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農学部について
農学部生物資源科学科・農学研究科生物生産科学専攻植物生産学講座
平井 英明

教 授

平井 英明

ひらい ひであき

日本人の主食であるお米を生み出す水稲に関する研究をフィールドで行っています。中でも堆肥の継続的な施用による水田の土壌、水稲の生育および米の品質への影響や育苗培土の開発について研究しています。

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黒ボク土水田における有効態リン酸含有量の周年変動と牛ふん堆肥施用の効果に関する研究

写真1.宇都宮大学農学部附属農場の水田全景.
図1.可給態リン酸含有量と穂のリン酸含有量の関係

栃木県に広く分布する黒ボク土における堆肥の施用効果に関する研究を、土壌、水稲の生育収量および米の窒素やリンの含有率から研究を行っています。写真は、試験を実施している宇都宮大学農学部附属農場の全景で、収穫期のものです。
堆肥を連用した水稲と化成肥料を連用した土壌では、ブレイ第二法(準法)で抽出したリン酸の含有量が異なることが明らかとなりました(図)。また、一般に、土壌中の還元が進行するに伴ってリン酸の可給化が進行すると考えられていましたが、アロフェン質の黒ボク土では、還元が進み、鉄の可溶化が進んでも、リン酸の可給化が進まず、収穫後の酸化的な条件でリン酸の可給化が進むことが明らかとなりました。

有機農業や環境保全型農業に貢献する有機育苗培土の開発に関する研究

表1-1. コシヒカリの苗の乾物重と充実度
表1-2. 栃木県の生育目標からみた試験区の特徴

有機農業において解決すべき技術的な課題に「雑草防除」と「育苗」が挙げられています。後者の課題を解決するために、宇都宮大学農学部附属農場の森林下の表層土を活用し、各種の有機質肥料を用いて育苗試験を実施しました。その結果、魚粉と菜種油粕を等量混合したものが肥料として適切であると確認されました。さらに、適正な施用量の決定を目的として育苗試験が継続されました。その結果を表1-1と表1-2に示します。これらの表から、魚粉と菜種油粕を窒素成分として2g施用すると、乾物重、充実度、生育ムラの観点から、乗用田植機に適用できる有機苗の育成が可能となりました。現在、この苗を活用して図1で示された圃場試験が実施されています。

文献リスト

  1. 浦野耕・高橋行継・平井英明・前田忠信・森嶋規仁・星野幸一.有機質肥料を用いた水稲育苗法の開発に関する研究,日本作物学会紀事,81,39-48,2012
  2. 平井英明・篠崎亮介・星野幸一.小学校理科,社会科および生活科の学習指導要領における土の取り扱い方の変遷と小学校理科における土の学習内容の提案,日本土壌肥料学雑誌,82,52-57、2011
  3. 齊藤奏枝・松野更和・平井英明・加藤秀正・前田忠信. アロフェン質黒ボク土水田における有効態リン酸の周年変動と牛ふん堆肥連用の効果,日本土壌肥料学雑誌、78, 283-289、2007
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