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農学部について
農学部森林科学科・農学研究科森林科学専攻
大久保 達弘

教 授

大久保 達弘

おおくぼ たつひろ

アジアの森林消失や修復フロンティアで長期森林動態観察区を利用して樹木個体群動態、林冠攪乱体制や構成樹種の生活史特性を解析しています。また、断片化した森林生態系の復元力を生態学・育林学的に明らかにし、その施業技術開発に向けた基盤情報の確立を試みています。

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森林群落の更新機構の解明と劣化した森林生態系の修復

栃木県高原山長期森林生態観測区でのブナ類開花調査
ボルネオ島ムル国立公園付近でブナ科種子の採取調査

アジア地域での森林消失と修復は危急の課題です。熱帯~温帯地域、特に日本のブナ林、マレーシア・サラワク州の熱帯多雨林、タイ北部の熱帯山地林を対象にして、各地域の森林保護区内に大面積長期森林動態調査区を設置し、その老齢林の樹木個体群動態を林冠攪乱体制や構成樹種の生活史特性と関連して解析しています。また、その周辺にしばしば見られる森林消失フロンティアにおいて断片化した森林の修復や再生にむけて樹木群集や生態系の復元力を生態学的・育林学的に解析し、その施業技術開発に向けた基盤的情報の収集を試みています。

混農林業再生のための森林生態学・育林学的基礎

那須烏山市大木須地区での旧農用林の林床植生再生調査
落葉生産量推定のための重量測定

アジア地域で森林消失・修復に関連する人間活動に注目し、これまで中国広西壮族自治区の石漠化カルスト山地やタイ北部焼畑禁止後の荒廃熱帯山地林での森林修復の調査を行ってきました。これらの研究を通じて地域住民による混農林業(アグロフォレストリー)の重要性が認識されました。日本では中山間地域の旧農用(薪炭)林や人工林のアンダーユースが問題になっており、未利用森林資源の利活用の観点から農地と一体となった林地利活用が考慮される必要があります。具体的には放棄旧農用(薪炭)林、間伐遅れスギ・ヒノキ人工林および放置竹林の持続的利用や植物種多様性保全にむけた施業技術開発のための基盤的情報の収集を試みています。

文献リスト

  1. 大久保達弘ほか.2010. 第3章現状と傾向、大久保達弘・佐土原聡編『日本における里山・里海のサブグローバル評価(里山里海SGA)クラスター・レポート、第4巻里山・里海:日本の社会・生態学的景観―関東中部クラスター、国連大学高等研究所』、横浜、印刷中
  2. 大久保達弘.2009.イヌブナ(Fagus japonica Maxim.), 日本樹木誌(日本樹木誌編集委員会編), 73-103pp. 日本林業調査会、東京
  3. 大久保達弘・西尾孝佳.2006.人為撹乱がもたらすカルスト地域生態系の植生景観の変容、「中国山岳地帯の森林環境と伝統社会」第14章(出村克彦・但野利秋編著)、北海道大学図書刊行会, 420p.
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