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農学部について
農学部生物資源科学科・農学研究科生物生産科学専攻応用生物学講座
岩永 将司

准教授

岩永 将司

いわなが まさし

ヒトとウイルスの関係よりもずっとずっと長い間、昆虫ウイルスと昆虫は激しいせめぎ合いを繰り広げてきました。私達は、高度な進化を遂げた昆虫ウイルスの増殖機構を明らかにするための研究を行っています。

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バキュロウイルスの増殖メカニズムの解明

写真1-1.バキュロウイルス感染細胞で観察される巨大な包埋体
写真1-2.宿主タンパク質の可視化のための免疫蛍光染色像

人を始めとする動物にもウイルスが存在するように、昆虫にも様々なウイルスが存在します。中でもバキュロウイルスは、感染した細胞内で、ある特定のタンパク質を大量に合成し、巨大な包埋体(写真1-1)を構築する特徴がある為、ウイルスの持つこのタンパク質の遺伝子を他の有用な遺伝子に組換える事で、有用なタンパク質を大量に合成することが出来ます。この物質生産技術は、既にいくつかの獣医薬の生産で利用されています。一方で、バキュロウイルスは遺伝子の発現レベルから厳しく宿主を制御する事が知られています。そこで、我々はウイルス感染に関与する様々な宿主タンパク質の同定や機能解析(写真1-2)を進めています。

カイコマキュラウイルスの由来と増殖メカニズムの解明

写真2-1.カイコマキュラウイルスのいない培養細胞
図2-1.カイコマキュラウイルスの感染性クローンの構築

ウイルスには様々な感染形態があり、その中に宿主に病徴を全く呈すること無く増殖し続ける持続感染というものがあります。カイコマキュラウイルスは近年発見されたカイコの培養細胞のみに持続感染する植物ウイルスに近縁のRNAウイルスです。我々はこのウイルスの感染していない新しい培養細胞(写真2-1)の樹立に初めて成功し、現在その産業利用を検討しています。我々はまた、本ウイルスの感染性クローンの構築(図2-1)にも成功し、構築したクローンを利用した逆遺伝学的手法や、酵母2ハイブリッド法により、本ウイルスの増殖機構の解明を進めています。

文献リスト

  1. Infection study of Bombyx mori macula-like virus (BmMLV) using a BmMLV-negative cell line and an infectious cDNA clone. J. Viro. Methods 179: 316-324.
  2. Establishment and characterization of the Bombyx mandarina cell line. J. Invertebr. Pathol., Vol.101, pp.124-129.
  3. Novel macula-like virus identified in Bombyx mori cultured cells. J. Virol., Vol.79, pp.5577-5584.
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