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農学部について
雑草と里山の科学教育研究センター
閻 美芳

講師

閻 美芳

やん めいふぁん

農山村に行くと、そこに木が植えてあったり、水田になったりしています。これらの景観は地域の「人々」が手を加えることによってできたものです。地域の人々の生活条件の変化に立ち向かう創造性を社会学の視点で研究しています。

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農家の価値付けに基づいた農山村のコミュニティ形成

写真1-1.棚田は地元では谷津田という(茂木町入郷集落)
写真1-2.栃木県佐野市下秋山の農地利用形態(黄色は管理のみ)

化学肥料・大型農機具によって効率よく行われる農業のことは近代化農業と呼ばれている。ところが、日本の中山間地域では、谷津田(写真)のような大型農機具が入らない水田が圧倒的に多い。そこには、経済効率だけで測れない農家の価値付け、つまり、ご先祖様が耕してきた大事な家産との認識があったからこそ継続してきたのである。さらに、これらの谷津田に、生物多様性を育む大切な場であるとの新たな意味付けが都会からのIターン者などに共有され、それによって新たな担い手が生まれる場合もある。このように、人々の価値付けに着目して、現地調査を基に農村社会学・環境社会学の視角でコミュニティ形成の研究をしている。

中国農民の農村都市化政策への対応とコミュニティ形成

写真2-1.中国新農村建設の一つの現場(農家の家屋を破壊する)農民を団地に住まわせて生活条件の改善をはかる
写真2-2.農民を団地に住まわせて生活条件の改善をはかる

高い経済成長率をもつ中国は、環境問題だけではなく、経済格差、とりわけ都市と農村の格差をいかに是正するか、これも喫緊な課題である。2005年以降、諸外国の経験を取り入れ、新農村建設という農村の都市化を推進する政策が中国で実施された。中には、農村住民を都市住民と同じような生活条件を政策によって実現しようと、農民を団地に住まわせるいわゆる「让农民住楼」の取り組みが各地で見られた。ところが、これによって、当の農民を苦しませる結果になっている現場もあった。では、農民たちがどのような生活の近代化を望んでいるのか、それを支えるコミュニティとはどのようなものか、現場調査を基に研究を進めている。

文献リスト

  1. 閻美芳、中国農村にみる共同性と村の公、社会学評論64(1)、pp55-72、2013
  2. 閻美芳、中国新農村建設にみる国家と農民の対話条件、村落社会研究ジャーナル16(2)、pp8-19、2010
  3. 閻美芳、新規参入する有機農業者と既存村落との共存可能性、ソシオロジ54(2)、pp37-53、2009
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