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農学部について
雑草と里山の科学教育研究センター・農学研究科生物生産科学専攻植物生産学講座
西尾 孝佳

准教授

西尾 孝佳

にしお たかよし

「雑草」による人の生活圏への侵入様式と「雑草」本来の生存様式を調べ、防除すべきか、共存すべきかなど、私たち人間と「雑草」の関わり方について研究しています。

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環境変化に伴った植物の分布拡大過程の解明

写真1-1.園芸植物由来の特定外来植物オオハンゴンソウ
写真1-2.東アジア原産で北米などに雑草化するツルウメモドキ

土地の改変や攪乱、管理放棄、温暖化といった環境変化に伴い、これまでは雑草的な挙動を示さなかった植物種(在来種,園芸植物etc.)が生育地を拡大し、雑草化する現象が世界中で報告されています。私たちは、北米原産で日本などで繁茂する特定外来種オオハンゴンソウ(写真1−1)、原産地域の日本では顕著な雑草害はもたらさないが北米などで著しく雑草化するツルウメモドキ(写真1-2)等の植物をモデルとして、そういった環境変化に伴う分布域拡大メカニズムを分布特性、生活史特性、生物間相互作用といった生態学的視点から解析し、将来の雑草化予測や植生マネジメント戦略構築に役立てることを目指しています。

生態的可塑性が雑草化に果たす役割の解明

写真2-1.道路沿いに拡がり通行を妨げる木本ツルのクズ
写真2-2.耕作放棄水田に拡がるイネ科草本のヨシ

遺伝的に同一な複数のラメットで空間を占有するクローナル植物は、各ラメットが生理的のみならず、形態的にも、構造的にも様々に変化する可塑的な特性を通じて、時間的あるいは空間的に変動する環境へ迅速に適応することが知られています。一方で,木本ツルのクズ(写真2−1)やフジ、イネ科草本のヨシ(写真2−2)、キク科の非在来種セイタカアワダチソウなど、クローナル植物の一部は顕著に雑草化し、生物生産活動や生態系保全に様々な影響を与えています。私たちは、特にクローナル植物の可塑的変化が雑草化に果たす役割を解析し、対象植物の制御及び利用に役立てることを目指しています。

文献リスト

  1. 「Desertification and Rehabilitation in China - An Overview.」(日本沙漠学会「Journal of Arid Land Studies」第17巻、2009年、pp.101-112.)
  2. 「タイ国ドイインタノン国立公園内における山地民俗の焼畑管理が休閑地の植生構造および木本の初期定着に果たす役割」(日本雑草学会「雑草研究」第51巻第1号、2006年、pp.10-18.)
  3. 「中国黄淮海平原の塩類集積地における植生を指標とした春播きコムギ(Triticum aestivum L.)の収量評価」(植生学会「植生学会誌」第19巻、2002年、pp.73-81.)
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