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農学部について
農学部附属演習林・農学研究科森林科学専攻
飯塚 和也

教授

飯塚 和也

いいづか かずや

生物の形や機能は、自然選択に基づいた適応の結果であるといわれています。そこで樹木について、形、サイズ、機能、スケーリングに関して調べています。最近、森林・樹木に関して、放射性セシウムの動態の調査も始めました。

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樹木におけるスケーリング

林齢1年と30年のスギの樹形の比較

工学において、スケーリング、つまり、構造物がどのくらいの大きさになるか、その大きさを変えたらどうなるか、ということを研究することは非常に重要です。一方、生物について、環境に適応し、うまく生き延びている設計原理を明らかにするため、体の構造や機能などを研究することは、生物の進化にも通じて非常に興味深いことです。たとえば、スギは、数ミリグラムの種子から芽生え、50年以上生育すると、樹高で30m、バイオマスで数トンのサイズまで成長します。樹高、胸高直径やバイオマスの関係は、成長する時間とともに変化していきます。そこで、樹木を構成する形、構造や機能などのアロメトリックなスケーリングに関して、調べています。

樹木に吸収された放射性セシウムの樹体内での挙動

スギ丸太の木口面(心材色は赤~黒色系)

東京電力福島原発事故由来の放射性降下物に関し、特に、木本植物に吸収・蓄積された放射性セシウムの樹体内での挙動を調査しています。経根吸収された放射性セシウムは、樹幹内において、軸方向と半径方向に分布しています。スギ木部の心材について、林齢25年の調査において、放射性セシウム濃度は、生材含水率と材色(明度:L*)と相関がある可能性が示唆されました。また、コシアブラ幼齢木では、葉、樹皮、木部などの部位ごとにおける放射性セシウムに関する季節変動を調査しています。放射性セシウムと放射性カリウムは、樹体内において、必ずしも類似した挙動は示さないことが推察されました。

文献リスト

  1. 森林・樹木における放射性セシウムの動態 (Ⅰ) (2013) 飯塚 他,宇都宮大学農学部演習林報告,49,77-80.
  2. 福島原発事故後10ヶ月間の栃木県における空間放射線線量率の記録 (2012) 飯塚 他,宇都宮大学農学部演習林報告,48,161-164.
  3. 木質の構造 (2011) 分担,日本木材学会編,文永堂
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