抑止する土壌細菌の探索を、先に紹介した研究と並行して展開しています。例えば、低温や飢餓によって培養不可となった青枯病細菌は、細胞内に残存する養分を使って生存し、細胞外からの栄養の供給が無くても、場合によっては急速に細胞分裂して増殖できることが判明しました(写真2-1)。また、植物残渣を混和した土壌で増殖する細菌の中には、複数の農薬に対して耐性を示すイネ立枯病菌に対して拮抗作用をもたらす菌株が存在し(写真2-2)、現在それらの細菌を活用した生物防除法の開発を進めています。

文献リスト

  1. Matsui. M, Honjo, H., Becker, J. O., and Fukui, R. 2012. Temperature-dependent effects of soil amendment with crop residues on suppression of Rhizoctonia damping-off of sugar beet. Plant and Soil 357: DOI 10.1007/s11104-012-1427-9.
  2. Watanabe, K., Matsui, M., Honjo, H., Becker, J. O., and Fukui, R. 2011. Effects of soil pH on Rhizoctonia damping-off of sugar beet and disease suppression induced by soil amendment with crop residues. Plant and Soil 347: 255-268.
  3. Moreira-Ascarrunz, S, D., Natsuaki, T., Honjo, H., and Fukui, R. 2011. Quick adaptation of Ralstonia solanacearum to copper stress to recover culturability and growth in water and soil. Brazilian Journal of Microbiology 42:576-591.
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